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2014年1月29日 (水)

時計コレクション (90) CHRONOMAT 41 LIMITED EDITION (Cal.01(B01)) Part3

クロノマット41・リミテッドの3回目

Part1はこちら
Part2はこちら

さて今回はいよいよ2度の入院の顛末。

90_breitlingchrono41l_14

購入してしばらくしてから、クロノグラフを使用したときのこと。(きまま仙人は結構クロノグラフを実際に使う。たとえば、ひと駅ふた駅手前から歩いて帰るときなどに時間を計る。) そのままクロノグラフを止め忘れていたら、どうも12時間積算計の動きがおかしい。それで2つのクロノグラフを同時に動かして静置で測定してみたところ、12時間積算計が約2倍も速く進むことが分かった。それでブティックに持ち込んだのが1度目の入院。

このとき類似のトラブル例はないのかと尋ねたが、ブティックの答えもブライトリングジャパンからの回答(ブティック経由)も同様の事例はないとのこと。最初の入院は約2週間で戻ってきた。この時のブライトリングジャパンからの説明はそのまま記しておきたい。

主な原因:12時間計中間車の位置を決めている部品(ジャンパー)が若干ズレていたために12時間計のみが2倍進む状態になっていました。
作業内容:12時間計中間車のジャンパーを調整しクロノグラフおよびムーブメント全体を点検いたしました。

要は部品の不具合などではなく、調整?で直したとのこと。この説明は正直ピンとこなかったが、ブティックの方に聞いてもそれ以上の説明は得られなかったので、そのまま持ち帰った。ごねる様なことはするつもりもないし、まぁなおったのならいいかと。実際帰宅後簡単にテストしたら、1~2時間程度だったが、ほぼ合っているような感じだったので、さすがに信用していた。ところが、、、しばらくして使ってみるとなんだかやっぱりおかしい。ただ前回よりも進み方に再現性が乏しい。一度ちゃんとデータを取ってから文句を言いに行こう。そう思っているうちに日にちが過ぎる。時刻を見る時計としては精度に問題はないし、長期入院となるならオーバーホールまでこのままでもいいか、何てちょっと諦め感も。

が、5月にバンコク出張にひと月(結局3週間)行くときに、このタイミングだと思って再度入院させた。今回強く言ったのは、納得できる原因と処置を説明してもらうことと、他に同様の事例がない(このムーブのみに起こっている)のならムーブメントを交換してくれるようにお願いした。今回の入院は出張もあったので、結局ひと月ほど。

たまたま受け取りに行った日が、ブライトリングの技術説明会なるイベントがあったので、ブライトリングジャパンの林さんから、丁寧な説明を直接聞くことができた。

トラブルの原因をきまま仙人の理解で簡単に説明したい。まずB01の12時間積算計はクロノグラフランナーが1周(1分)したときに、30分積算計と同じように爪送りされる。つまり毎分0.5度(=360度/12時間/60分)ずつカウントアップされている。この12時間積算計の歯車が振動等で動かないように押さえているバネが弱くて、毎回きちんと定位置になっていなかったらしい。このため、通常だと爪が歯車ひとつ分を進めるところが、手前の山に接触して二つ分進めるようになる場合があったとのこと。実際に動きがより見やすい位置にあるQPのムーンフェイズの歯車で代替してわかりやすく説明してくれた。さらに今回は12時間計にかかわるパーツはすべて交換してもらえたようだ。ムーブの交換を要求はしたが、たしかに全体を換える必要まではないだろう。説明、処置に関しては納得できた。

90_breitlingchrono41l_13

<本来当たらないはずのaと点線の爪が当たってしまう結果、歯2つ分進めてしまう。>

説明を聞いて納得はしたが、この原因であれば1度目の入院できちんと再発しないようにしてもらいたいものだ。あとブティックやブライトリングジャパンの対応に不満があるわけではないが、何度もブティックに行くことになり、使えなかった日数も相当の日数だ。何か物が欲しいから書くわけではないが、ただ頭を下げるだけでノベルティのひとつも出さなかったのはどうなの?という気は正直する。(2度目の退院時、オーバーホール後のケースには入れてくれたがそれだけ。このオーバーホールのケースってもういくつもあるんですよね。)

おそらくクロノグラフを持っていても、実際に使う人はそう多くはないのだろう。まして12時間積算計を使うような長時間測定をするというのは。また二つ分進む頻度が高くなければ、誤差が出ても気が付かないかもしれない。表面にクレームやトラブルとして出てこなくても、同様のトラブルは他にもあるのではないかという気もする。ユーザーの方は、一度自分のクロノグラフが正しく動作しているかどうか確認されてはいかがだろうか。

90_breitlingchrono41l_11

 

 

 ケースサイドには
 シリアルNo.
 

 

 

90_breitlingchrono41l_12

 

 ドーム型
 サファイヤ風防
 ケースは
 前面サテン、
 側面ポリッシュ

 

 

いろいろあったが、最近ではオンの日は、もっとも使用頻度の高いお気に入りの1本だ。たまたま嫌な不良品にあたってしまったが、それでもいい時計だと思う。長く愛用していきたい。

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