秋晴れのもと、スリリングでタフな鎖場・岩稜コースは紅葉、展望も秀逸、霊峰八海山の屏風道~八ッ峰~入道岳~新開道周回コース(10月15日山行記録(2))
八ッ峰とは、地蔵岳、不動岳、七曜岳(石標は五大岳)、白河岳(石標不読?)、釈迦岳(石標は白川岳?)、摩利支岳、剣ヶ峰、大日岳の岩峰を指す。ロープウェイがあることで、ハイカーのような人が来ることもあるが、危険な鎖場が連続する難路だ。ただ、結果からいうと、この日は風も穏やかで、きまま仙人は怖いというよりむしろ楽しかった。
まず迂回路から地蔵岳をトラバースし、不動岳との手前から迂回路と分かれて八ッ峰コースに入る。
いよいよ八ッ峰へ 地蔵岳は一度巻いていく
紅葉も楽しみながら
樹木でトンネル状になった鎖場を登るとすぐに稜線にでる。分岐になっているので左手、少し小屋側に戻ると特徴的な護摩壇岩があり、その奥がひとつめのピーク地蔵岳だ。ここまではまったく怖いところはない。
トンネル状の道を抜けると山頂部 ひとつめの地蔵岳
山頂にはお地蔵さまが 特徴的な護摩壇岩
山頂には御影石の立派な石標の他、地蔵などが祀られている。360度の大展望が広がる。千本檜小屋側には小屋と薬師岳が低い。風も穏やかで条件も気分も最高!
地蔵岳から薬師岳、千本檜小屋を見下ろす
八海山と並ぶ越後三山の駒ヶ岳(左)と中ノ岳(右)
登ってきた屏風道、中央奥にはロープウェイも見える
分岐付近から不動岳(右)は近い
続いて稜線分岐をまっすぐ行くと不動岳は、すぐのところ。ここまではハイカーでも問題ない感じ。不動岳には小さな鳥居があり、ここも名前の通り不動明王が迎えてくれる。ひとつひとつをゆっくり見ている余裕はないので、そのまま先へ。
不動岳、名前の通り山頂には不動が祀られている
不動岳から地蔵岳を振り返る、護摩壇岩の付近が分岐
これから進む七曜岳らのごつごつ姿にわくわく、ちょっぴりドキドキ。
不動岳付近から、これから進む核心部、その前に大きなギャップ
不動の下りからが、緊張のコースとなる。特に下りは高度感があり、足の置き場に迷うような部分もあり、なかなかスリリング。このあたり人が多くなかったので、気分的には楽だった。渋滞は勘弁してほしいし、前後に人がいると、落石(落とすのも落とされるのも)に注意が必要だ。鎖を使って慎重に下る。
えっ道が見えない いよいよ本番ほぼ垂直の下り
ひとつ間違えると、、、 紅葉を楽しみながら
登り返して見逃しそうなピークに五大岳という石標がある。他の人のネットなどを見ると、おそらくここが七曜岳。そのあと左から横鎖をたどってピークを巻いていく。鎖があるので安心は安心だが、このトラバースも気は抜けない。この八ッ峰、一方通行にはなっていない。ほとんどの人が地蔵岳から大日岳へと歩くようだが、もし逆行の登山者がいれば、渋滞は必至だ。
登り返しの男性はへっぴり腰? 人が写っていると怖さがわかる
トラバース気味に急な登り 登りは急でも楽しい
再び稜線に出て、更に行くと読めない(少なくとも山名ではない)石標が。順番的にはここが白河岳か、、、と思って進んでいたら、さらに行った次のピークに御影石の白川岳の石標識があった。こっちだったのか。先ほどの石標は何なのだろう。この時はわからなかったが、ネットなどを見ると、読めない石標のところが白河岳で、白川岳の石標のあるところが、釈迦岳というのが正しいらしい。かなり前からこうなっているようで、間違っているならちゃんと直せばいいのに。真実は如何に? ちなみに白河岳にも釈迦岳にも、地蔵や不動のようなわかりやすいものはなかった。
白河(川)岳付近からの摩利支岳方面、左うしろは中ノ岳
文字が読めない白河岳石標 長くスリリングな下りが続く
