南アルプスの難関コース、笊ヶ岳に登ってきました。(2021年6月12日山行速報4)
きまま仙人が山頂で話をした登山者は、全員老平からだった。やはりこの時期椹島に2泊(健脚なら1泊)がネックなのと、きまま仙人は今回調べていないが、崩落地など登山道の状況がこの山をより難しくしている。みんな同じ苦労をしてきただけに、山頂は和やか。知らない人が和気あいあい。いい感じだ。
きまま仙人もひと通り写真を撮った後、腰を下ろしてひと休み。おにぎりにパン、ジュースでエネルギー補給。さわやかな微風が心地いい。
左から仙丈岳、奥に間ノ岳、手前に農鳥岳、尖ったピラミッドは北岳
ずっと見ていたかったが、帰りも道のりは長いので11時30分、下山に移る。それでも1時間弱山頂の大展望を堪能できた。
往復コースなのでルートがわかっていることは安心ではある。でもこれだけ長いと逆効果も。一旦2410mのコルまで下って登り返す。休憩後だし想定しているので、まずまず快調に登り返す。12時22分、布引山通過。
少し下った崩落地のところで、最後の展望を堪能する。名残惜しいなぁ。。。
右から聖岳、上河内岳、奥に茶臼岳、光岳と続く、光小屋の屋根が確認可
ここから長~い単調な下りが続く。コースタイムも登りが比較的甘いように思えるのだが、下りはそんなに余裕がない。ダブルストックでバランスを取って、かつ膝への負担を軽くするが、思ったようにペースが上がらない。また、軽い熱中症状態なのか、汗がだくだく出てくる。塩飴をとって塩分補給。でも汗は止まらない。。。
1時間ほど下って、13時29分桧横手山着。腰を下ろして小休止。コースタイム1時間10分に対して1時間5分、ほぼコースタイムだ。それ以上に、1時間ほどしか下っていないのに、疲労感が大きい。トレラン風の登山者が軽快に抜いていった。幸い時間的にはまだ余裕があるし、水にも余裕がある。マイペースで行こう。羊羹とパンでエネルギー補給。
ここからは時間が長く感じられた。ペースはけっして遅いというほどではなかったが、汗と疲れが苦しい。それでも標高は少しずつ下がっていく。駐車場で隣に停めた方が休んでいた。足が痛いようだ。ひと声かけて追い越していく。少しガスが出てきた感じもある。まだ14時台だというのに薄暗く感じて少し心細くなる。
14時56分、山の神まで戻った。ペースは悪くはない。少なくても暗くなる前に広河原には着けるだろう。少し余裕が。だがここからの急下降は辛かった。登った時以上に急さが感じられる。転倒でもしたら、かなり落ちてしまいそうなところも。川が見えるようになってからもなかなか着かない。15時23分、やっとの思いで広河原到着。テントは4,5張りに増えている。
急な落ち葉の道を下っていく。川が見えてからもなかなか着かない
河原に立つと、ほっとしたこともあるが足がふらついている。川の冷たい水を一気飲み。美味しい!
少し休憩して、慎重に渡渉。やはり往きと同じように丸太の馬乗りで。動き出した時に、ポチャ、、、ザックのサイドポケットに入れていたペットボトルを川に落としてしまった。水をいっぱいに入れて重心が高くなったのが、前かがみになったときに落ちたのだ。ちょっと気になっただけにより慎重にザックの中に入れるべきだった。
往きに比べると、ほんのわずかだが登りになる分少し慎重になる。が、問題無く渡渉クリア。かなりほっとした。落としたペットボトルの分を補修して、先へ。あとは大きな登り下りは無い。
往きは緊張した朽ちた橋や崩落個所も、慎重に通れば全く不安はない。ただ疲れからペースは全く上がらなかった。それでも何とか17時8分、暗くなる前に駐車場に戻った。
登山口からすぐ近くのヴィラ雨畑で汗を流す。湯船に浸かるとじわ~っと達成感が湧いてきた。苦労はしたが、残った二百名山でも難関の一座を好天の中、無事登頂できたことは本当に良かった。
おしまい。
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