紅葉と展望に大満足、越後三山最高峰中ノ岳から丹後山周回(10月10-11日山行記録(1))
時間がかかりましたが、やっとやっと体育の日の3連休、中ノ岳山行の山行記録を書きます。まだ池口岳とか書けていない山行もあって、前後しちゃってます。でも、この中ノ岳山行の方が、天気も展望も紅葉もよかったので、、、
まずはいつものようにコースとコースタイムを再掲してから始めたい。
十字峡登山口6;00-水場分岐6:54-日向山8:31-小天井(七合目)9:25-池ノ段10:17-10:35中ノ岳11:07-池ノ段11:20-小兎岳12:46-兎岳13:10-13:43大水上山13:56-14:23丹後山避難小屋(泊)6:42-ジャコノ峰(五合目)7:38-鉄砲平8:55-栃の木橋登山口9:11-9:53十字峡登山口
中ノ岳は百名山こそ越後駒ヶ岳に譲っているが、越後三山(越後駒、八海山)の最高峰(2085m)である。越後駒、八海山、荒沢岳・丹後山への稜線がそれぞれ伸び、位置的にも越後の山の中心といえる山だ。二百名山でもあり、越後駒や荒沢岳から見たどっしりとしたその雄姿は、登頂欲をそそられる山だった。そういう点では、ここ数年密かに温めていたコース。
越後駒からの縦走、あるいは八海山、荒沢山からの縦走も考えられるが、車のアクセスが最もしやすい、十字峡から丹後山を回る周回コースを選んだ。この十字峡から中ノ岳への日向山ルートは、某雑誌の名急登100にも選ばれており、標高差が1,635mもあるタフな急登だ。一度は挑戦したいコースであると同時に、重量や今の体力を考えると大きな不安でもあった。避難小屋泊(水は天水利用)なのでテントこそ持たないが、寝具や(念のための)水、食糧持参の重い荷物は、7月雲取でばてばてだったことを思い出させる。
元々、その7月に計画していた山友との合流山行だったのだが、台風のため1日出発を遅らせて雲取山に変更。今回はいわばそのリベンジ山行であったにもかかわらず、何と山友が仕事でドタキャン。急遽1泊に変更し、荷物を減らして単独で決行。
日曜日の天気予報が悪かったことと、初日時間的余裕があったために、頑張ってその日のうちに丹後山まで歩き、翌日小雨の中下山した。初日の累積上昇高度は2,000mを越える。なかなかタフな山行になったが、その甲斐あって素晴らしい展望と紅葉を満喫することができた。
さて、前置きが長くなったが記録本文に入ろう。
10月9日金曜日、無事定時に退社。東京を抜けるのに少し渋滞があったが、順調に十字峡まで車を走らせた。東京では見えなかった星も見えている。期待と緊張の中、眠りにつく。。。
ちなみに十字峡には登山者が利用できる無料駐車場が3つほどある。きまま仙人は中ノ岳登山口の真ん前、登山センター(有料で仮眠も可)のところに停めたが、ここの難点はトイレが無いことだ。(以前はあった?)
○10月10日(土)
朝、続々と車が到着。周りに起こされた感じで目が覚める。登山届を記入し、登山口の祠に手を合わせて、予定通り6時ちょうどに出発。いい緊張感で気合が入る。男性単独者ばかり4名ほど前後してほぼ同時に登り始める。みなさん荷物が小さい。日帰りされるのだろうか?
