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2013年10月 6日 (日)

レオナール・フジタ展

今朝は雨はあがっていたので、お台場までジョグ。涼しくなってきたせいか、入りが速すぎたようで、後半はきつかったなぁ。

さて、出張中の録画で「美の巨人たち」を見ていたら、今Bunkamuraでフジタ展をやっているとのこと。「小さな職人たち」のシリーズや理想のアトリエ模型「私たちの家」の実物を見たくて、急遽行ってみた。不満もなくはないが、なかなかいい展覧会だった。

Foujita_1

レオナール・フジタ、藤田嗣治、日本人画家としてはあまりにも有名なので、きまま仙人も多くの作品を見てきた。が、子供の絵をこれだけまとめて見るのは初めてかも。ポーラ美術館も昔行ったことがあるのに。

構成は以下の3部構成、
Ⅰ モンパルナスのフジタ-「素晴らしき乳白色」の誕生
Ⅱ フジタの子どもたち-アトリエの中の物語
Ⅲ 小さな職人たち-フランスへの讃歌

この他に「フジタと土門拳」「フジタと阿部徹雄」という写真のコーナーがある。特に土門拳さんの写真は興味深かった。フジタの代名詞である乳白色の肌を出すための成分タルクとして、シッカロール(ベビーパウダー)を使っていた証拠となる写真もある。ちなみにこの下地があるからこそ、独特の細い墨線もくっきり描けるのだ。

藤田らしい乳白色の裸婦の大作は数点しかない。(これはポーラ美術館の所蔵品ではない) 今回の展覧会の目玉は「小さい職人たち」だからということはあるが、フジタ展でここが少ないのはちょっと残念。Ⅰ部は他にフジタと交流のあったルソーやモディリアーニ、パスキン、スーチンといった作家の作品(ポーラ美術館所蔵品)が並ぶ。ちなみに従軍戦争画も1点もなかった。

Foujita_6

 

 

 タピストリーの裸婦

 

 

 

 

 

Ⅱ部はポーラ美術館所蔵品の子供の絵が中心。頭が大きく、手足が少し短く、髪形など子供というのはすぐわかるのだが、表情は微妙。多くの絵の目は吊り上がり、どちらかというと無表情、少なくとも笑っていない。どこか妙に大人びている。不思議な印象の絵たちだ。

Foujita_3

 

 

 姉妹

 

 

 

きまま仙人が見たかったものは、フランスから持ってきたフジタ自作のマケット(模型)、「私たちの家」「私のアトリエ」の2点。鍋などの調理器具や時計や絵など細部まで細かく作られている。「私たちの家」の方は同じ配置の絵も書かれている。フジタの想いが伝わてくる作品で、手仕事師らしい貴重な作品だ。覗き込んで隅々まで見させてもらった。実物を見れてよかった一品だ。

Foujita_8

 

 

 私たちの家
 とフジタ

 

 

 

Foujita_4_2

 

 

 同構図の絵
 「室内」

 

 

Ⅲ部が今回の目玉となっている「小さな職人たち」。15cm四方のファイバーボードに描かれた作品で、200枚以上あるらしい。今回はポーラ美術館所蔵の95点が展示されていた。パリの街の様々な職業の人が、子どもの姿で書かれている。Ⅱ部の子どもの絵と同様、妙に大人びている。ただ一生懸命さが感じられると同時にユーモラスというか、フジタのそういう職業に対しての、リスペクトや応援する気持ちなどが感じられるようだ。

面白いのはこれらの作品は、売るために書かれたものではなく、パリのアトリエの壁面一杯にタイルのように飾ったものらしい。職業は椅子職人、仕立屋、警官、肉屋、歯医者、、、などからスリや浮浪者、さらには職業とはいえない癇癪持ちや億万長者(なぜか裸)、うわさ好き、天才まで。それぞれ細部に小物などがきっちり書き込まれていて、それがまた遊び心にあふれている。1枚1枚楽しく見れる連作だ。

Foujita_5_2

 

 天才

 

 

 

 

最後にひとつ苦言を。きまま仙人は記念と職場の机上に月毎に飾るためにポストカードを1、2枚購入する。(高いし保管場所に困るので、最近はよほど気に入った展覧会しか図録は買わない。) 今回20種くらい用意されていたが、セレクションが悪すぎる。きまま仙人が買いたかった絵は悉くなかった。権利の関係もあるのだろうが、選んだ人のセンスが信じられない。

この展覧会、来週までだが、「文化の秋」を楽しめるいい展覧会だった。

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