「岩佐又兵衛と源氏絵」展
週末、仕事でぐったりで、早朝から山に行く元気は無し。で、ジョグの後、出光美術館に岩佐又兵衛を見に行ってきた。
期待?していたグロテスク、キモイ系の絵はほとんど無く、源氏物語の雅な世界に触れてきた。
辻惟雄氏の「奇想の系譜」の初めに出てくるのが岩佐又兵衛。また<うきよ又兵衛>の異名などから、浮世絵の開祖といわれることもある。が、きまま仙人は今まで、それほど多く見たことがなかった、あるいはあまり注目してみたことがなかったので、今回出光美術館まで足を運んでみた。
豊洲から比較的近いのと、そこまで混んでいるわけではないのと、軽く見れるボリューム(枚数)なので、出光美術館はお気に入りの美術館のひとつだ。
さて、展覧会だが、以下の6章で構成されている。
第1章 <古典>をきわめる-やまと絵の本流による源氏絵
第2章 ひとつの情景に創意をこらす-又兵衛の源氏絵の新しい試み
第3章 さまざまな<古典>を描く-又兵衛の多彩な画業
第4章 単一場面から複数場面へ-又兵衛の<型>とその組み合わせ
第5章 物語のながめ-いわゆる54帖屏風にみる<古典>と創造
第6章 江戸への展開-又兵衛が浮世絵に残したもの
きまま仙人は、大和絵にも源氏物語にも詳しくないので、正直ふぅ~んというところも多かった。しかし、金地の屏風に平安貴族のあでやかな衣装・いでたち。衣装など細かいところまで書かれていて、本当に雅さが伝わってくる。土佐派の大和絵と比較するように展示されていたのがまた楽しかった。
いかにも工房に発注された注文装飾絵という感じはするが、たしかにうまいし、美しい絵が多い。残念なのは、きまま仙人は源氏物語に疎いので、どういう場面かがわからない絵が多かったこと。54帖すべての超あらすじを書いたパネルも展示はされていましたが、さすがにこれだけでは、、、
簡易版でもいいので、一度源氏物語も読んでおいた方がいいかな。
もうひとつ、少し期待していたのは、「奇想の系譜」に出てくるグロテスク、キモイ系の絵。残念ながら、ひとつもなかったといってもいいかな? 探そうとすれば、部分的にそうともとれる所もあるにはあったが。
でも意識しなければ、とても雅な絵が並んだすてきな展覧会だった。
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