登山口の祠 駐車場
登り始めからいきなりの急登。覚悟はしていたものの身体がまだ動かない。それでも少しすると、暑くなってきて、上に着ていたウールの山シャツを脱いで、化繊の半袖に。今回長袖のベースレイヤーはメリノウール。なかなか着心地良し。(上に半袖を重ね着し、歩きはじめはさらに+山シャツ) ただこの時、記録を取るためのメモと筆記具を落としてしまったらしい。いきなりプチショック。
少し行くとひとつめの鎖場。登りはどうということもないが、下りで濡れていたりすると少し気を使いそうだ。急ぐとバランスを崩しそう。3点支持が必要で侮れない。やっぱりいつもよりは荷物が重い。序盤でもう一ヶ所鎖場がある。
ひとつめ(左)と二つめ(右)の鎖場、二つめはかなり急
6時33分、一合目通過。まだ新しい小さな石柱がある。ゆっくりを意識して前後の人のペースに惑わされないようにマイペースで登る。このあたり中々の急登が続く。急登だけにぐんぐん高度があがっていく。6時54分水場分岐、7時6分二合目、7時33分三合目とまずまず快調。足元を見ると松の葉の落ち葉が多い。
周辺の山が少し見えるが、名前も全く分からない。あとで分かったことだが、振り返った方向の山が巻機山だったようだ。時々立ち止まって水分補給、または写真撮影で呼吸を整える。立ち止まる回数が多いので、ザックを下ろす休憩は取らず。序盤で少し抜きつ抜かれつがあり、その都度軽い立ち話も。
振り返ると巻機山
しだいに前の稜線に小屋が見えるようになってきた。日向山(五合目)にある観測所だろう。まだまだ先だが、目標が見える方が歩きやすい。花はほとんどないが、登っていくにつれ、木々の葉が秋らしくなっていく。ナナカマド、ブナ、カエデやモミジ、、、いい季節だ。
日向山、山頂の観測所が見える
三合目すぎで少しなだらかなところはあるが、再び急登に。7時55分四合目、さらに急な登りを頑張って登り切ったら、8時31分 1561m五合目にあたる日向山到着(正確には山頂直下、観測所のところが山頂)。爽やかな青空を背景に、前面にドドーンと中ノ岳の雄姿が広がる。ちょっと感激! ザックを下ろして水も飲む前に写真を撮る。青空、紅葉に、迫力ある山の姿。本当にいい光景だ。来れなかった山友かわいそうに。。。コースタイム的には、ここが山頂までのおよそ中間点。順調だ。
五合目日向山、中ノ岳が大きい
ここでうれしい話がひとつ。きまま仙人がウールの山シャツのポケットを確認していたら、一人の方が、筆記具落とされませんでした?と聞いてきてくれた。落としたと思っていたが、後続の登山者の方が拾ってくれていたのだ。これはラッキー、元気も出る。パサつくのでパンを水で流し込んでエネルギー補給。
日向山からは少し下って、小さな池(あまり水はきれいではない)をいくつか過ごす。9時ちょうどに生姜畑(六合目)という小湿原にでる。ここからの中ノ岳もいい。生姜色?よりはちょっと色の濃い草紅葉に、笹の緑、赤茶やオレンジ色の紅葉が美しい。何といっても青空と白い雲、黒い塊の中ノ岳が映える。しかもなだらかで歩くのも快適。
生姜畑からの中ノ岳、空が青い
紅葉と中ノ岳
みごとな黄葉、水面の落ち葉がいい感じ
六合目を過ぎたあたり、見事な錦繍
手前の尖峰が七合目、中ノ岳は奥
一歩一歩確実に登っていく。見上げると、先行の2人(ほぼ同時に出た残りの一人はかなり後ろ)の背中が見える。マイペースで登っているが、差は縮まることこそあれ、開きはしない。悪くないペースだ。
急登をひと登りすると、9時25分小天井と呼ばれる小ピークの七合目に着く。ここで一本入れて小休止。徐々に山塊に近づいていく感じがうれしい。また振り返ると、登ってきた紅葉の尾根ルートが俯瞰できる。少しずつ日向山が低くなっていくのがうれしい。ここから前面の壁のように見える斜面を登っていく。ただ、ルート(尾根スジ)がはっきり見えるので、覚悟は十分。気合を入れて前を目指す。高い木は全くなくなり、紅葉はここまでの方が見頃。
七合目から最後の急登を見上げる
さらに急登は続く。徐々に笹が多くなって岩と緑の斜面を登る。崩れやすいザレ場のようなところを慎重に登る。時々振り返って、登ってきた尾根や展望を眺めて息を整える。9時53分八合目を通過。最後は急な登りを汗をかきかき一気に登って、10時17分稜線の分岐、九合目の池ノ段に着いた。ふぅ~。我ながらよく頑張った。
ここから山頂はすぐのはずなので、ブレイクを入れずそのまま前へ。ちょっとした岩を越えるところで足がふらついているのがわかる。さすがに一気に登った疲れが少しあるのか? すぐだと思っていたせいか、けっこう長く感じられたが、10時35分、2085m中ノ岳に無事到着。
中ノ岳山頂、左は八海山、避難小屋も見える
山頂では、日向山と同じ先行の2名が休憩中。筆記具を拾ってくれた方と談笑しながら大展望を堪能。
今日はここまで。続く、、、
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