急登の尾ノ内沢道から両神山へ、悪路・急下降の天武将尾根、天理岳北尾根周回(9月24日山行記録(1))
9月24日の両神山山行の山行記録です。
コースについてなど、速報はこちら
このコースはガイドブックなどにはなかなか載っていないので、ぜひ記録としてアップしておきたいと思います。
いつものようにまずはコースとコースタイムを。
尾ノ内渓谷駐車場6:08-山ノ神6:40-油滝7:50-地獄穴8:17-龍神神社奥社(八丁尾根稜線)9:35-東岳10:14-前東岳10:30-10:45両神山11:03-前東岳(天武将尾根分岐)11:20-1306mピーク12:30-黍岩13:13-天理岳13:41-鉄塔15:20-林道15:31-15:34尾ノ内渓谷駐車場
まずは歩いたGPSのログ(上)と昭文社地図のコピーを見比べてください。
尾ノ内沢道は昭文社地図には油滝までしか載っていないです。(油滝-稜線の鳥居マーク間が無い。廃道?) また天武将尾根(今回は前東岳-天理岳間)は破線。天理岳から北に下るルートもまったく掲載されていません。
もともと、某雑誌(たしか山渓)の名急登100という企画に、この尾ノ内沢道が掲載されていました。平均斜度が22.6度という急勾配が印象的(北ア烏帽子岳のブナ立尾根クラス)で、一度トライしてみたいと思っていました。ただ鎖の連続する急坂なので、できれば下りは避けたいと思っていましたし、八丁峠から坂本に下るルートは下山後3キロ以上車道を戻らないといけないので、車でのアプローチは難しそうだなと思っていました。が、いろいろネットで調べていたら、天理岳から北側に下山して、尾ノ内渓谷に戻ることができそうなので、行ってみたというわけです。
尾ノ内沢道、天武将尾根、天理岳北尾根ともに、ルートがはっきりしない箇所があるように書かれたものがあったので、今回は通常装備の他に、①1/25,000地図を用意、②ネットから過去に歩かれた方のGPSログデータをダウンロードし、それをルートデータに変換して、GPS(epix)に入れてルートナビを使用しました。それだけひとつ間違えると遭難のリスクが有る行程だという認識をしていました。結果的に1/25,000地図は使わずにすみましたが、GPSのルートナビは大活躍でした。
その甲斐あってか、ルートを間違えたり不安になったりということは全くなかったのですが、想定以上にタフ&悪路でした。
では、前置きが長くなりましたが山行記録に入りましょう。
天気予報が今ひとつなのを考慮して土曜日の予定を1日順延して24日の日曜日に両神山に登ってきた。まずは土曜日時間に余裕を持って尾ノ内渓谷の駐車場(尾ノ内自然ふれあい館のところ)へ移動。星こそ出ていなかったが、明日の好天を期待して眠りにつく。。。
○9月24日(日)曇時々晴
ぐっすり眠って、5時過ぎに起床。明け方1台到着したのは登山者だろうか? トイレも済ませて、6時8分緊張の中いざ出発。スカッとした青空ではないが、八丁尾根の稜線はよく見えている。登山届を探したが、見つからなかった。登山者の少ない、昭文社地図にも載っていないルートなので、届を出しておきたかったのだがやむを得ない。
駐車場付近から八丁尾根のギザギザ稜線を望む、トンガリピークが大キギ
東岳、西岳間の鞍部の風穴キレット左の小ピークが龍神神社奥社のようだ
尾ノ内渓谷は冬季の氷柱で有名なスポットらしい。まだ空いていなかったが、尾ノ内自然ふれあい館という施設や土産物店?のようなものもある。駐車場は無料、トイレもある。
尾ノ内渓谷の入口
油滝、両神山へは自己責任で、というような注意喚起の掲示がある。地図にはないが、両神山に登れるのは確かなようだ。少し行くと吊橋に滝。スタートとしてはすごくいい感じの景色だ。気分は盛り上がる。少し行くと釣り人がいた。朝、車で来た人のようだ。挨拶をして先に進む。すぐに普通の山道となる。天気も少しどんよりした感じがあるし、谷筋なので何となく薄暗い感じがする。
ホトトギス 渓谷への入口は吊橋
一の滝、ゆっくり見ていきたいくらいの滝だ
登山道は尾ノ内沢に沿って進む。途中何度も徒渉をして左岸、右岸を行ったり来たり。ただ、この日は水量が多かったのか、思っていた以上にスリリングな徒渉がいくつか。一ヶ所は正規ルートと思われるところが水量が多く渡れなかった。滑りそうな巨岩を乗り越えるのも危なそうで、少し下流の安全なところを渡り、草木の間を強引に通ってルートに戻った。
不安定な橋、左上の大きな岩の手前がルートのようだが、右側を巻いた
徒渉を繰り返して登っていく
油滝までは、昭文社地図にも載っているし、もう少し気楽に歩けるのかと思っていただけに、やや誤算。ただ、小鹿野山岳会の方が付けられたルートを示すプレートやペイント、赤テープがあり、しっかり確認して歩けば迷うことはない。朝ということも有り、少しひんやりした感じだが、十分汗をかく。順調に山ノ神の祠を過ぎ先に進む。
岩のペイントや、小鹿野山岳会がありわかりやすい
この尾ノ内沢、なかなか魅力的な渓谷だ。小さな滝が点在し、野趣あふれる感じもいい。小さな上り下りがあり、登りはなかなか急なところもある。
ミニ滝の支流など、美しい渓谷美が続く
傾斜のあるところに細い登山道が付けられたところなどは、足場がフラットではなく侮れない。またいくつか鎖場もあり、大きな岩や沢を越えていく。1ヶ所、岩が濡れていて足場が滑りそうな岩のトラバース(滝の鎖場)がある。慎重に通れば問題はないが、エネルギーは使う。
これが遊歩道?と思うくらい登山道が浅い ???
鎖を頼りに岩を越えていく、滑りやすく慎重に
いくつかの支沢を分け、7時50分、油滝到着。前方注連縄の先に油滝が見える。ここで初めてザックを下ろして小休止。立ち止まると汗が冷えて冷たい。しっかりした標識があり、龍神神社奥社方向を示している。ここからが本番だ。パンを少しかじってエネルギー注入。
トリカブト 油滝の標識、ここから沢と離れる
遊歩道終点の油滝
今日はここまで。続く。。。
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