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2018年8月 2日 (木)

槍穂の大展望台、好天の燕岳~常念岳~蝶ヶ岳、猛暑の強行縦走山行記録(4)(7月14-16日山行記録)

3連休の燕岳~常念岳~蝶ヶ岳縦走の第四回。今日は常念岳から蝶ヶ岳ヒュッテまで。

Part1 14日(土) 中房温泉-燕山荘
Part2 14日(土) 燕山荘-大天荘
Part3 15日(日) 大天荘-常念岳
Part5 16日(月) 蝶ヶ岳ヒュッテ-燕山荘

7月15日(日) 大天荘4:45-常念乗越7:18-9:00常念岳9:18-2512mピーク10:46-2592mピーク11:25-蝶槍12:57-横尾分岐13:14-13:38蝶ヶ岳ヒュッテ

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    常念岳からの槍ヶ岳、三角の尖峰が格好いい、今年は雪が多い?

 

360度の大展望は何度来ても素晴らしい。迫力ある槍穂の展望は圧巻。角度が変わって小槍が見えなくなって鋭いピークがいっそう尖って見える。穂高に続く3000mの稜線やキレットもいい。南には乗鞍岳、御嶽と続き、槍の北には水晶岳や立山、劔岳も見えている。東には四阿山や浅間山、南東には八ヶ岳、富士山、南アルプス。素晴らしいのひと言だ。南側これから歩く稜線を辿ると、奥に蝶ヶ岳ヒュッテも確認できた。まだまだ遠いなぁ。それでも今日のゴールが見えたことにひと安心。

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     常念岳からの大展望、槍ヶ岳から穂高、乗鞍、御嶽まで

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   大天井岳(右端)から続く手前の尾根が表銀座コース
       後ろは鷲羽岳(奥左)、水晶岳(奥中央)

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     富士山(左端)と南アルプス、右には中央アルプス

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     中央下には蝶ヶ岳、今日の宿 蝶ヶ岳ヒュッテも見える

常念岳からは、まず長く歩きにくい下りが始まる。前回歩いた記憶はあまり残っていない。すれ違いもあるし、道の譲り方のうまくない登山者がいて、なかなかペースが上がらない。我々の後ろに付いたパーティは、ペースは速くないので譲るほどではないが、我々が登りに道を譲って待っていると、道を塞ぐようにぴったり後ろに付いてくる。そこはもう少し手前で待ってくれないとすれ違えないでしょ。って何度言いたかったか。

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    少し下って常念岳を振り返る

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       常念からの長い下り、奥やや左尖ったピークが蝶槍

メンバーもかなり疲れが出始めているようだったが、昨日よりはまだ余裕が有るようだった。きまま仙人も、暑かったが昨日よりは全然快調。ただ風が全体的に弱くなった気がする。コースタイムよりも大幅に時間がかかり、10時46分、2512mピーク通過。いやここのコースタイムが30分は短すぎ? ここから樹林帯に入る。蒸し暑そうだ。

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      2512mピークから常念岳を振り返る

このあたりできまま仙人に迷いが。いつどこで昼食(小屋の弁当)を食べるか? 暑さで食欲はあまりないし、食べるなら日陰で食べたい。ただ5人となるとなかなかいいスペースがない。。。樹林帯内で多少の休憩できそうなスペースはあったが、既に何人か休んでいて、+5人となるとちょっと難しい。ずるずると進んで行く。ひと登り登り返して、11時25分 2592mピークに到着。きまま仙人もさすがに暑さで座り込む。でもここはいいペースで来たぞ。

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      ツガザクラ             ミヤマハンショウヅル

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      タカネスミレ              ミヤマキンバイ

このピークからは前方に蝶槍がはっきり確認できる。蝶槍というだけあって、頂上の小さいが尖ったピークが特徴的。この2592mピークからみると、一度下ってからの登り返しが非常にタフに思えるが、実際の登り返しは200m程度。蝶槍まで行けば、後はなだらかになる。最後の頑張りと思って一歩一歩足を出す。シャリバテが気になり始めたきまま仙人、歩きながら解けかけたチョコレートを流し込み、塩飴を口に。

2592mピークを過ぎたあたりにはニッコウキスゲがたくさん咲いている。が、ゆっくり見ている余裕なし。コルを越えたあたりには、コバイケイソウの群生地があって、これはこれでまた見ごたえがあった。

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      コバイケイソウの群生地

もう少し涼くて余裕を持って歩けると、本当に素晴らしいコースなのだが。ペースはけっして速いわけではないが、それでも確実に前進して、12時38分 蝶槍直下(バイパス分岐)までたどり着く。一同安心したのか、座り込んで小休止。

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    蝶槍からの常念岳、前常念岳への稜線が特徴的
         左手前のピークは2592mピーク

