槍穂の大展望から、鷲羽・黒岳2つの百名山と赤牛岳を縦走、読売新道は魅力満点もやっぱり長かった!(8月27-30日山行記録(3))
三俣山荘前でゆっくり休憩して、7時50分 気合を入れ直して鷲羽岳に向かう。鷲羽岳は18年ぶり2度目だ。前回は三俣山荘に泊まって、朝日に輝く三俣蓮華岳がきれいだったことを思い出す。ジグザグを切りながら急登を登っていく。もちろん楽ではないが、不思議と快調だった。ぐんぐん高度を上げていくのがいい感じ。風がある分、涼しくてきまま仙人には登りやすかったかも。(きまま仙人は暑さと重さに弱い?)
槍ヶ岳の前には硫黄尾根、荒々しい地肌が印象的
風は少しあるが、空に向かって登っていく感じがいい
振り返ると三俣蓮華岳、赤い屋根は三俣山荘
緩やかになったらもうすぐ山頂、大勢の人がいる
立ち止まったり振り返ったり、景色を堪能しながら一歩一歩歩を進める。1時間ほどで9時56分 2924m鷲羽岳山頂到着。山頂は思ったよりも大勢の人で賑わっている。双六岳に続いてここからも360度の大展望。ただ、槍ヶ岳に少し雲がかかっている。黒部五郎や薬師にも雲がかかったり晴れたり。ただ針ノ木岳、蓮華岳、鹿島槍ヶ岳、白馬岳と後立山の山々も姿を見せている。と、、、見る見るうちに南側が雲で隠れてしまった。北側もワレモ岳、水晶岳にはガスがかかったり晴れたり。しだいに展望が悪くなっていった。
白馬から鹿島槍の後立山の山々、手前には針ノ木岳も
鹿島槍の右手には野口五郎岳から裏銀座の稜線
燕岳の稜線、山頂は右側のピークか?
これから歩く水晶岳(黒岳)への稜線
眼下には鷲羽池、残念ながら槍はガスの中
じっとしていると風で汗で濡れた身体が冷える。水分補給とレーションを口に入れておく。もっとゆっくり眺めていたかったが、ガスも晴れそうにないので出発することに。それでも着いた時に好展望が見られて(間に合って)よかった。
ワリモ岳を見下ろす、この直後にはワリモ岳にもガスが
コルまで一度下り、登り返す。この日も登りはすこぶる快調。多少ふらつく感じはあっても足は動いている。巻くようにワレモ岳を通過したころには水晶岳はガスの中に見えなくなってしまっていた。
コル付近から鷲羽岳を振り返る
ホシガラスが顔を出してくれました
残念だが、今までよかっただけでも御の字か。ただ雨が降るような心配はなさそうだ。ワレモ北分岐を越え、風とガスの中ひと登りすると、順調に11時37分 水晶小屋到着。やはり2日目は余裕の行程だった。
水晶岳への登り、ガスで展望はなくなった
ガスで小屋からも水晶岳山頂は見えなくなってしまっている。水晶岳は3度目だし、明日も越えていくので、今日の山頂登頂はパス。早々に着替えて小屋でゆっくり。と、ほどなく三俣山荘の広島3人組も到着。みなさん早い。
通常は、ミネラルウォーター(500mL 300円)は制限なしで買えるのだが、この日は売り切れて天水1Lまでしか水を売れないという。(ポカリとかはまだ買えた。) 昼食はお湯を沸かしてカップ麺(リフィル)と思っていたが、明日のことを考えると水は取っておいた方がいいと思って、小屋でカップ麺を注文。この小屋だからだが、水代を考えるとカップ麺(500円)もそう高くはない。
小屋で横になってのんびりしていたのだが、14時頃気が付くと窓の外は晴れている。えっ! 外に出て確認すると水晶岳山頂がくっきり、いや真上には青空が広がっている。何とゴールの黒部湖(黒部ダム)まで見えている。急いで準備して、水とカメラだけを背負える小袋に入れて水晶岳へ。
水晶小屋付近からの水晶岳、いつの間にか空も青空!
ほとんど空身だし、休養たっぷり。エアリアのコースタイム40分のところをほぼ半分で、14時32分 今日2つ目の百名山 2986m水晶岳(黒岳)3度目の登頂。
前回も快晴だったが、この日も山頂からは大展望が広がっていた。時間がやや遅いのか、きまま仙人と入れ替わるように1人下山されたので、山頂独り占め。槍ヶ岳こそ槍の穂先程度しか見えなかったが、鷲羽、笠、黒部五郎、白山、薬師、劔岳、立山、白馬、五竜、鹿島槍、針ノ木、蓮華、野口五郎など裏銀座の峰々、燕岳など表銀座の峰々、大天井まで、、、いや~急いで飛び出してきた甲斐があった。前回よりも赤岳北側の雪渓が小さい。時期が少し遅いせいだろうか。帰路は写真を撮りながらゆっくり小屋に戻った。
槍ヶ岳はガスの中、手前に赤岳と水晶小屋、左奥には常念岳
薬師岳
左奥 鹿島槍ヶ岳、その前 針ノ木岳、右は蓮華岳、蓮華の左前が烏帽子岳
明日歩く赤牛岳への稜線、右奥にはゴールの黒部湖が見える
今回水晶小屋には電話で予約を入れておいたのだが、特に優遇も無いようだった。小人数だと予約なしでも泊まれるので、必要なかったかもしれない。今日は予約で一杯なので、布団1枚に2名とのこと。ちょっとがっかり。最終的にはキャンセルもあったようで、我々のスペースは布団11枚に14名。そう狭いと感じることもなく寝ることができた。ただ、天井が低く、ザックを寝るスペースの上のフックに掛けるので、圧迫感はある。水場もないし、やはりできれば泊まりたくない小屋ではある。
隣には三俣山荘で一緒になった3人組のご夫婦でない男性が。(ご夫婦は夫婦ばかりのスペース) いろいろ楽しい話をさせてもらった。この3人組、裏銀座コースを逆に歩くプランだという。明日は烏帽子小屋とのこと。その日のうちに元気に水晶岳を往復されていた。それにしても元気な70代のご夫婦だ。きまま仙人も70代まで水晶岳のような山が登れるだろうか? 遠方からなのでわさび平小屋で一泊されたらしいが、ここまでほぼ同じコース。明日は別方向だ。
ちなみにこの水晶小屋、トイレがすごくきれいだった。最近改装したらしい。山小屋もどんどん良くなっている。洋式だし、レバーで水を流す簡易水洗式。ちなみに男性用の大用はひとつしかないので、要注意。ただ空いていて小屋の人に断れば女性用も使わせてもらえるらしい。
スペースが確保できたので、思ったよりも快適に眠りにつく。ただ明日の天気予報は曇りだったが、夜間の風の音は強く、気になったことも有り3時頃からはほとんど眠ることはできなかった。(もっともそれまでにそこそこ寝ていますが。) 以前、強風で北岳山荘で停滞したことを思い出して、不安な夜を過ごす。
今日はここまで、続く。。。
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