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2015年4月 6日 (月)

三匹のおっさん ふたたび 有川浩著

TVドラマにもなった有川浩さんの人気小説の第二弾(一作目はここ)。面白いし、心が温かくなります。

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今回も各章読みきりで、6つの短編集的な構成。清田家の嫁・貴子さんのアルバイト、書店に来る万引き少年たち、則さんの再婚話を素直に受け入れられない早苗、ゴミ放置騒動、神社の秋祭り復活、偽三匹あらわる、という6話。

今回も清一・重雄・則夫の三人に清一の孫・祐希と則夫の娘・早苗のカップルが絡む。ただ今回は、前回ほど派手な立ち回りが多くなく、どちらかというと心温まる人情話の色合いがより濃くなっている。

その中で、ゴミ投棄など大人も平然と行っているという道徳的問題、秋祭り復活では寄付金集めに対する考えの違いやモラル、それに旧住民と新住民の共存問題。偽三匹では一般市民がどういう方法で、どこまで正義を行使していいか、など社会的問題、道徳的問題をうまく取り入れ、きれいに話の落ちを付けている点は見事だと思う。ただ偽三匹の昔の恋愛話(清の妻芳江の恋話)は、個人的にはちょっとNG。

善悪、や良識、道徳、モラル、こういったものをうまく現代人に思い出させてくれるような作品だ。うまいなぁと思う。

「最近の若い者は、、、」という年配の方の声は、一般的に使われる言い方だが、本書では「最近の年よりは、、、(よくない言動をする人がいる)」ということをはっきりと明言し、年齢にかかわらず、善悪や良識の大切さを語っているように思う。実際最近は迷惑な年寄り(それも比較的地位の高かった人)が多いという話はよく聞く。

あと、おまけの「好きだよと言えずに初恋は、」も、ちょっと背中が痒いですが、なかなかいいです。

お勧めの一冊です。ただ、一作目から読んだ方がいいかな。

 

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