奥多摩三大急登稲村尾根から石尾根、達成感のあるハード&ロングなトレーニング山行(9月5日山行記録(1))
奥多摩三大急登はいろんなサイトで書かれているが、必ず入るのがこの鷹ノ巣山の稲村尾根。標高差1,180m、平均斜度17度(「山と渓谷」の特集、日本の名急登100による。)と、間違いなく名急登といっていいコース。少し涼しくなってきたので、トレーニングを兼ねて歩いてきた。
奥多摩三大急登は、この稲村尾根の他に、本仁田山の大休場尾根、三頭山の糠指尾根、六ツ石山の棒ノ木尾根が選ばれているものが多い。その他にも小雲取山の富田新道(野陣尾根)などを推す人もいるようだ。
さて金曜夕方韓国から帰国。翌日の天気予報がよかったので、さっと用意して深夜移動。いつものように鳩ノ巣の駐車場で仮眠。機内で少し寝たせいか、暑かったせいか、なかなか眠りにつけず、、、
○9月5日(土)曇り時々晴れ、山頂部はガス
明け方少しパラパラと雨。えっ?ここまできて中止? やや寝つきが悪かったこともあって、一瞬来たことを後悔。うとうとしながら様子見。雨はすぐにあがり、空も明るくなってきたので、予定通り6時19分の電車で奥多摩へ向かう。
奥多摩でのバスの乗り換えが2分しかないので、小走りで改札へ。問題なく駅真ん前に停車していた東日原(ひがしにっぱら)行のバスに乗り込んだ。さすがに余裕で座れる人数。
6時50分過ぎに東日原着。軽く準備して出発。きまま仙人をいれて5,6組だったかな。中日原のバス停をこえてすぐの交番のところに登山届がある。一瞬迷ったが、ちゃんと登山届を提出。
中日原にあった案内板
現在地から鷹ノ巣に登り、図の左上に抜ける予定
前にはこれから登る稲村岩が挑戦的にそそり立っている。そう高くは見えないが、まさに期待と不安。
そそり立つ稲村岩、存在感がある
10分も経たずに登山口に到着。ここからは一旦沢に下る。巳ノ戸橋で日原川の対岸に渡り、いよいよ登りに取り付く。初めは思っていたよりなだらか。標高が低いせいか、やや蒸し暑さを感じるものの、まずまずのコンディション。
登山口、ここから一旦沢に下る 橋を渡っていよいよ登り
稲村岩の北側の沢沿いを登っていく。道は途中何度か沢を渡りながら進むが、木橋がかかっているので、渡渉するようなところはない。道は整備されている。さすがに8月ほどではないが、徐々に汗が出る。
何度か沢を渡って登る
沢沿いを登っていく、水の音が心地いい
稲村岩がどこかというのはわかるのだが、木々がありその姿はほとんど見えない。沢から離れると登りは急になる。さすがに覚悟しているので、急登にも驚かない。ペースが上がりすぎないようにゆっくり、ゆっくり、でも確実に歩を進めていく。沢側が切れ落ちているような道幅が細い個所もあるが、危険というところはなかった。
登山道には、まだ青い栗のイガが転がっている。猿か何かが食い散らかしたように思えるところも。季節の移り変わりを感じられるのもいい。花はほとんどない。
栗がいっぱい、なかなか美味しそう
前方で一人(40代くらいの)男性が休憩していると気が付いたら、そこが稲村岩との分岐だった。挨拶をして、聞いてみたところ、岩の頂上までは往復で40分程かかるらしい。(きまま仙人の地図は古いので記載なし。) そんなにかかるのならと、ザックを背負ったまま岩に取り付く。
分岐から稲村岩へは、このコース唯一やや危険なルートだ。岩を少し登った後、岩に続いてやや足元の悪い尾根を伝い、最後にもう一度急な岩場を登っていく。三点支持をしっかりすれば、問題はない。10分ほどで7時58分、あっけなく岩の頂上に到着。まずまずのペースだ。
稲村岩はここを登っていく
岩の上には、回り込んだ裏側に小さな祠がある。標識類はない。木々が邪魔をして360度の大展望とはいかないが、まずまずの展望。場所を少し変えながら見ていくと、ほぼすべての方向が見渡せる。登ってきた日原の集落が小さく見えた。かなり登ってきたことに満足。鷹ノ巣山にはガスがかかっている。ん~残念。登る間に晴れてくれればいいが、今日は展望は期待できなさそうだ。山名についてはよくわからなかったが、東側に見えていたのが本仁田山のようだ。どうも稲村岩はパスする人も多いようだが、初め手の人は、わずかなのでぜひ登ることをお勧めする。何せこの尾根の名前の由来になったとされる岩だし。
岩の上にある朽ちかけた祠
春に登った大休場尾根のある本仁田山
これから登る稲村尾根、鷹ノ巣山はガスの中
このときは誰もいなくて山頂独り占め。少し休憩して、パンを少しかじって、いざ出発。慎重に岩を下り、分岐に戻ると、いよいよ本格的な稲村尾根の登りだ。先行する3人組、後ろに黄色いシャツの単独男性、抜いたり抜かれたりしながら登っていく。
稲村尾根の急登を登っていく
ヤマジノホトトギスがきれいに咲いていた。花は少ないだけにうれしい。陽射しがさしたり、ガスの中に入ったり、天候は変わりやすい。多少なだらかなところもなくはないが、急な登りが続く。手を使うようなところはなさそうだったので、ストックを使うことにした。汗でズボンが少し突っ張る。
ヤマジノホトトギス
1時間ほど登り、少しなだらかになったところでザックを下ろして小休止。シャツを脱いで汗を絞る。それでも夏場に比べると汗の量が少ない。ずっと樹林帯なので、風がほしい。この休憩で3人組、黄シャツの方らから少し遅れる。前後があいたので、マイペースで静かな山歩きを楽しみながらゆっくり登る。
けっして余裕があったわけではないが、それでも苦しい、きついという感覚はそれほどなかった。標識や赤いテープがあるので、迷うようなところはなかったが、あとどのくらいかは書かれていないので、GPSの標高を見ながら、上へ上へ。ガスがかかると幽玄のような幻想的な感じに。名前はわからないが、キノコが秋らしい。
ガスで視界がはっきりしない、ちょっと幻想的
小ピークのようななだらかなところに出たと思ったら、9時53分 ヒルメシクイノタワだ。展望もないので、スルー。ここから気持ちくだって、最後の登りになる。とはいえ、少しなだらかになったか。 先行する3人組、黄シャツの方に追いつき、そのまま追い越していく。だんだん山頂が近づいてきた感じがあり、元気が出てくる。
ヒルメシクイノタワ、標識があるのがわかるだろうか?
10時18分、視界が一気に開けたと思ったら、あっけなく? 鷹ノ巣山(1737m)の山頂に出た。
今日はここまで、続く、、、
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