秋山満喫と展望の稜線歩き、野反湖からの白砂山・八間山周回コース(10月10日山行記録(1))
速報でも書いたが、白砂山は野反湖の奥、群馬県、長野県、新潟県のほぼ県境にある二百名山である。92年には皇太子様も登られたことがあるらしい(きまま仙人は現地に行くまで知らなかった)。ただ家族連れなどには、野反湖に近い八間山も人気があるということもあり、登山口からの往復ではなく周回コースを選んだ。
3連休、悪天で予定していた山行は中止。でも土曜日の夜、天気予報を見て、急遽月曜日(体育の日)の日帰り山行を検討。いろいろ迷ったが、白砂山に行くことにした。知名度は低いが、ネットやガイドブックを見ると、なかなか評判のいい山だ。
9日日曜日、夜19時頃に自宅を出発して野反湖に向かう。登山口の駐車場(2ヶ所あるが奥の大きい方)は、けっこう広く、トイレもある。(トイレのある建屋内に登山届提出ポストがある。) 車から出ると、風がありすごく寒い。ちょっと防寒を侮ったかも。このところの雨のせいか、地面も結構濡れている。空には雲もあるが、星が出ているところも。。。不安と期待を抱きつつ、早めに就寝 z z z
○10月10日(月)曇り時々晴れ
明け方、何台か車が到着する音で目が覚めた。4時半頃、まだ暗い中、隣の車がごそごそ準備を始める。8月表銀座で捻挫した左足首に不安がある上に、翌日の仕事を考えると、少しでも早く帰りたい。5時少し前、きまま仙人も早出に備えて準備を始める。
昨夜の風はおさまっているが、空気は冷たい。この駐車場、既に標高は1500mを越えている。やはり10月の山の寒さだ。今回普通のインナーウェアにしたが、メリノウールすべきだったか。山の上の方は、ややガスがかかっているような様子。数人(おそらく全員単独行)が早立ちした後、きまま仙人も5時46分、登山口を出発。
けっこう広い駐車、右の建屋にトイレ有 白砂山登山口
登山道が濡れているので、滑らないようにゆっくり登り始める。8月の表銀座以来の山だが、当然ながらすっかり季節は秋だ。息が白い。少し登った後、ハンノ木沢まで、もったいないくらいに下る。濡れていて滑りそうで怖い。それでも歩きはじめると、身体も温まりまずまずの条件。
見ると正面の山肌が紅葉でいい感じ。こういうまだらな紅葉も美しい。でもコース全体としては、紅葉はこのあたりが一番きれいだったかも。
こんなに紅葉のきれいなところもありました
ほどなくハンノ木沢を渡る。この沢にかかる木橋が滑りそうで怖かった。細い上に、少し傾いている。バランスを取りながら、無事渡り終えてほっとひと息。ふぅ~
スリル満点のハンノ木沢の木橋
ここから本格的な登りだ。少し急なところもあるが、道は整備されていて概ね歩きやすい。堂岩山までの距離が記された道標も適度にあるので安心。
ブナやツツジ系だろうか、黄色や赤に色付いた木々もぱらぱら。ただ紅葉は全体的には今ひとつ? 既に葉が落ちてしまって、落ち葉の道を登っていく感じ。もう紅葉が終わったのだろうか? それとも台風など悪天候で落ちてしまったのか? ちょっと期待外れだったかも。
こんな標識が道案内 ブナかな?ここは黄色い登山道
30分ほどで6時28分、切明温泉への分岐である地蔵峠着。少し奥に入ったところに祠があり、石仏?がある。今日の安全をお祈りして先へ。木々の間から少しだけ野反湖が望めたが、なかなか絶好のビュースポットがない。惜しい。ここからはシラビソ尾根を進む。
地蔵峠の石仏? 赤く色づいた葉
標識はなかったが、地蔵山あたりで、一本入れる。後ろで熊鈴を鳴らしていた単独男性に追い越される。たしかに熊の糞のようなものは見かけた。きまま仙人もここで熊鈴装着。ついでに緩やかな下りになったので、ストックを1本出した。滑りやすそうなところがあるのと、小さな下りでも、足首を考えると不安なためだ。
このコース、急登もあるのだが、緩やかなところも多く、呼吸を整えながら登ることができる。ただ樹林帯で展望はあまりよくない。小さな起伏を越え、快調に進む。紅葉は今ひとつだが、落ち葉の絨毯がきれいなところが多く、いい感じ。たまに見つけるキノコも秋らしい。しだいに東から陽が射し始める。よし、いい天気になりそうだ。
紅葉した落ち葉で赤い登山道
苔もいい感じ ナナカマドだろうか?秋らしい赤い実
オレンジ色の紅葉が美しい
前方に山の稜線が見える。帰宅後調べたら、右のピークがこれから登る堂岩山だ。ちなみに左は八十三山というらしい。
右のピークがこれから登る堂岩山
1時間強進むと、7時43分、少し開けた休憩ポイントに出る。水場を示す標識がある(水場分岐)。野尻湖見晴台という展望台だ。眼下にドーンと見えるわけではないが、このコース思っていたよりも野反湖があまりよく見えない。その中では、木々が切れていてきれいに見下ろせるスポットだ。奥に見える山並みは浅間山やその外輪山、篭の塔山など。少し山頂部に雲がかかっている。
右下に野反湖、奥の山並み地番左が浅間山、右へ黒斑山や篭ノ塔山
見晴台から堂岩山へは、なかなかの急登。えぐれた赤土の登山道をひと喘ぎして、8時11分 2051m堂岩山山頂着。立派な標識がある。木々に囲まれていて、あまり展望はよくない。ここで小休止して、アンパンでエネルギー補給。けっして速いペースではないが、ここまでまずまず順調。
赤土の削れた登山道 堂岩山山頂
少し行くと一気に視界が開け、8時28分堂岩分岐着。北東にどーんと白砂山が見える。空も青い。素晴らしい展望に思わず声が出そう。休憩ポイントを間違えた。堂岩山山頂ではなく、堂岩分岐で休憩すべきだった。 ここから白砂山までは、好展望の尾根を行く。さわやかな弱風が気持ちいい。ただ、見えているとはいえ、そんなに近くないのと、途中に大小のピークが多数あり、登り返しがボディブローのように効くコースだ。
展望の尾根を歩き始めてしばらくすると、雲がさーっと上がってきて、みるみる白砂山山頂を隠してしまう。山の天気は変わりやすい。一瞬でもガスのない山容を見られてよかったと思うと同時に、もう1時間、いや30分持ってくれれば、、、何て思ってしまう。だが幸いにも、雲はしだいに流れていき、少しずつまた晴れていってくれた。
一瞬で山頂部は真っ白
その後猟師ノ頭というピークを越え、金沢レリーフ(金沢淳さんの碑)を越え、さらに2つほど偽ピークに騙されて登っていく。途中、早くも下山の単独男性とすれ違う。最後の急坂の登りは、なかなか厳しい。もう山頂だと思えるのに、なかなか着かない。9時28分、汗びっしょりになって2140m白砂山山頂到着。日頃の行いがいいのか、この頃には再びガスが晴れて好展望復活! 360度の大展望が広がる。
白砂山山頂手前から堂岩山方面を振り返る、雲の流れが面白い
今日はここまで。明日に続く。。。
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