360度の眺望は圧巻、東信の大展望台 御座山(10月12日山行記録)
せっかく富山まで行くのだから北陸の山から検討。さすがに結婚式の前日、危険な山やハードな山は避けたい。で、候補にあがったのが富山と岐阜の県境近くの二百名山 金剛堂山。結婚式のある砺波にも近い。別に二百名山完登を目指しているわけでもないが、北陸で北アや百名山を除くと、二百名山のものしか手元に資料(ガイドブック)が無かったということはある。
しかし、、、天気予報が良くない。戸隠周辺なども検討したが、やっぱりだめ。最終的にはバックアッププランのひとつ御座山(この山も二百名山)へと切り替えた。
御座山は「おぐらさん」と読む(難しい)。一般向けでそんなにハードではない上に、展望が良いというのが売りの山だ。深夜登山口の長者の森の駐車場に移動。ここは30台くらい停められ、きれいなトイレもある。
○10月12日(土) 晴れ
ゆっくり出発してもいいかなと思っていたのだが、意外にすっきり目が覚めた。空の感じは??? 晴れのようではあるが、快晴という感じでもない。駐車場には、きまま仙人よりも先に到着していたワンボックスが1台のみ。6時2分、きまま仙人が先に出発。
駐車場を出たところにきれいな案内板がある。北相木村側からは、他に白岩、山口という登山口があるが、この長者の森ルートが村のお薦めルートのようだ。しばらくは施設内の林道を進む。車でもう少し先まで入れなくはないが、利便性や安全性も考えるとトイレのあるところの駐車場の方がいいと思う。大した距離でもないし。
10分ほど行くと樹林帯の山道になる。さすがに花はない。苔むした感じやシダなどが目に付く。多少草が伸びているところはあるが、道はしっかりしている。階段状になっているところも多い。きつ過ぎず、緩やか過ぎず高度を上げていく。歩き出すとちょうどいい気温だ。のんびり、マイペースで上がっていく。難点は、2、3度蜘蛛の巣攻撃を受けたことくらいか。
整備された登山道、道端には秋らしくキノコも
高度を上げていくと、谷筋から尾根にうつる。木々の間、朝日が真横から射しこんでくる感じがいい。このあたり色づき始めているとはいえ、紅葉はまだまだだ。やや傾斜がきつくなるが、手を使うようなところはない。さらに登ると少し開けた。えっ?電線だ。どうやらその先に見えているピークが御座山のようだ。北側を振り返ると遠目に山が、、、後で確認すると浅間山だったようだ。それにしてもこの電線が張りめぐらされているのは、展望としてはいただけない。
横から朝日が差し込む 景観的には電線はいただけない
鉄塔や電線がこれほど見えるならルート上のポイントである鉄塔も近いはず。緩やかなピークを越え、なだらかに少し行くと赤(オレンジ)白の鮮やかな鉄塔に出た。出発してちょうど1時間、7時2分だ。
この鉄塔、思っていたよりも大きくて高い。鉄脚の間から見上げるとなかなかの迫力。空もいつの間にかいい青空が広がっていて、鉄塔が映える。期待は膨らむ。ただ少し風があるので、念のため帽子留めバンドを装着。
少し登っていくと7時12分、白岩からのルートと合流。足元に小さい標識がある。ここからはしばらくなだらかな起伏を進む。ダケカンバなどがいい感じ。楓だろうか色鮮やかに紅葉した木もちらほら。ハイキング気分で歩けるひと息つける部分だ。惜しいのはまったくと言っていいほど展望がない。
部分的には
鮮やかな紅葉
少し急な登りになってジグザグに高度を上げると、前方から右手前にかけて開けたところに出た。7時44分、見晴台だ。前衛峰の右奥隠れるようにあるピークが御座山だろうか。かなり近づいてきたぞ。
見晴台から
前衛峰の奥に
御座山山頂
