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2014年9月29日 (月)

奥多摩湖の浮橋から色づき始めた三頭山へ、静かな名急登ヌカザス尾根(9月20日山行記録(1))

先日9月20日のヌカザス尾根(糠指尾根)から三頭山に登った山行記録をアップしたい。

まずはいつものように、コースとコースタイムを再掲しておこう。
峰谷橋5:53-麦山浮橋6:00-登山口6:19-イヨ山7:21-ヌカザス山8:06-入小沢ノ峰8:39-鶴峠分岐8:57-9:19三頭山(西峰)9:36-中央峰9:40-東峰9:41-鞘口峠10:30-砥山10:59-風張峠11:15-山のふるさと村12:14-麦山浮橋12:51-12:58峰谷橋

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ヌカザス尾根(糠指尾根)については21日の速報で簡単に触れてたが、奥多摩湖畔から三頭山まで、ヌカザス山を経由する急坂である。「山と渓谷」の特集、日本の名急登100にも選ばれていたこともあり、一度登ってみたいと思っていた。またスタートの麦山浮橋(昔はドラム缶橋)もなかなか面白い。

三頭山(みとうさん:1528m)は三百名山で、その名の通り3つのピークがある山だ。南側都民の森から大勢のハイカーが登る人気のある山でもある。ただ都民の森からだと山屋としては少々物足らない。

前夜移動か、早朝移動かで少し迷ったが、気分的に余裕があるのは前夜移動。奥多摩はやはり近いので時間的に余裕がある。予定通り峰谷橋の駐車場で、寝袋に入ってひと寝入りz z z
ちなみにこの駐車場、奥にも数台の駐車スペースがあり、トイレも完備。

○9月20日(土)曇り

コースタイムがすごく長いというわけでもないが、タフなコースということと、最近の心臓の調子を考えて少し早めに起床。準備をして5時53分、ゆっくりと出発。真っ赤な峰谷橋を渡り、トンネルを抜けると、すぐに麦山浮橋の優美な曲線が眼に入ってくる。
この浮橋、赤い"浮き"に板を並べた構造で、水位が低いと撤去されることもある。昔は浮きにドラム缶が使われていたようで、通称は「ドラム缶橋」。現在の浮橋はすごく立派で、多少は揺れるが、怖いということはまったくない。湖の湖面を散歩するようで、なかなかいい気持ちだ。が、駐車場のトイレでは出なかった大が、、、まずい。

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    峰谷橋の駐車場       麦山浮橋は優美な曲線

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      少し揺れるが、湖面を歩いていくようで楽しい

浮橋を渡って、振り返ると鷹ノ巣山方面が望める。遊歩道を少し登ると舗装道。15分ほど行くと三頭山登山口がある。ここからが山道だ。いきなり少し荒れ気味の急登。少し登ったところで、道から外れてキジ撃ち。いやぁ~すっきり。でもこれで身体も気持ちも少し軽くなったかも。

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    振り返ると鷹ノ巣山方面

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  枝葉が張り出した登山口    はじめは少し荒れ道

少し行くと荒れた感じはなくなり、登りもそこまで急ではなくなり歩きやすくなった。北斜面の樹林帯で、まだ薄暗く湿った感じ。静かなのはいいが、やや寂しい感じも。木々に囲まれて展望はまったくない。意識してゆっくり黙々と登っていく。ツリフネソウなどがちらほら咲いている。栗のイガや松ぼっくり、ドングリが秋を感じさせてくれる。

ひと汗かいたが、体調も心臓もまずまず。見るとヤマブドウのようなおいしそうな房が。おそるおそるひと粒口に入れてみた。「苦っ!」すぐに吐き出す。気持ち悪かったので、水で口を漱いでも初めは紫色に。帰宅後調べたら、何とヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)という有害植物ではないか。いやぁ~吐き出しておいてよかった。

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    ツリフネソウ          ヨウシュヤマゴボウ

あまり見慣れない白っぽいホトトギスが咲いている。こちらも帰宅後調べたところヤマジノホトトギスのようだ。もうひとつ見慣れない白い花が、こちらはカシワバハグマ(柏葉白熊)のようだ。標高がやや低いせいか、見かける植物にも違いがあって面白い。ほどなく7時21分最初のピーク、イヨ山(979m)だ。展望もないので、お茶を少し飲んだだけですぐ出発。

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   ヤマジノホトトギス       カシワバハグマ

ここから木の間を縫うように、一旦急坂を下る。もったいないが、それほど大きなロスではない。時々標識はあるが、距離表示はされていない。また三角点のような標石(or何かの境界を示す石?)が目に付く。

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  木々の間を縫うように下る   ねじれた木

両側が切れ落ちた痩せ尾根や崩れやすいところもあるが、危ないところも迷うようなところもない。初めのトラロープ(登りはロープ不要)を越えてひと登りすると、8時06分ヌカザス山(1175m)到着。エアリアのコースタイムを大きく上回り、驚くほど快調。ここも展望は無い。パンをひとつ食べてエネルギー補給。爽やかで気持ちいい。

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    痩せ尾根の急登        糠指山山頂

ヌカザス山を少し行くとムロクボ尾根の道と合流する。ここから少し下ったあとの登り返しがツネの泣き坂だ。おツネが涙したというところだが、坂が急で辛くて泣きたくなるからではないらしい。(由来についてはこちらを)

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    ツネの泣き坂を登る

ロープのところで迂回路のような作業道がある。こちらからも行けなくはないようだが、やはりここはツネの泣き坂を登りたい。覚悟して急坂を一歩一歩登る。が、あっけないほど簡単に8時39分、入小沢ノ峰に到着。ここも展望は無いので、余裕をかましてスルー。

ここからはなだらかで歩きやすいところが多くなる。ブナの葉は少し色付き始めているものも。キノコなども目に付き、秋だなぁと感じる。ここまで来るとかなり余裕もでてくる。

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 なだらかになると山頂は近い  栗のイガに秋を感じて

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        色づき始めた木々

鶴峠への分岐を分け、最後にひと登りすると分岐に出て、、、あれっここが三頭山西峰? 9時19分、立派な標識のある西峰(1525m)に到着。ほっとひと安心。

今日はここまで、つづく、、、

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