台風で予定変更も、好天の稜線歩きを満喫、飯豊連峰北端の秀峰杁差岳(2018年9月2-3日山行記録(2))
飯豊連峰、杁差岳(えぶりさすだけ)山行記録のパート2: 頼母木山から頼母木小屋から杁差岳往復
パート1はこちら
9月2日 飯豊山荘5:48-丸森峰8:38-地神北峰9:28-頼母木山9:58-10:12頼母木小屋10:25-大石山10:49-鉾立峰11:26-?差岳12:08-長者平12:24-杁差岳12:38-鉾立峰13:04-大石山13:41-14:17頼母木小屋(泊)
これから向かう杁差岳
小屋内に場所を確保し、不要なものをデポして、身軽になって10時25分頼母木小屋を出発。初めはどんどん下っていく。もったいない。が、やはり荷物が軽いのはめちゃくちゃ楽。軽やかに進む。休養したことで、元気も回復。10時49分奥胎内登山口との分岐である大石山通過、ここからさらに下って鉾立峰に登り返す。
大石山を越えたあたりから、左手前の尖峰が鉾立峰
この鉾立峰の登りが意外にきつい。しかもかなり急登。ピークを踏む以外に巻道が欲しいところだが、当然そんなルートはない。30分ほど喘いで、11時26分1573m鉾立峰に到着。倒れ込むように座り込んだ。ちょっと飛ばしすぎたか。クリアに見えていたえぶり差岳が、ガスの中薄っすらと見えるようになったこともあり、少し休憩を取って、パンとチョコレートでエネルギー補給。ここが一番きつかったかも。
ガスはどんどん濃くなっていくようだ。すっきりしない視界のなか、再び下って登り返す。休んだせいか杁差岳の登りの方が楽。山頂直下の避難小屋には年配の男性登山者が一人。このあと帰路大石山までの間は数組の登山者とすれ違った。みんな奥胎内から日帰り?の人のようだった。実はきまま仙人、飯豊本山も登りたかったので、奥胎内からのルートはほとんど調べていなかった。ガイドブックには一泊とされているが、案外日帰り可能なんだ。今日はあまり登山者と会わなかったので、人がいるだけでほっとする。ガスがでてくると、いくら道がわかっていても不安になる部分もあると思う。
時期的には終わりだが、このあたりは花が多い。ハクサンイチゲ、ウメバチソウ、ミヤマアキノキリンソウ、タカネナデシコ、トモエシオガマ、コゴメグサ、ハクサンフウロ、などなど。7月下旬から8月上旬ならすごくきれいなお花畑なのだろう。見てみたいものだ。
12時8分、ガスで展望のほとんどないえぶり差岳山頂到着。ふぅ~、きまま仙人ひとりだけ。好展望を期待していただけにちょっと残念。頼母木小屋も地神山も見えない。歩いてきたコースが見えたら、もう少し感動もあったかな。うれしさというより、安堵感の登頂だった。
1636m 杁差岳山頂、この時はガスで少し残念
うっすらと長者平あたりは見えていたので、もう少し奥まで散策してみることに。深い笹をかきわけるように10分ほど行くと山頂北側にある長者平に出た。いくつか池塘があり、いいところだ。花の季節だともっといいんじゃないかなぁ。
山頂から見た長者平
花はあまりなかったが、印象的だったのはトンボ。名前はわからないが赤トンボが多く、中におそらくオニヤンマだろう黒く大きなものが飛んでいる。写真に収めようと頑張ってみたが、なかなかうまくいかなかった。遅くなるのも嫌なので、諦めて引き返すことに。
池塘のある長者平、笹に覆われている
何トンボ?
帰りに避難小屋を覗いてみる。トイレは見なかったが、小屋の中は十分きれいだった。水が少し不便なようだが、場所的には悪くない。管理人さんはいない無人小屋のようだ。今日泊まる人は(この時点では)いないみたい。東側が開けているという点では、頼母木小屋よりもえぶり差避難小屋の方が日の出は期待できそうだ。
帰路は地形、標高がわかっているので、気分的には楽。鉾立峰を我慢して登り返すと、だいぶ余裕が出てきた。花や風景の写真を撮りながらマイペースで登る。さすがに少し疲れはあったが、ここの散策は楽しかった。登りつめて大石山でワンブレイク、見えてはいるのだが、頼母木小屋まで最後の登り返しだ。意識してゆっくり一歩づつ登っていった。荷物が軽くなかったらきつかったかも。
鉾立峰付近から大石山を望む、この時は頼母木小屋は見えず
14時17分、無事頼母木小屋到着。ふぅ~、ひと安心。さすがに標高差、距離、歩行時間ともに今日はタフだった。しかもかなりいいペースで往復できた。山頂を踏んで、頼母木小屋まで戻れたので、明日どいういうプランにするとしても、かなり余裕が持てたことになる。小屋には小屋番仲間の人が3人(管理人さんを入れて4人)。どこかの小屋の補修に登ってこられたようだ。きまま仙人が戻った時には、既にアルコールが入って盛り上がっているようだった。きまま仙人もビール(350ml缶 700円)をひと飲み。いや~冷たくて本当に美味しかった。今回一人だし、軽量化のために酒類の持参は無し。お酒はこの缶ビール一本のみ。
今夜泊まる頼母木小屋、登山者は奥の建物
彼らの夕食は焼肉で宴会のようらしい。うらやましいなぁとは思いながらも、入りずらい雰囲気もあって、小屋内でひとり自炊。この日はレトルトのカレーに具だくさんの鮭汁(インスタント)、キウイとミニトマト。水が豊富なのでコーヒーもお代わり。この日は、6時過ぎに奥胎内から登ってこられた3名(さすがに少し到着が遅すぎると思うが、ひとりがばてたようだった。)を含めて7名のみ。(管理人さんは別棟) 広々と使うことができた。しかもゴザや毛布を無料で使える。これならマットは持って来なくてよかったかも。トイレもバイオ式で、使用後撹拌のために自転車(のようなもの)を漕ぐ必要がある。ちなみに協力金1500円が必要。こういう小屋には北アルプスの小屋とはまた違った良さがある。
頼母木小屋の内部、非常に快適でした
食後、ガスがすーっつと下がっていき、素晴らしい展望が広がる。杁差岳もはっきり見えたし、西側には日本海に佐渡島。佐渡に沈む夕日は格別だった。北側には朝日連峰が近い。その奥には薄っすらと、左側に鳥海山、右側に月山が望めた。鳥海や月山は管理人さんらに教えてもらわなければ気が付かなかっただろう。
日本海と佐渡に沈む夕日、素晴らしい!
夕日に染まる南側の山並み
夕日で赤く染まる山肌がいい感じ
明日も天気は好天が期待できそう。問題は明後日火曜日だ。管理人さんらのアドバイスでは、台風の影響があるので明日下山した方がいいと。きまま仙人もそう思ってはいるが、てんきとくらすの予報ではAランク。一泊なら停滞しても食料はあるし、、、少しだけ悩みながら眠りにつく z z z
つづく、、、
| 固定リンク
« 台風で予定変更も、好天の稜線歩きを満喫、飯豊連峰北端の秀峰杁差岳(2018年9月2-3日山行記録(1)) | トップページ | 台風で予定変更も、好天の稜線歩きを満喫、飯豊連峰北端の秀峰杁差岳(2018年9月2-3日山行記録(3)) »
コメント