好天の五月の軽登山、展望と信仰の山、高原山(5月17日山行記録(1))
この高原山は日光連山や鬼怒川温泉のさらに北側にあり、最高峰の釈迦ヶ岳(1795m)、山頂に鶏頂山神社がある鶏頂山(1756m)など、いくつかの山の総称として「高原山」と呼ばれている。鶏頂山以外にも、名のあるピークには高原山神社という小さな祠があり、信仰の山としても古くから登られた山のようだ。ちなみに三百名山でもある。
まずは、コースとコースタイムを再掲する。
西口登山口6:06-弁天沼7:20-8:03鶏頂山8:20-御岳山8:45-9:15釈迦ヶ岳9:30-中岳9:51-10:15西平岳10:22-中岳10:40-11:06釈迦ヶ岳11:20-御岳山11:46-近道分岐11:53-弁天沼12:04-大沼12:19-13:00西口登山口
高原山にはいくつかの登山口があるが、ガイドブックに載っていた西口登山口から登ることにした。ここからがコースタイム的にも一番短いと思われる。
山頂部は南西に開いた馬蹄形をしていて、鶏頂山、御岳山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳と名前が付いたピークが5つあり、その他にも枝尾根上にも剣ヶ峰などのピークがある。一般的には鶏頂山と釈迦ヶ岳(御岳山はその間)の2つのピークを目指す登山者が多いようだ。
前夜の16日(金)、仕事で少し出遅れたが、順調にもみじライン(日塩有料道路)にある西口登山口に到着。トイレもないので、少し手前の白滝の駐車場で仮眠した。深夜でもまったく寒さはない。車中泊が普通にできる季節になってきた。山のシーズンになったことをあらためて実感。
○5月17日(土)晴れ
目覚ましが鳴る前、5時過ぎに起床。まだ薄暗く快晴といった感じはしない。でも出発に支障はなさそうなので、軽い食事と準備をして登山口に移動。ちなみに白滝というだけあって、この駐車場には小さな滝(白滝)がある。(あと峠の茶屋とトイレも)
もみじラインの西口登山口付近にはミツバツツジが既に咲いているところもあった。(ちなみに帰路にはヤマツツジが咲いているのも見つけた。) これは山中も思ったよりも期待できるかも。(しかし、、、登山道のツツジ類はまだまだまだで、一部つぼみが膨らみ始めたところがあったくらい。)
ミツバツツジ ヤマツツジ
西口登山口やその向かいの駐車場を示す標識は、運転しながら確認できるようなところにはなく、夜だと少しわかりづらい。西口登山口には大きな鳥居があるので、むしろ駐車場よりも東側の鳥居をさがした方がわかりやすいだろう。この朝まだ駐車場にはきまま仙人の車のみ。
6時6分、西口登山口を出発。登山口には鶏頂山参拝の碑やお地蔵さんのようなものがあり、信仰の山であることが伺える。なだらかな登山道をゆっくり登り始める。静かだが、鳥のさえずりが聞こえる。”ホーホケキョ”ウグイスも。
西口登山口の鳥居 お地蔵さんがお見送り
今回は侮ったわけではないが、装備もストーブやツエルトなど不要そうなものは一切持参せず。かなり身軽にして出発。傾斜がなだらかなこともあって、楽ちん快適なスタートだった。ゆっくり自然を感じながら進む。タンポポやスミレが見送ってくれたが、登山道に花はほとんどない。
タチツボスミレ タンポポ
時折オオカメノキ(ムシカリ)の白い花や、わずかに花の残った山桜が咲いているくらい。
ムシカリ(オオカメノキ)
少し登ったところで明らかにスキー場後であることがわかるところに出る。(枯木沼分岐?) リフトの案内図も残っている。かなり広いスキー場だったようだ。両側にクマザサが繁るスキー場を登っていく。前方(やや右)に見える山が鶏頂山だろうか。スキー場上部には、リフトの小屋のようなものも残っていた。
笹のスキー場あとを登る、正面が鶏頂山
登りが緩やかなのはいいが、花も展望もないので楽しみは少ない。高度の上がり方も歯がゆい。だが、意識してゆっくりゆっくり登った。途中2ヵ所ほどどちらに行くか迷った分岐があったが、基本的に真っ直ぐ上に登る方を選択すれば問題なかった。スキー場を過ぎたあたりからは、鶏頂山の案内標識が出てくる。たまに薮漕ぎではないが、両側の木々が張り出してきていて歩きにくいところもあるが、登山道に特に問題はない。
クマザサから針葉樹の樹林に入ると、一部残雪が残っていた。もちろんアイゼンを付けるまでもない。一時間ほどで大沼入口の分岐着。大沼は帰路に寄ることにして先に向かう。鳥居が見えてきたと思ったら、弁天沼だった。弁天沼は水も少なく、あまりきれいな印象はない。
弁天沼から鶏頂山を望む
水中には何カエルだろう? 白い芋型のゼラチン質のカエル?の卵らしきものがいっぱい。帰宅後調べてみたらクロサンショウウオの卵のようだ。初めて見た気がする。小さなミズバショウが2つ咲いていたのがカワイイ。
弁天沼のミズバショウとクロサンショウウオの卵
展望表示盤(といっても高原山以外は新宿や宇都宮と見えないところ)があり、正面が鶏頂山のようだ。印象としては遠くない。もうひと頑張りだ。鳥居のところに注意書きが。「これより神域です。大・小用は山頂に背を向けて下さい」、そうなんだ。ちなみにこの弁天沼には平家落人の伝説もあるようで、そのことを伝える石碑もある。
ここからは少し急登になる。やっと本来の登山という感じ。ロープも出てくるが、ロープに頼るほどのところはない。ひと汗かいたら稜線に出た。前方に釈迦ヶ岳から西平岳への稜線が近い。馬蹄形の対の稜線だ。ひと息ついて、まずは鶏頂山へ向かう。
と、けっこう広い残雪が。落とし穴のようにズボッと行きそうで怖い。慎重に一歩一歩登って8時3分はじめのピーク鶏頂山山頂到着。
今日はここまで。
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