急登の尾ノ内沢道から両神山へ、悪路・急下降の天武将尾根、天理岳北尾根周回(9月24日山行記録(2))
傾斜は少し急になるが、登山道としてははっきりしている。プレートやマーク、テープは、このあともきちんと付けられていた。特に支障なし。崩れそうな斜面のトラバースに気を遣うが、ぐんぐん標高を上げていく。さすがに名急登と納得。
沢から離れ急登が始まる
ほどなく地獄穴という下に隙間のある巨岩に出る。標識などは無い。入口は狭いが、中は意外に広そうだ。十分人が入れそう。這いつくばらないといけないようなので、中には入らずのぞき込むだけにする。が、暗くてよくわからない。あまり時間を使わず先へ進む。
地獄穴、入るのは這いつくばらないといけないが、内部は意外と広い
まだ新しい八日見山道の標識
”ヨウカミ”⇒”リョウガミ”ということか
登りは続く、展望がほとんどないのでGPSの標高だけが目安だ。岩や木の根が濡れて滑りやすい。落ち葉が積もったような斜面も崩れそうで少し不安。ただ、危険を感じるようなところはない。
足場が不安定な登山道、斜面を巻くように進む
登山道がぬかるんでいて滑りやすい
終盤も急登が続く。稜線が近づいて来た感じがわかる。登るにつれて少しガスが出てきた。展望は期待薄かも。鎖の代わりに針金のようなものが付けられたところがあった。心もとない。登りで針金に頼る気がしなかったが、下りだと有効なのかなぁ? やや疑問。
補助?に針金が付けられた急登
登り進んで行くと、しめ縄を張った下を通過。ここが"しめ張場"か。奥社の神域に入ったということだろうか。ここからが本当の核心部。
しめ張場、ここからが本当の核心部
最後のトラバースが一番怖かった。鎖が付けられているが、その支柱がぐらぐらしている。何とか足のホールドはあるが、狭い上に濡れているので、もし滑ったらと頭をよぎる。まぁ登りだからまだよかったが、ここは下りだともっと怖いだろう。ただこのくらいは想定の範囲内。岩を越えてしまうと、そのあとは足元がしっかりしている。
最大の難所、岩場のトラバース. 上部の鎖が見えるだろうか?
上部、ここまでくれば安心 渡り切ってから降り返る
最後にキンササゲの長い鎖が続くの急斜面を直登する。体力も必要だ。厄介なのは滑りやすいことだ。いや、"やすい"ではなく土の部分ははっきり滑る。鎖も確認しながら使ったし、手をついて岩でも木や草でもホールドを探す。緊張感のある登りが続いた。
稜線らしいものが近づいて来たと思ったら、人の話声とともにブーンという音が聞こえてきた。9時35分、龍神神社奥社(八丁尾根稜線)到着。 ふぅ~。と、思ったらブーンという音の正体はドローンだった。ちょっとびっくり。
キンササゲの長い鎖の急登、登り切れば稜線だ
龍神神社奥社というだけあって、ここには小さな祠がある。今日の無事を祈願して手を合わせる。ザックを下ろしてひと休み。おにぎりとチョコでエネルギー補給。油滝をでてから約1時間半、立ち休みだけで一気にここまで登ってきたが、まずはひと安心。ペースもまずまずだ。ここまで稜線の北側は薄暗かったが、八丁尾根に出ると明るくなった。が、歩くのに支障があるほどではないものの、ガスで展望はきかない。
稜線から尾ノ内沢方面を見下ろす 龍神神社奥社の祠
両神山(剣ヶ峰)もガスの中。これ以上ガスがひどくなると、天武将尾根や天理岳北側尾根通行に不安が増す。何とかこのくらいでおさまってほしい。
やはり八丁尾根はそこそこの数の登山者が歩いている。両神山らしい鎖場の上り下りが続くので、ヘルメットを着用している人の方が多かった。きまま仙人も用意してくるんだったか。ゆっくりと八丁尾根を両神山に向かう。ホールドがしっかり確保できるところが多く、尾ノ内沢道よりも八丁尾根の鎖場の方が楽な気がした。
色付く八丁尾根、昔と違って多くの登山者がヘルメット着用
垂直に近い鎖場が続く、緊張するが楽しい
残念ながらガスで展望はない
10時14分、ベンチのある東岳通過。展望がいい日は、いい休憩ポイントだ。さらに15分ほどで天武将尾根(あまぶしょうおね)との分岐である前東岳着。前東岳を示す標識は無いようだった。GPSでチェックし、分岐を確認して、まずは両神山頂へ。10時45分、1723m両神山山頂到着。山頂には結構たくさんの登山者で賑わっていた。
両神山剣ヶ峰山頂(1723m)
両神山は今回で3度目だが、前回は99年なので18年ぶり。あまり相性のいい山ではないようで、前2回もあまり展望がよかった記憶はない。この日は遠望は皆無だったが、南側の稜線が少しだけ見えていた。写真を撮って小休止。この天気なら、やはり天武将尾根に行こう。気合を入れ直して山頂を後に。
山頂から来た稜線を振り返る、ガスで展望なし
今日はここまで。続く。。。
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