槍穂の大展望台、好天の燕岳~常念岳~蝶ヶ岳、猛暑の強行縦走山行記録(3)(7月14-16日山行記録)
3連休の燕岳~常念岳~蝶ヶ岳縦走の第三回。今日は大天荘から常念岳まで。
Part1 14日(土) 中房温泉-燕山荘
Part2 14日(土) 燕山荘-大天荘
Part4 15日(日) 常念岳-蝶ヶ岳ヒュッテ
Part5 16日(月) 蝶ヶ岳ヒュッテ-燕山荘
7月15日(日) 大天荘4:45-常念乗越7:18-9:00常念岳9:18-2512mピーク10:46-2592mピーク11:25-蝶槍12:57-横尾分岐13:14-13:38蝶ヶ岳ヒュッテ
モルゲンロートに輝く槍穂連峰
○7月15日(日)晴れ
この日も予報は快晴。暑くなりそうだ。3時過ぎにが覚めたきまま仙人はトイレに行くが、大きいのはほとんど出ず。トイレから戻ろうとすると、食堂の前には既に列ができていた。慌ててT君にみんなを起こすように伝えてまず列に並ぶ。結果的には、焦らなくても最初のバッチ(4時から)で食べられたと思うが、小屋の朝食に並ぶのは苦手だ。朝食は食欲も戻り普通に美味しくいただけた。食後、大きいのも少し出たし。
大天荘をあとに
今日は、できるだけ朝の涼しいうちに距離を稼ごうと、予定より1時間以上早い4時45分に大天荘を出発。丁度日の出直後で、ぎりぎりご来光も見ることができた。
浅間山の少し左、雲海の上にきれいなご来光が
振り返ると槍穂連峰はモルゲンロート(朝焼け)に輝き、歩いていく稜線の影もくっきり出ている。もう少しゆっくり眺めたかったが、それは明日に期待しよう。素晴らしい景色を眺めながら、2日目の行程を歩きはじめる。爽やかで実に気持ちのいい朝だ。斜め前方には、少し低い常念岳もはっきり確認できる。
大天井岳(右)、左奥は水晶岳方面
赤く輝く槍には稜線の影もくっきり
今日も並びは同じ。N-M-K-T-仙人。きまま仙人は写真を撮りながらだったせいか、N君の入りのペースが少し早い? 後で聞いたらみんなはそう思っていなかったようなので、写真撮影のせいだったかな。
さわやかな風も心地いい
なだらかで気持ちのいい稜線、奥には常念岳
東天井岳付近には雪渓も残る、日陰も多い
心地よい風もあり、ルートは稜線の西側についている感じなので、直接日が当たらず涼しい。登山道には花もちらほら咲いている。イワツメクサ、タカネツメクサ、アオノツガザクラ、ハクサンフウロ、ハクサンイチゲ、ヨツバシオガマ、コイワカガミ、ミヤマキンポウゲ、、、
槍穂高も素晴らしい山容だ。こんなところでコーヒーでも飲みながらのんびりしてもよかったかな。2日目の行程が短すぎるのを嫌って蝶まで行く計画にしたが、ちょっと反省。
シナノキンバイやコイワカガミ、ハクサンイチゲのお花畑
アオノツガザクラ ハクサンイチゲ
と、前方にライチョウが。一番後ろのきまま仙人はちょっと見難い。何とか場所を確保してみると母親に2羽の子供。かわいい! 早朝だからか、天気がいいのにライチョウに会えたのはラッキーだ。
ライチョウの親子(写真は母鳥のみ)
中天井岳、東天井岳はピークを巻いていた。長丁場なので体力温存のためピークは踏まない。なだらかで雄大な景色の縦走路は楽しい。一旦大きく下り、横通岳に向かって登り返す。昨日ほどの登りではないし、午前中はまだまだみんな余裕あり。この朝の時間は本当に北ア満喫の最高のトレッキングだった。
陽が当たるところでは、やはり少しづつ暑くなってくる。前方に横通岳と思われるピークが見えてきた。
雄大な景色の中を歩く、前に横通岳とその奥に常念岳
