ボストン美術館 華麗なるジャポニズム展
ネットでチケットを購入して開館少し前から列に並んだが、思っていたほどは混んでいなかったので、まずまずゆっくり見てこれた。
世田谷美術館は本当に久しぶりだ。駅からは少し離れているが、歩くと汗びっしょりになりそうだったので、用賀からの直通バスを利用。ボストン美術館は、元々日本の美術品の収集が充実していることで有名。今回は「華麗なるジャポニズム展 -印象派を魅了した日本の美-」として、欧米の絵画に影響を与えたものを、対応する作品の比較なども含めて展示されていた。
目玉はモネの"ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)"。今回修復後、初展示となる。他にはゴッホの"子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーム・ルーラン夫人"、モネの"積みわら(日没)"や"睡蓮"かな。
事前にTV番組で見ていたこともあるが、ジャポニズムとしてよく知られているようなことが中心で、良くも悪くも期待通りの展覧会だった。そう、新鮮な発見や驚きという点では、少々物足らなかったかな。でも、モネの"ラ・ジャポネーズ"だけでも行く価値はあります。あと、改めて日本の浮世絵などの先進性や芸術性の高さを感じることができます。
ちょっと脱線してボストン美術館について。きまま仙人は、初めての海外出張がボストン、しかも7月4日の独立記念日に着いた。街のいたるところでお祭りのようなイベントをやっていたことを思い出す。1988年だから26年も前のことだ。1日かけてボストン美術館を回った記憶がある。他の展覧会も含め、見た記憶のある絵は何枚もあった。
何点かあげると、影響を受けたと思われる絵を対比して展示しているのはわかりやすい。
歌麿 "母子図 たらい遊" と カサット "湯浴み"
国貞・広重 "当盛十花撰 夏菊" と ゴッホ "子守唄、ゆりかごを揺らすO夫人"
広重 "神田明神曙之景" と ムンク "夏の夜の夢(声)"
また興味を持ったのは、七宝で昆虫などが装飾されたつば(鍔)かな。
平田就亮 "虫図七宝鐔"
あとサイアノタイプ(青写真)もあまり見慣れないので興味深かった。
アーサー・ウェズリー・ダウ "沼地の風景"
すごいなぁと細部を見て思うのが、国貞の"虎"。書く方もだが、彫師、摺師もすごいと思う。
歌川国貞 "虎" エリー・ランソン "密林の虎"
暑い夏の日、冷房の効いた涼しい美術館で芸術に触れるのはいい休日だ。
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