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2017年4月14日 (金)

富士をながめながら新雪の尾根を縦走、春雪の御坂黒岳(3月18日山行記録(2))

雪の御坂黒岳山行の後半、中藤山からいよいよ黒岳へ。

すずらんの里駐車場6:27-大石峠8:04-不逢山8:29?中藤山9:28-新道峠9:53-破風山10:17-すずらん峠10:35-11:52黒岳11:52-どんべい峠12:45-すずらん群生地分岐12:59-林道13:16-釈迦ヶ岳入口13:39-14:00すずらんの里駐車場

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      富士山と河口湖、この景色だけでも来る価値あり

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    駐車場の案内図、中央赤いマークが現在地
      ドラマチック富士眺望コースから黒岳へ

 

日が昇るにつれ、まさに雪焼けしそうな天候に。今回失敗したのは、日焼け止めもサングラスも持って来なかったことだ。特にサングラスは必要だった。(準備ミスその2,3) きまま仙人がアウトドア(登山やジョグなど)で使うメガネは、UVカットレンズだし、一番薄い色を入れてあるので、まだ救われたかも。

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    中藤山付近から中央奥が三ッ峠山、左 木々の奥は破風山?

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       雪の風紋も面白い

徐々に雪が深くなってきているように思われる。少しだが標高があがっているせいだろうか。中藤山から30分弱、人の声が聞こえてきて安堵したと思ったら、新道峠に到着。河口湖側から登ってきた人たちだろう、3名(2人組と単独?)の登山者が休憩していた。ひと声かけて、写真を撮って通過。

この通過はよかったのかどうか? この先も足跡はない。どうやらあの人達が先頭だったようだ。第一展望台、第二展望台と展望のいいスポットを越えて、ぐんぐん登っていく。きまま仙人が彼らのためにラッセルをしている感じだ。足跡のない雪上は気持ちがいいものの、労力・負荷は後続の人よりも大きい。

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   奥には山中湖、さらに奥には箱根の神山が見える

登り切ってなだらかな広い山頂部が破風山1674mだ。木々があって展望はそれほど良くない。一旦くだってすずらん峠。最悪ここからも駐車場側へ下山できそうだった。ここまで来てかなり安心する。あとは黒岳への最後の急登だ。この軽アイゼンで大丈夫かな?

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          なだらかな破風山山頂付近

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     木々の向こうにやっと黒岳がはっきり見えた

すずらん峠から黒岳山頂までは、30分強の急登。覚悟はしていたがガシガシ行くと汗が吹き出す。雪もどんどん深くなっていき、深いところはひざ近くまである。登山道もわかりにくい。(雪なのでどこでも登れる感じ。) 少し離れて後ろに登山者が付いてくるのは見えたが、ここまで来たら道を譲りたくはない。最後はぶっちぎって11時08分、まっさらな足跡のない御坂黒岳1793m山頂に出た。ふぅ~

標識や三角点はかなり埋まっているが、頭は十分出ている。

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   足跡のない山頂に、今日初めて立つのはいい気分

残念ながら木々に囲まれていて展望がないので、5分ほど移動した展望台へ。座れそうな岩を見つけて小休止。ものの10分ほどの差で、新道峠で追い越した3人や他のルートから登ってきたらしい人も続々到着。わずかな差での一番乗りは少し優越感。30分ほどの間に10人くらいは到着した。大きな富士山と河口湖を眺めながら、おにぎりとパンでエネルギー補給。日陰じゃないので、ちょっと日焼けしそう。

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          山頂付近の展望台からの大展望

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   展望台から歩いてきた稜線を望む、右奥には南アルプスも

40分ほどのんびり休憩し、下山に向かう。予定通りどんべい峠(日向坂峠)側に下ることに。ただ深い雪のせいでかなり体力も使っていたし、この時点で釈迦ヶ岳はパスする気になっていた。さてどう林道に下ろうか? 足首、ひざを考えると、雪の急な下りは少し不安があったのと、釈迦をパスすると時間的にもかなり余裕が出るし。

山頂まで戻り、登ってきたルートと反対側に少し行くと、御坂峠との分岐がある。きまま仙人は左側のどんべい峠方面へ。雪は同じように深かったが、幸い今日こちらのルートから登ってきた踏み後があったので、ルート判断はほとんど不要。

ただ下りの深い雪には閉口した。4本爪アイゼンでは、どうしてもズルズルずれる。登山道の細かな起伏もわからない。時々急な処が有り、横向きになって、ストックでバランスを取りながら、靴を雪に蹴り込んでステップを切りながら下った。赤いテープのマークもこのルートの方が多く、全体的には快適な下り。すれ違う人は少なかったが、何組かとすれ違う。

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    急で深い雪だが、しっかり足跡が

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     途中からは比較的なだらかに

ふと見ると、前方に小さな黒い影が逃げていくように走っていく。熊だ! 50mくらいは十分距離もあったし、逃げていく方向だったので危険は感じなかったが、熊鈴を持ってくるべきだったと反省。(準備ミスその4) 以後、時々口笛を鳴らしながら下る。

ずるっ!ステーン、、、いたた。。。。雪の深いところで足を取られて転倒。運悪く木が出ていて、朝打ったのと同じ右のお尻の下を強打。参った。。。でも大したケガにならずひと安心。

かなりいいペースでぐんぐん下る。途中すずらんの里への分岐があったが、迷わず足跡のあるどんべい峠への道を選択。傾斜がなだらかになり、下に林道が見えてくると12時45分、どんべい峠(日向坂峠)に到着。ここまで車で入れるようだった。展望はないが、余裕も出てきたので小休止&パン。

ここから林道を下ろうかとも思ったが、もう少し行ってみることに。林道を横切り、再び登山道に入り緩やかに登り返していく。不思議とどんべい峠から雪は一気に少なくなった。地面が露出したところが増える。まだアイゼンを付けているので、むしろ雪上を選んで歩いた。小さな起伏を越え、振り返ると黒岳や歩いてきた稜線が姿を見せる。

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    振り返ると黒岳、初めて全容がきれいに見えた

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        左の黒岳から右側が、今日歩いた稜線

15分ほどで、12時59分すずらん群生地分岐に出た。時間は心配ないので少し迷ったが、ここは想定通り釈迦ヶ岳をパスして下山路をとる。下山路方面には雪がなかったことも理由のひとつ。また必要かな?とも思ったがここでアイゼンを外す。

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   すずらん群生地分岐からは雪のない下山路

ほとんど雪のない道を下ること15分ほどで、あっけなく舗装された林道に出た。さらに少し行ったところに大きな駐車場がある。数台車があったが、ここから登る人もいるようだ。

あとはひたすら舗装道の下り、かったるいので途中軽くジョグしたところも。昨夜の雪は、幸いほとんど解けていた。14時ちょうど、車を停めてあったすずらんの里駐車場に無事帰還。駐車してある車は、きまま仙人の1台のみ。この時期、ここから登る人は少なそうだ。

帰路、河口湖側に抜けようかとも思ったが、笛吹の「ももの里温泉」(620円)へ。さっぱりした後、のーんびり東京へ戻った。

今回想定よりも雪が多かったこともあり、装備が不十分だったことは大いなる反省点だが、適切な状況判断ができたと思うし、危険なことも道に迷うようなこともなく、結果的には非常に楽しい山行となった。この雪量だと初級者にはやや難易度が高いが、人にも勧めたい非常にいい山、コースだと思う。

すずらんの季節に、もう一度来てみたいと思った。

おしまい。

 

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