N君はバイパスしたかったようだが、ここは頑張って蝶槍登頂。振り返ると、大天井岳・常念岳から歩いて来た稜線が一望できる。よく歩いて来たもんだ。また、ここから見ると前常念への特徴的な稜線がよく見える。やはり蝶槍はパスしてはいけないピークかな。ただ旧蝶ヶ岳は、きまま仙人だけ三角点をチラ見しただけで、実質スルー。

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      蝶槍と奥には常念岳、蝶槍もなかなかいい

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     奥のピークが(今の)蝶ヶ岳

ここまでくると、心に少し余裕も出てくる。改めて槍穂を眺めるとやはりこの稜線は素晴らしい。

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    槍から続く3000mの稜線、キレットや長谷川ピークもはっきり見える

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      穂高岳、右から北穂、涸沢岳、奥穂、前穂

このあと思ったよりも登り返しがあったものの、ゴールも近いし、快調に蝶ヶ岳ヒュッテまでの稜線歩きを楽しんだ。ここまでくると花を見る余裕も少し出てくる。チシマギキョウやイワツメクサ、コゴメグサなどが迎えてくれる。

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    チシマギキョウ             イワツメクサ

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    なだらかな稜線は気持ちがいい(でも暑い)

13時38分、今日は少し余裕を持って蝶ヶ岳ヒュッテ到着。受付を済ますと、今日も1畳に2名とのこと。しかも掛布団はひとつ。こういう時は奇数人のパーティは困る。取りあえず生ビールを頼んでお弁当をと思ったが、ジョッキが冷えていないとのことでしばらく販売中止。やむなく缶ビールで祝杯。

大天荘のお弁当はちらし寿司のようなものだった。夏ということを考えると酢飯は正解。ただなかなか喉を通らず、N君、M君、きまま仙人はかなり残してしまった。結果論だが、蝶ヶ岳ヒュッテで昼食を取るのなら、小屋でカレーや麺類を頼んだ方がよかっただろう。食べやすいし、荷物も軽い。だがこのロングコース、食料を持たずに歩くのは賛成できない。今回の状況を考えたときに、もっと軽いカップ麺(大天荘でも購入可)やパン類を持って来ればよかった。次回の反省でもある。

食後は入口の自炊スペースでコーヒー&ウィスキータイム。きまま仙人が場所を押さえ、M君に見てもらっている間にコンロなどを取りに行って戻ってくると女性2人が場所を占拠。一瞬場所取りもちゃんとできないのか?と思ったが、お湯を沸かす間だけ借りたいということだった。見るとかわいい女性2人。そりゃぁM君でなくても断れないよね。他のメンバーが遅かったこともあって、引き留めて一緒にコーヒータイム。その間に隣の席も空いたので、結局7人で楽しい時間を過ごさせてもらいました。おふたりさん、楽しいひと時をありがとうございました。2人はパーティではなく、それぞれ単独行とのこと。ひとりは一ノ沢から常念小屋で一泊、もう一人は燕山荘と常念小屋でそれぞれ一泊して今日蝶ヶ岳ヒュッテに来たらしい。明日はみんな上高地へ下山。でも本当に単独の山ガールが増えましたよね。

ここでまずM君が持ってきたウィスキーから飲み始める。今回M君、K君、T君がそれぞれウィスキーを持参。しかもM君はガラスの瓶のまま。(これにはきまま仙人がお小言) つまみもナッツ類が被った。お酒、つまみも共同で調整した方がよかったかも。さすがに明日は下山のみなので、みんな少し緊張が解けた感じ。けっこういいペースで空いていきました。女性陣2人には、何と酒飲みな人たちと思われたでしょうね。実際そんなには飲み助ではないですよ。

ちなみに1人の女性は、明日帰りのバスも同じ毎日あるぺん号でした。上高地での温泉後の打ち上げもやんわり誘ったんですが、、、

この日は夕食も普通に完食し、食後夕陽を見に瞑想の丘(展望表示盤のあるところ)へ。さすがに陽射しは柔らかくなっていました。と、東側にブロッケン現象が見えていると、、、すぐにきまま仙人も見に行きました。いや~ほぼ完ぺきなブロッケン現象。手が届きそうな近くの空中に自分自身の影が映っています。久しぶりですね、こんなにきれいなブロッケン現象を見られたのは。ちょっとラッキー。M君、K君は展望といい、ライチョウといい、ブロッケン現象といい、初めての北アルプス山行としては、すごくラッキーな山旅になりました。

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      ブロッケン現象、自分の影が空中に浮いている

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    逆光でキレットから光線がでているよう

ちなみにその後人が来なかったこともあって、4畳に5人で寝ることができました。十分な広さです。ちなみにきまま仙人、夜に外のトイレへ。いややっぱり北アルプスの星空はきれいですねぇ。さそり座や白鳥座、北斗七星は何とか確認できました。M君、N君も見に行っていたようです。

広くなったことで、ゆっくりゆったり眠りにつきました z z z

今日はここまで、次回はいよいよ最終回

 

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