近づいていくと、迂回路が付いているようだ。T君とうしろ2人で相談しながら歩く。きまま仙人は横通岳には登ったことがないので、ピークを踏みたいという気持ちもあったが、ここは無理をせずに迂回しよう。2人でそう話していたが、先頭のN君、躊躇せず迂回路の方へ。あとで確認すると、山頂に登るルートがあることに気が付かなかったとのこと。まぁ我々も登るつもりなら相談していたと思うが。かくして常念乗越まではひとつもピークを踏まないこととなった。
横通岳、分岐がありバイパス道がある
先頭3人(N君、M君、K君)はぴったりと黙々と歩いていく。後ろのT君、きまま仙人はやや自由? 写真を撮ったり、少し話をしながら後を追う。でもまだまだ全員しっかり歩いているようだ。
横通岳バイパス後あたりからの槍穂連峰、乗鞍、御嶽もくっきり
雲の上に富士山と南アルプス、中央 甲斐駒と鳳凰山、右側高いのが北岳
表銀座のルートや北鎌尾根が望める
横通岳を過ぎると、常念乗越への下りとなる。これが意外に急。きまま仙人もここで一本ストックを出す。開けたところで見ると、どっしりとした常念岳が眼前に聳え、コルには赤い屋根の常念小屋が見える。もちろん右手には槍ヶ岳。左手前方には富士山に南アルプス。常念岳の登りは、本日のメインディッシュだが、なかなか登りごたえがありそうに見える。常念は3度目だが、前回が16年前なので、正直あまり辛かった記憶はない。
今回唯一の百名山 常念岳、赤い屋根は常念小屋
やや苦戦しながらも確実に下り、7時18分、常念小屋到着。テーブルが空いていたので小休止。と、N君の山の師匠Nさんがくつろいでいる。彼女はテント泊で、蝶ヶ岳に一泊、そしてこの日は常念乗越に一泊していた。靴底が剥がれたこともあって、一ノ沢に下るだけにしてゆっくりしていたらしい。前日にはN君とのLINEに夕焼けの写真をアップしてくれていたが、まさか会えるとは。しばし歓談&記念撮影をして、7時38分 いざ先へ。
常念乗越からの槍ヶ岳、大キレットも真横から望める
この日は、ここからがなかなか厳しい山行になった。まず常念への登りのペースが上がらない。きまま仙人は暑さだけが積み重なっていくようで辛かった。(きまま仙人はどちらかというと一気に登ってしまいたいタイプ)
青空に向かって登っていく
振り返ると常念乗越をはさんで横通岳が見える
ゆっくりゆっくり一歩づつ登り、途中一度休憩をはさんで、9時ちょうど、やっとの思いで 2857m常念岳山頂到着。が、狭いピークは写真撮影のための列ができていて大渋滞。おばちゃんたちのパーティが譲り合う気配もなくゆっくりゆっくりでイライラした。が、360度の大展望に一同大満足。
常念岳山頂、祠のところの標識
常念岳山頂、この時には撮影の列は解消
きまま仙人は常念岳は2002年以来の3回目。何れも天気には恵まれているが、こんなに山頂が混んでいるのは初めてだ。山頂標識で記念撮影をさっとすませ、少し下の広いスペースで休憩。ここでお待ちかねのフルーツタイム! 昨日残しておいたオレンジ1個とリンゴ1個をみんなで分ける。一同フルーツのおいしさに感動。重い思いをして担いできた甲斐があったというものだ。
ちなみに今回はオレンジとリンゴをチョイス。キウイは奇数人だし(半分ずつにすると半分余る/足りない)、金属スプーンを用意してもらうのに躊躇したため。バナナはフルーツ感が少ないかな。缶詰もありなんだけど、やっぱり生の方がうれしいかな。と思って避けた。オレンジはもう少しゴミが少なくなるといいんだけど。
今日はここまで、つづく
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