南アルプス最南端、苔むす静かな森を越えていくロングコース、池口岳(9月21日山行記録(1))
どこの山小屋だったか、同泊者が池口岳をいい山だと教えてくれていたので、いつかは登りたいと思っていた。できれば光岳から縦走したかったのだが、今から光岳小屋の予約は無理だろうし、両方ともアクセスが不便、コースタイムからだとテント持参?という気もしたので、安易に登山口からの往復を選択。(ただ途中すれ違った縦走者から聞いた情報では、計画次第ではテントでなくても十分可能そうではある。)
池口岳はエアリアのコースタイムで10時間20分。登山口との単純標高差は1,300m強だが、いくつかのピークを越え、登り返しが多いのでかなりタフなコースだ。正直今年の体調では不安がなかったわけではない。だから今回の優先度としても3番目にしていたくらいだ。
最後の林道は、ガタガタで夜間通行は少々気を使ったが、問題なく登山口到着。路肩なども含めて、10台程度は駐車可能。さらに100mほど奥に入った避難小屋の集権も駐車可能。
○9月21日(月)曇り時々晴れ、山頂部はガス
朝、目が覚めたが、まだ薄暗いのでうとうと。そんな中、一台のSUV車が到着。きまま仙人も準備をはじめたが、、、、あれっ?朝食のつもりだったおにぎりがない! コンビニで買った後、出発する前に車内に持ち込んだトートバックにいれたはずなのに。。。結局、あきらめてバナナなどを代わりに。
早朝着いた(おそらく)単独の男性と思われる方が、まだ薄暗い中出発。きまま仙人はそれからおくれること約30分、5時48分登山口をスタート。登山口には、ネットで見慣れた手書きの案内図が。親しみを持てる。
登山口にある手書き?の案内板
ここには登山届を出すところがない。実は林道のかなり下、民家のあるあたりにあった。車を停めるスペースもないところで、なぜここに付けないのか大いに疑問。
案内板の道の反対側から登る 上がったところに標識が
登山口から数メートルが急だったので驚いたが、すぐになだらかに。標高が1,000mを越えているせいか、昨日よりもさわやかさが感じられる。緩やかにゆっくり登り始める。今日も快晴というわけでは無いようだ。
樹林の中をゆっくり登っていく。少し急になるが、急登というほどではない。快調に進み、40分ほど歩いたあたりで再びなだらかに。このあたりが面切平かと思ったが標識がなかなか出てこない。再び少し登ったり、、、登り始めて53分(エアリアのコースタイムで50分)やっと面切平の標識に到着。自分では結構いいペースで歩いてきたつもりだったので、エアリアのコースタイムが厳しい値なのにやや不安を覚える。ひと息入れて、先へ。
ガスの中、緩やかに登っていく
登山道は落ち葉の腐葉土のようなところが多く歩きやすい。ぼーっとしていると見過ごすこともあるが、きっちり探しながら歩けば赤いテープが必ず見つかる。そういう意味では不安のないコースだった。(特に赤メタと銀の裏表のテープがわかりやすかった。)
面切平を越えると再びガンガン登る。汗びっしょりになったが、思った以上に快調だった。登りつめたあたりは笹が広がり稜線に出た感じ。このあたりが1,561mピークのはずなのだが、これまた(ネットで見ていた)標識が見つからない。テープはちゃんと追っているし、地形も地図通りなのだが、少し不安になる。GPSの標高は1,600mをどんどん越えていくし。。。
緩やかな起伏の尾根を行く 笹原が広がる
これは見過ごしたに違いないと思い、先へ進む。南側からの尾根と合流し、なだらかな痩せ尾根を行く。根っこが濡れて滑りやすい所はあるが、木々があるので痩せ尾根でも不安はない。小さな起伏を越えていく。変化があってむしろ面白いくらい。
1時間ほど登ると右側が大きく崩落したところに出る。黒薙だろう。危ないとは思わなかったが、オーバーハングしているようなところもあり、結構スリリング。慎重に通過する。初めに緊張したところだ。ほどなく7時55分、黒薙の頭着。本来ならこのあたりから池口岳の双耳峰が見えるはずなのだが、この日はガスの中。
黒薙の崩落地、なかなかスリリングな登山道
ハングしているかのようなところも、池口岳はガスの中
気持ち的に安心できる場所で休憩したかったので、休憩せずに少し下る。この下りが滑りやすくて怖かった。下ったところ、少しフラットになったあたりでザックを下ろして小休止。
黒薙からの急な下り 地面が崩落して根がこんな風に?
と、朝簡易トイレで出していたにもかかわらず、急に、、、、登山道を少し外れて大キジ。人が来れば丸見えの場所だったが、まぁ人も来ないだろう。ともかくすっきり!
痩せ尾根と小ピークをいくつか越えて進む。このあたりから苔が素晴らしかった。ややガスがかかったところもいい感じ。
痩せ尾根を行く ガスに陽が差し込む
いろんなキノコが秋らしい。見つけたキノコを少しだけ紹介。(真ん中は苔)
距離は長いが、変化もあり、息をつけるようななだらかなところがあるのでいい。8時42分、登りきったところに利検沢の頭という標識が。地図で確認するも、きまま仙人の古い地図にはない。
地図にない利検沢の頭 シダの茂る登山道
苔の登山道がいい感じ
再び登りとなる。9時1分、登り切った小ピークに前後の行先を示す標識があった(帰宅後確認したところ1,971mピークではないかと)。手書きでテント場と書いてあるが、テント場???という感じがした。
1971mピーク?
少し行くと再び崩落地に。ザラ薙だろう。こちらもスリリングではあったが、ザラ薙の方が登山道が内側に付けられていたので、怖いと思うようなところはなかった。
池口岳山頂はガスの中
ザラ薙の迫力ある崩落地
ザラ薙を越えて少しくだった平らなところに黄色いテントを発見。このあたりがテント場かな? エアリアのコースタイムはここからジャンクションまでまだ2時間。いや~やっぱり遠い。
今日はここまで、後編に続く、、、
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