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2016年2月20日 (土)

ボッティチェリ展

先週は出張明けでホント忙しかった。でも忙しいほど、週末は遊びたい。足の状態も完治していないし、天気予報も今いち。で、東京都美術館にボッティチェリ展を見にいってきた。

ヴィーナスの誕生や春が有名だが、それ以外はほとんどよく知らない。いろんな意味で楽しめる展覧会だった。

2016_botticelli

 

ボッティチェリの作品がこんなに日本で見られるのは初めて。またこの規模の展覧会は、今後当分は行えないだろうといわれている貴重な展覧会だ。

宗教画が多いので、キリスト教文化になじみの薄いきまま仙人にとっては、わかりにくい絵が多い。が、親切な解説もあって、非常に見やすい、楽しめる展覧会になっている。事前に本展覧会を紹介したTV番組(ぶらぶら美術館・博物館)を見ていたのも見るポイントがわかってよかった。

「ラーマ家の東方三博士の礼拝」は書き込まれているメディチ家の人やボッティチェリ(自画像)の解説がされていたし、「アペレスの誹謗(ラ・カルンニア)」では擬人化された誹謗や無実、真理なども解説があるのでよくわかる。

メディチ家に重用された頃の華やかなものから、サヴォナローラの神聖政治後より宗教色を強くして、画風が変わっていくのも見応えがある。

印象に残るのは、何といっても一番は「書物の聖母」。とにかく色鮮やかできれい。ルネッサンス期のものなのに、思わず声が出るほどきれいだった。特に青が印象的。光輪や刺繍の細かな金も輝いている。ディテールの細かさも特徴的。そしてイエスの視線がいい感じ。ポスターに使われるのもうなずける。

ボッティチェリ以外にも、初めの師匠フィリッポ・リッピ、弟子でライバルとなっていくフィリッポの息子フィリピーノ・リッピの作品も面白かった。リッピ親子の作品は、いろんな美術館や展覧会で何点かは見ているはずだが、これだけまとまって見られると、ボッティチェリとの関係や違いがわかって面白い。

フィレンツェを訪れたのは、もう25年くらい前になるが、少し当時を思い出すようなところもあった。もうずっとヨーロッパには行っていないが、年齢を重ねた今、また訪れて見たいと感じた。

 

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