展望の雪山に遊ぶGWの唐松岳(5月3日山行記録(2))
頂上はもう目と鼻の先なので、ほとんど休憩せずに先へ。
唐松岳はもう目の前
少し下って登り返し、11時43分、2696m唐松岳山頂到着。ふぅ~。予定よりはるかに順調に登れたことに安堵。山頂からは360度の大展望。
山頂は大勢の人でにぎわっていたが、いいスペースを確保して、まずザックを下ろす。まずはゆっくり展望をチェック。どっしりした五竜岳、反対側の不帰嶮は近くてド迫力。雪はついていないようなので、夏装備で通れそうに見える。その奥には、角度のなくなった白馬三山が背後に続く。
剣岳のシャープな姿も印象的。やや距離があるせいか、クリア感は欠けてくる。大窓、小窓、三ノ窓も確認できる。ぐるっとじっくり眺めていくと、北ア北部の主要な山々が確認できる。五竜の右奥には、小さく槍の穂先が出ているのがわかる。
五竜の右肩には遠く槍穂連峰が望めた
右へ水晶岳、赤牛岳、薬師岳、立山、剣岳へと続く。
水晶岳、赤牛岳、薬師岳、立山、剣岳 北アが一望
さらに右側、西方面には毛勝三山が正面に。登ってみたいという気にさせる山容だ。
毛勝三山
北側、白馬三山の右手には頚城山塊。焼山、火打、妙高とわかりやすい姿が連なる。さらに乙妻、高妻、戸隠か。このあたりはややピークがわかりにくい。さらに四阿山、浅間山、遠くに奥秩父の山々、八ヶ岳、南アルプスだろうか。やはり春なので、遠望はクリアとはいかない。まさに360度の大展望に来てよかったとしみじみ思う。
頚城三山、右から妙高山、火打山、焼山
少し腰を下ろしてパンでエネルギー補給。山頂標識のところは、入れ代わり立ち代わり記念写真を撮る登山者で順番待ち。その中に、小さな鯉幟を持ってきている人がいた、なかなかオツ。見ているこちらもうれしくなる。
リフトの時間には十分な余裕ができたが、焦ったりはしたくないので、12時20分山頂を後にする。基本的には下り、来た道を戻ることになる。
まだまだ登って来る人も多いので、道を譲りながらマイペースで降りる。
上部は雪のない急峻な尾根
初めの急斜面で早々にアイゼン装着。遠くには頚城や、北信の山々、四阿や浅間、眼下には登ってきたルートや白馬村を見下ろしながら下っていくのは、なかなか爽快だ。天気がいいせいか、雪はざらざらになってきている。重い。
初めの雪の急斜面でアイゼン装着
下りなので自然にスピードが上がる。トレーニング不足か、慣れない雪道のせいか足がつりそうになってきた。やばい。登りにアイゼンを付けた場所で、アイゼンを外して小休止。いや~やっぱり足が軽くなって、ちょっと回復。
その後も雪はまだまだ残っているが、アイゼンなしでも全く問題なし。13時58分、八方池のケルンに到着。時間的にも余裕があったし、池のところまで降りてみようかと思ったが、ちょっと余裕なし。迷ったがパス。
不帰嶮の稜線が見える、左端は丸山
最後までくっきり美しかった白馬三山
リフトの小屋が見えてくるころには、かなり足に来ていた。挫いたりしないように慎重に歩を選ぶ。足元には登りの時には気付かなかったショウジョウバカマが。後半ほとんど休憩なしで、14時33分、第1ケルンのリフト乗り場に到着。ふぅ~ひと安心。
ショウジョウバカマ 高度感のある木道の階段
パしたり、ストックを片づけたり、ひと息いれてリフトで降りる。途中2か所の乗り換えが、意外と堪える。それでも充実した満足感と、心地よい疲労感はなかなかいい感じだった。
リフト乗り場 スキーヤもリフトを利用
駐車場まで戻ると、ちょうど隣のワンボックスの方も少し前に戻ってきたところのようだった。お互い道具の片付けや着替えをしながら雑談。何と仙台からわざわざ来られたようだ。お互い無事の下山と素晴らしい天気、展望に話も弾む。単独登山者同士の交流だ。駐車場から歩いて行ける八方の湯か郷の湯にしようかとも思ったが、混んでいるのではと思い、車で移動して、コンビニでサービス券をもらった十郎の湯に行ってみることに。600円のところが100円引き。ここもそこそこ混んでいた。まぁ汗を流すのには十分。
そのあと車内でシートを倒して、明日の検討。んん?山の天気予報は微妙? 飯縄山を予定していたが、降るかどうかはわからないが、晴れではなさそう。重い雪で、今日は思った以上につかれたし、顔や首(それに目も少し)は焼けたからなぁ。明日は思い切ってパスして帰宅することに。7、8日は韓国出張だし、準備やらなにやら気になっていることも多かったし、ここは少しのんびりしよう!
木陰の駐車スペースを探して、少し仮眠してから深夜東京へと車を走らせた。
今回は足慣らしの浅間隠山と唐松岳のみ。少し物足らなさもなくはありませんが、雪山歩きに素晴らしい展望と、大満足のGW山行になりました。唐松岳は、雪に不慣れな人にとっては、日帰りするには少しタフかも知れませんが、危険なところもほとんどなく、GWの入門の雪山としてはすごくいいと思いました。
おしまい。
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