少し下って前衛峰へと登り返す。このあたりは少し急なところや、軽い岩場もある。今回は荷物も軽いし快調に登っていく。やや陽射しが暑く感じてはきたものの、爽やかで歩きやすい。このあたり初夏ならシャクナゲがきれいなところのようだ。
快調に高度を上げて8時12分、前衛峰着。ここまでほとんど休みなしで登ってきたので、しばし小休止。パンでエネルギー補給。山頂も見えている。
少し下ったあと、いよいよ山頂へ。山肌を見下ろすと紅葉のグラデーションができつつある。来週くらいが見頃なのかも。少しまだ早い感じ。下新井への分岐(見た感じ荒れて通る人もいないような感じ)を分け、倒木の多い樹林帯を登りつめると避難小屋が目に入ってきた。ここで粟生からのルートと合流。山頂はその少し先。
倒木の多い登山道 避難小屋の中はすごくきれい
一気に視界が開け、まず眼前に八ヶ岳が飛び込んできた。岩場を移動し、8時50分、2,112m御座山頂着。風が少しあったが、気にするほどではなかった。薄めのウィンドブレーカー着込んでまずは写真撮影。
八ヶ岳が近い
この山域の山にはあまり登っていないので、ひとつずつ山を同定していく。まずは西側八ヶ岳のすぐ北に蓼科山。八ヶ岳の南には南アルプスの峰々が。ただ駒ヶ岳なども見慣れた形とはちと違うかな。
南アルプス
そのあとすぐにわかったのが、東の両神山。山頂のギザギザは間違いない。北側はどうやら浅間山だろう。ただ噴煙は確認できなかった。ということは北アルプスは雲の中のようだ。天気予報からしても見えなくても仕方がない。
両神山
北には浅間山
ごつごつ頭の
瑞牆山
よくわからなかったのが、南側の奥秩父の山々。ちょうど粟生からご夫婦?らしき2人組が登ってこられて一緒に確認。(考えてみたら今日会う初めての登山者) 山頂に岩(五丈岩)があるように見えるのが金峰山、特徴的なごつごつ頭がのぞいているのが、おそらく瑞牆山。間が、、、小川山。一番高く見えるのが、北奥千丈か国師か? ただどこを探しても富士山らしき山は見つけられなかった。南東方面が木々で少し見づらいものの、ほぼ360度の大展望だ。紅葉はやや早かったが、この展望は来た甲斐があった。
奥秩父の山々:左から国師岳、金峰山、小川山、瑞牆山
祠のある御座山山頂 山頂の岩場は高度感がある
山頂でおにぎりなどで、エネルギー補給。予定よりも長く滞在したが、9時30分後ろ髪引かれながら下山にうつる。避難小屋を覗いてみたが、中はとてもきれいだった。ここなら全く問題なく宿泊できる。ただ水場が無いのは不便だが。
しばらく降りると、駐車場で一緒だったワンボックスの3人組と会う。この3連休、この地方の山を3日続けて登られるらしい。明日の予定は知らない山だったが、月曜日は荒船山とのこと。ただその他は単独の方に3、4人すれ違っただけで、すごく静かな山歩きが楽しめた。(南北アとか八ヶ岳は混んでたのかな?)
快調に前衛峰、見晴台と戻り、10時46分鉄塔着。間違いなく午前中には下山できそうだ。ザックを降ろして、少し腹ごしらえ。最後はひと下りして、11時27分、長者の森駐車場に戻った。
富山に向かうので、佐久ICに行く途中寄り道するような感じで海尻温泉灯明の湯(800円)へ立ち寄る。お湯は黄褐色の濁り系でいい湯なのだが。露天は温度が低いし、サウナは故障中、愛想も??? 正直お客さんが多くなかった理由がわかるような。。。
でもさっぱりして富山に向かいました。。。その日も車中泊となるとは夢にも思わず。。。
御座山、こういうワンデイハイク的な登山としては、なかなかいい山だと思います。
おしまい。
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