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2021年1月 5日 (火)

時計コレクション (番外58) 家康公の時計(久能山東照宮博物館”洋時計”)

初詣を兼ねて久能山東照宮に行ってきた。1159段の階段を上ると駿河湾や伊豆半島がよく見える。

まずは国宝の社殿でお参り。コロナのせいか人はそこまで多くは無い。その後、上にある家康公の御廟もお参りした後、久能山東照宮博物館へ。実はこの博物館、かねてから一度訪れたかったところだ。時計好きのきまま仙人としては、ぜひ本物を見ておきたかった時計、”家康公の時計(洋時計)”があるからだ。

Ieyasuclock

 

中の機械はレプリカやパネルの写真だけだったので、正直これかぁという感じ。写真では何度も見たことがあったので。

でも状態は非常によく、やっと実物を見ることができて、来た甲斐はあった。せっかくなので、少しこの時計について紹介しておこう。詳しくはこちらを見てください。


慶長16年(1611年)スペイン国王フェリペ3世から海難救助のお礼として徳川家康に贈られた、日本に現存する最古の機械式時計だ。刻銘に1581年にスペインマドリッドでハンス・デ・エバロという時計師が制作したと、出自も明確であり、400年以上前の洋時計だ。当時の日本は不定時法なので、家康は実際には時計として使用しておらず、部品も99%オリジナルという、デッドストックに近いものだ。作られたスペインをはじめ、ヨーロッパにも、部品までこれだけオリジナルなものはそうそうないだろう。(通常時計はメンテナンス時に多少は部品交換される) しかも革製のケースまで残っている。

針は一針(長針のみ)で、本体は真鍮金メッキ。時打付で、上部のドーム部は透かし彫りの中にベルがあるのだろう。本体には凱旋門のような城砦が線彫りされているが、彫刻としては普通かなという感じだった。

平成24年に、イギリス大英博物館時計部門の責任者が調査し、ハンス・デ・エバロが制作した時計の中でも、極めて傑作とコメントしたとか。

現在は重要文化財だが、きまま仙人は国宝でもいいと思うくらいだ。

 

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