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2019年7月10日 (水)

台風で予定変更も、好天の稜線歩きを満喫、飯豊連峰北端の秀峰杁差岳(2018年9月2-3日山行記録(3))

飯豊連峰、杁差岳(えぶりさすだけ)山行記録のパート3:頼母木小屋から梶川尾根で飯豊山荘に下山
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9月3日 頼母木小屋6:07-頼母木山6:23-地神北峰6:50-地神山7:09-7:37扇ノ地紙8:03-梶川峰8:34-滝見場9:40-湯沢峰10:11-11:28飯豊山荘

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       朝、雲海の上には朝日連峰がくっきり

 

○9月3日(月)晴れのち曇り


4時過ぎに目が覚めたが、みなさん寝ていたので、もう少しまどろむ。外が明るくなってきたので、カメラを持ってそっと小屋を抜け出した。東の空山際が赤く色づいている。杁差岳はもちろん、朝日連峰や鳥海山、日本海はきれいに見えている。よしっ! 本当に気持ちのいい山の朝だ。東側に頼母木山があるので、この小屋から日の出はちゃんとは見えないのが少し残念。

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    朝日連峰西部、中央やや右が以東岳、左奥に薄っすら鳥海山

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   一番右のピークが大朝日岳、中央やや左の奥に薄っすら月山

ネットで確認すると、残念ながら明日(火曜日)明後日の予報はやはりCに変わっていた。台風の影響は避けられそうにない。迷うことなく今日梶川尾根を下山することに決定。決めてしまうと、残念ではあるが、気分的にはすごく気楽になった。朝食をてきぱきととって、小屋番さんら3人に少し遅れて、6時7分、頼母木山に向けてゆっくり登り始める。

水は十分持ったが、食料が減った分軽い気がする。輝くような朝日の中、縦走を愉しみながら登り始める。最高の気分だ。ちなみにこの日は小屋を出てから一人の登山者にも会わなかった。さすがに台風が来る前日に登ってくる人もいないか。

15分ほどで頼母木山着。名残惜しいが、杁差岳や泊まった頼母木小屋を目に焼き付けて先へ。もう少し風があった方が爽やかなのだが、歩くとやはり汗が出てくる。6時50分、登ってきた丸森尾根の分岐点である地神北峰通過。ここまで来ると飯豊本山が遠くに望める。あそこまで行く計画だったのに。これから下る梶川尾根もはっきり確認できる。

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     頼母木山付近から、朝日の中杁差岳が輝いて見える

好展望の快適な稜線を15分ほど登っていくと、1850m地神山だ。門内岳や北股岳が見えてきた。とすると烏帽子岳に御西岳か。イイデリンドウが残っていないか探しながら歩いたが、さすがに9月には残っていないようだった。

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      地神山に向かって登り返す、気持ちいい稜線

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     門内岳へ緩やかに登っていく、やっぱり飯豊の稜線は楽しい

7時37分梶川尾根の分岐点である扇ノ地紙着。梅花皮小屋も確認できる。21年前の記憶が戻ってくる。さすがにこのまま下りるのはもったいない気がして、ここでしばらく小休止。パンの他、今晩の食料だったキウイやミニトマトも食べて、荷物も軽くする。景色を堪能しながら30分くらいのんびりしただろうか。

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 扇ノ地紙付近から、右から北股岳、烏帽子岳、その間は大日岳、左奥が飯豊本山

梶川尾根は、梶川峰までは比較的なだらかで好展望。ただ21年前に比べると、ずいぶん登山道が荒れたような気がする。飯豊山荘から飯豊本山を目指す人は、丸森尾根よりも梶川尾根の方が通る人は多いからなのだろうか。ところどころ植生再生のためのネットやロープがあるのが痛々しい。ほんの少しだが、草紅葉し始めた感じが秋が近づいていることを感じさせる。

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     上部はなだらかな梶川尾根、気持ちいい下り

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   中央やや右が飯豊本山、クサイグラ尾根の奥にダイグラ尾根が

8時34分、梶川峰着。水分補給だけして、いよいよ樹林帯の中へ。ここからが長い。ケガをしないように慎重に歩を選びながら、ただ黙々と下っていく。9時12分、五郎清水通過。水場はどのくらい離れているのだろうか? よく知らないのでそのままスルー。

(時間要確認)南側が開けたところからは、溶けて細くなった石転び雪渓が望めた。いつかは登ってみたいものの、一般コースよりは危険なルートなので怖さもある。木々のあいだから滝が見えたと思ったら、9時40分滝見場に着いた。ここははっきり見覚えがあった。21年前登った時のことが懐かしく思い出される。ただ、木々で滝は少し見ずらかった。

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          石転び沢の雪渓上部が見える

さらに30分ほど下ると、湯沢の峰。ここまでくるとあと少しという感じがしてくる。汗びっしょりだったので、シャツを一度脱いで絞る。気のせいか少し軽くなった?

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  湯沢の峰から、ガスの上に飯豊の稜線(右 北股岳,左 烏帽子岳)が見える

ところがここからが辛かった。急な下りに、ロープがあるところも。かなり膝に疲労も出てきた。滑ると踏ん張りがきかず、バランスを崩す。風がなく暑い。ズボンの中まで汗で濡れてきた感じだ。梶川尾根でこのざまだとダイグラ(大嵓)尾根はもっときついはず。少しだけ今日下山してよかったと思う。

やっと飯豊山荘の屋根が見えてきた。あと少しだ。焦る気持ちを押さえつつ、意図的にゆっくり歩を進めた。下りだというのに最後は本当にきつかった。

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         やっとゴールの飯豊山荘が見えてきた

11時24分、温水平の登山口に到着。本当にほっとした。飯豊山荘はすぐなので、そのまま舗装道を行き、11時28分飯豊山荘奥の駐車場に到着。ふぅ~。

本当なら飯豊山荘でひと風呂浴びるのだが、あいにく補修のために(多分この日から)休業中。やむなく着替えを済まして車で移動。梅花皮荘は使えるかと思ったが、こちらも同じ。なかなか適当な日帰り入浴できるところが見つからず、結局米沢まで数十キロ走ってやっと温泉にありつけた。結果的には新潟方面に出た方がよかったかも。

ひと風呂浴びた後、この後の夏休みのひとり作戦会議。ただ東北方面の山は週末まで予報はほぼ全滅。少なくとも火曜水曜は雨。木曜日は場所によってはチャンスがあるかも。長考の末、一旦東京に戻ることにした。台風だと観光もしたくないし、場所によっては危険だから帰った方が無難かな。

そんなわけで、夏休み前半はえぶり差岳のみで戻ることに、、、かなり残念!


おしまい

 

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