釈迦岳からは前方にはどっしりと構える次なる岩峰(実は摩利支岳)が見える。進んで行くと、、、えっ、下が見えないぞ。。。摩利支岳との間には大きな下り登りが。今日一番の難所かな。。。
前を見ると、先行者が急な岩場を登っている。人が見えると、急な感じが一層よくわかる。若いカップル(ロープウェイ組)に先に行ってもらい、余裕を持って鎖場を下る。傾斜が緩ければ(お尻も使って)前向きに降りた方が足場が見えて楽なのだが、急なところでは後ろ向きでおりる。足場が見えずらい所はちょっと緊張。下に降りてほっとひと息。高度感があっても、垂直に近いような登りも、登りはそれほど苦ではない。だが、足場の見えない下りは怖い。
白川岳とあるが、どうやら釈迦岳 摩利支岳、急坂を登る人で険しさがわかる
休む間もなくV時に登り返し。さすがに屏風道を登った疲労感は少し出てきたか。ロープウェイ組は荷物も軽そう、身も軽そう。いや他人の芝生が青く見えるだけか。
ハシゴと鎖で垂直に登ると10時18分、摩利支岳に出た。あれっ? 釈迦岳はどこだったの? 石標がなかったように思うが、怖い下りはどうやら釈迦岳の下りだったようだ。
帰ってからいろいろ調べたところ、どうも白川岳の石標があったところが釈迦岳らしい。その前の読めなかった石標のところが白川(河)岳らしい。本当?
摩利支岳、あとは正面大日岳 大きく下って岩を登り返す
摩利支岳付近から、歩いてきた白河岳方向を振り返る
再度下って、剣ヶ峰を巻き、ハシゴと鎖でほぼ垂直に登っていく。
ほぼ垂直の最後の登り
10時26分、あっけなく1710m大日岳に到着。八ッ峰制覇だ。元々は、ここ大日岳が八海山の山頂だったようだ。(今は入道岳を山頂とするのが一般的) 山頂の岩の上には八海山大神さんが、八ッ峰を見るように立っている。道を譲ったカップルと登頂記念撮影の撮り合い。爽やかな風が心地よかったです。やっぱり達成感は有ります。
天照大神が祀られていた 大日岳山頂にも八海山大神様が
ここも展望は最高。正面に八海山最高峰入道岳も間近に見えています。まだらに色付きはじめた紅葉の感じもいい感じ。見る限り、大日岳の岩峰から降りれば、あとは普通の山道のようです。
越後三山の主峰駒ヶ岳
昨年登った中ノ岳
巻機山、わずかにのぞくのが谷川岳、右奥は仙ノ倉岳か
大日岳山頂は広くないので、休憩は我慢して、入道岳まで行くことに。が、この大日岳の下りこそが、この八ッ峰最大の難所。10~15mくらいでしょうか。垂直かと思えるような長い鎖の下降。一段目はそれほどでもないですが、下側の二段目の方が長いです。後ろ向きになり、足の置き場を探しながら慎重に下ります。下を見るとさすがに高度感あります。ちょっとすごいところ降りているなぁ、何て。少しだけビビりました。風があったり、小雨で濡れてたりしたら怖いでしょうね。
大日岳下りはじめ、ほとんど垂直下降 長いし、足元が見えない
下りてから振り返って改めて降りてきた岩峰を見上げました。いや、面白かった。
10時42分、迂回路の分岐を分け、緩やかに登り返します。さすがに筋肉に疲れがあるのが感じられます。ペースを落としてゆっくり入道岳へ。
迂回路分岐の石標
大日岳を振り返る、やはり急な尖峰だ
迂回路分岐付近から最高峰入道岳を望む
11時2分、八海山最高峰入道岳(丸ヶ岳)1778m到着。少し時間的に余裕ができた。登山口をほぼ同時に出発した年配の方は、ちょうど入れ替わるように下山された。お互いわかったようで、挨拶だけして。その後ぞくぞくと人は増え、山頂はけっこう賑やかに。きまま仙人も腰を下ろして、おにぎりとバナナで腹ごしらえ。
ちょっと短いけど、今日はここまで。続く。。。
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