シャクナゲ、岩稜歩きと展望のロングコース 小川山・金峰山周回縦走(5月21日山行記録(2))
小川山からは、いよいよエアリア上では破線のルートだ。だがネットの情報だとルートに問題はないはず。ここから八丁平の分岐まで、コースタイムは2時間30分。ここも途中に目安となる地点がほとんどなく、距離が長い。下りになることもあり、ストック一本を使用。
道は緩やかな起伏はあるものの、全体的には緩やかな下りで、快調に歩が進む。苔むした原生林を歩く感じで、本当に静かな山旅だ。若干ワイルドな道になったかなとは思うところもあるが、破線にするような難しいところはない。十分整備はされている。マーキングのテープが少し少なくなった気もするが、尾根を辿る道で、間違えるようなところもない。まだまだ日は斜めから射してくる。このあたりは確かにハイペースだったかも。
苔むした登山道を行く、誰にも会わない
途中岩稜帯で眺めのいいところに出る。金峰山から朝日岳、国師ヶ岳と奥秩父の主稜線が、逆光に見える。素晴らしい眺めだ。春霞でクリア感のないところが少し残念。振り返って見るが、小川山は山頂部がわずかに見えるだけ。この小川山南尾根は、一旦八丁平まで下り、そこから小ピークをいくつか越えて登り返し、金峰につながる稜線にぶつかる。ぶつかったところに見える岩が大日岩だろう。大日岩らしき岩峰が確認できる。おおよその距離感がつかめたのはいいが、まだまだ先は長い。。。
少しだけ小川山の頭が見える
金峰山(左)から手前の稜線と重なるあたり(右)が大日岩
道は再び樹林帯へ。時折倒木などに邪魔されるが、いいルートだ。このあたりで、少しルートを外れて大キジ。いや身も心も軽くなった気がしてすっきり。また、このあたりは水晶の産地らしく、水晶っぽい結晶のある白い岩がいくつか見つかる。さすがに持って帰るほどきれいなものはなかったが。
水晶? 木漏れ日の快適な登山道
木漏れ日が暑く感じるようになってきた。陽が直接当たるところが、ほとんどないのが救いだ。午後は暑さできつくなりそうな気がする。そういえば、今日も日焼け止めを入れてくるのを忘れてしまった。失敗! と、前方から登山者(単独男性、同じくらいの年齢か?)が! 廻り目平を出てから初めて会う登山者だ。廻り目平から八丁平経由で登ってきたらしい。お互いルートの情報を交換し合い、しばしの立ち話。
静かな原生林を歩いていく、思ったより歩きやすい
思ったよりも標高を下げる。2000m近くまで下った、少しなだらかなところが八丁平だ。順調に富士見平(瑞牆山荘側)分岐着。タオルで覆面(顔の下半分を隠した)の女性に驚かれる。瑞牆山荘から富士見平経由で登ってきた方のようで、ここから小川山をピストンするとのこと。小川山までのルート状況を伝える。ちなみに瑞牆山荘付近は、すでに路肩にも車がびっしりだった様だ。結局大日岩までに出会った登山者はこの2人だけ。
ほどなく9時30分、八丁平(廻り目平分岐)着。この区間もコースタイムを約1時間短縮。快調だがやっと全行程の半分だ。ここでザックを下ろして小休止。おにぎりを食べてエネルギー補給。足にやや疲労感はあるものの、まだまだ大丈夫。
八丁平、道標もしっかりしている
再び樹林帯を歩きはじめる。もう少し展望があればなぁと思うのは、贅沢だろうか? ひと登りしてピークを巻き、徐々に富士見平-金峰山の登山道が近づいてきた気配が感じられる。30分ほどで展望のいい岩の上に飛び出た。右手には瑞牆山がド迫力で眼前に迫る。思わず声が、、、風が心地いい。
大日岩付近から、ド迫力の瑞牆山、すごくいい!
ここはもう大日岩の裾の一角。回り込むように南側へ。かなり近くなってきた金峰山も見える。大日岩は大きな岩の砦のよう。よしせっかくだから大日岩も登ってみよう。と思ったが、どこから登るのかがはっきりしない。マーキングはないの? 実際登るのは何とかなりそうだが、降りるのは難しいかも。富士見平からのメインルートに登山者もみえるが、誰も大日岩に登ろうとはしていない。まだまだ行程はあるし、脚力を温存したかったこともあるので、あきらめて大日岩登頂は自重。
大日岩直下から、どこから登るのかな?
大日岩周辺の通過は、少しだけスリリング。雨で濡れてでもしていたら、ちょっと怖いかもしれない。風で帽子が気になりつつ、斜めになった岩の斜面を慎重に通過。10時18分、富士見平からのメインの登山道に合流。ここからは多くの登山者がいる。さすがに百名山、静かな山旅は終了か。
大日岩の通過は少しスリリング
奥に金峰山が見えている
メインルート側からの大日岩
歩きやすい登山道になったこともあるが、快調にペースが上がる。だが、たまに渋滞で待つことも。どちらかというと登りの方が得意なきまま仙人。周りの登山者をどんどん追い越していく。代わりに汗びっしょり。
稜線までの急登を一気に
30分強急坂を登りつめると、森林限界を抜ける。10時56分 砂払ノ頭だ。ここから見晴らしのいい岩の尾根を登っていく。金峰山の山頂、シンボルの五丈岩も見えているし、振り返ると瑞牆山の特徴的な姿が低い。日が当たって顔が焼けそうだ。
千代ノ吹上で振り返る、特徴的な瑞牆山が低い
このあたりから正直言って足にき始めた。ペースが少し早すぎたか? 若干ふらつくことも。無理に人を追い越さず、ゆっくり前の人についていく。金峰山は3度目となるが、このコースは初めて。(一度目は廻り目平から金峰山小屋経由、2度目は大弛峠から) 鎖場などもあり、ちょっと意外な感じ。でもコースとしては楽しい。また登る上での危険個所はない。
五丈岩も山頂(一番左)ももう少し
鎖場もある、難しくはない
山頂が見えているだけに、休憩を取らずにそのまま頑張る。展望がいいので、時々立ち止まって景色を見ながらひと息つく。
小川山、あそこから歩いてきたと思うと達成感がある
最後は少しだけ喘ぎながら、11時41分、2595m 金峰山山頂到着。ふぅ~、我ながらよく頑張った。
金峰山山頂、奥に小川山と瑞牆山
山頂は大勢の人。さすがに百名山だ。ちなみに金峰山はきまま仙人にとって、今年初めての百名山。くずれるように座り込んで小休止。ご褒美?のジュース、バナナにアミノバイタルを一包、さらにシリアルバーも。暑くて少々のぼせ気味だったが、少し休むと落ち着いてきた。
ん~、今日はここまで。
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