鎖・ロープ・梯子、ハードな岩登りの先の大展望、荒沢岳(8月29日山行記録(2))
前嵓から歩き出すと、まだ足がふらついているのがわかる。一旦下るが、何でもない下りが危うい。時間的には順調だし、ペースを少し落としてゆっくり登る。木陰がほとんどなく日差しが暑い。登山道自体は歩きやすい道だ。展望もいいが、景色を楽しんでいる余裕はなくなっていた。正直暑くてギブアップしたいと思うくらい辛かった。それでも一歩一歩進むと標高は上がっていく。あと300m、あと200m、、、本当に長かった。。。
長い尾根を登り切り、花降岳などと連なる東西の稜線に出ると、最後に岩場がいくつかある。足ものと狭いトラバースは見た目よりは安心。岩場の登りには鎖もあるが、登りは使う必要もない。ここで単独の男性とすれ違う。挨拶だけで会話をする余裕なし。
狭いトラバース
この岩場を
登りきると山頂
汗びっしょりになって、10時11分 1,969m 荒沢岳山頂に到着。360度の大展望に疲れも吹っ飛ぶ。
山頂は広くはないが、立派な石の標識が印象的。まず目に飛び込んでくるのは真正面の中ノ岳だ。その右尾根続きの駒ヶ岳は今は雲に隠れている。間の稜線からごつごつの頭を出しているのは八海山。荒沢岳から灰ノ又山、兎岳を経由して中ノ岳へと続く稜線も魅力的だ。タフそうだけど。
標識と中ノ岳
兎岳を経由して中ノ岳へと続く稜線、歩いてみたい、、、
遠方に目を向けると、、、特徴的な山容の燧岳はわかるがそれ以外がよくわからない。まずはおにぎりとキウイでゆっくりする。そのうち5人組のうち3名(男性1人、女性2名)が登ってきた。遠方の山を教えていただく。兎岳の奥には巻機山、南側燧の右あたりには平ヶ岳、東側花降岳の右奥には会津駒ヶ岳が見えている。この展望は本当にすばらしい。心地よい風も気持ちいい。
左から会津駒ヶ岳、燧岳、平ヶ岳と続く
花降岳へ続く稜線
左には奥只見湖
登ってきた尾根
前嵓が低い
ちなみに5人組は水戸から来られたパーティで、昨日は越後駒ヶ岳に登っていたらしい。2人は前嵓でギブアップしたらしい。気持ちはよくわかる。缶詰のパイナップルを少しごちそうになった。とてもおいしかったです。
ずっと眺めていたかったが、下りも気を抜けないので10時53分、山頂を後にする。岩場を慎重に下ると、前嵓までは稜線を見下ろしながら気持ちよく下れる。前嵓までストックを出すべきだったが、1時間ほどだからとそのまま下る。ただ本当に暑かった。
山頂を振り返って
前嵓を見ながら
一気に下りていく
1時間ほどで11時50分 前嵓着。往復コースだし、見えているのでわかりやすい。少しブレイクを入れて鎖場に入る。やはりこのコース。危険なのは下りの方だ。急なところでは後ろ向きになって慎重に降りていく。足の位置さえ間違わなければ危険ではないが、気を遣うコースであるのは間違いない。この下りの難易度は、一般ルートとしては結構高い方ではないだろうか。
長い鎖場
下には雪渓も
長い急坂を下って、トラバースした後登り返し。一枚岩のロープの登りは腕力で一気に上がる。そのあとの最後の鎖場が一番難しかった。垂直かと思うような急な下りで、足場がちょっと探しにくいところがあるが、慎重に探せば見つからないところはない。ただこのあたりまで来るとかなり疲労が。それでも12時49分 無事「これより岩場注意」の標識に到着。ふぅ~、正直ほっとした。
一枚岩をロープで
一気に登る
ここからはストックを出して、快調に下っていく。こんなに急だったかなと思うくらい。ただ標高が下がるにつれ、どんどん暑さが気になっていく。朝は気にならなかったが、標高の低いところでの距離が長いので、この季節はまだまだ暑い。やはりこの山は紅葉の秋か。
途中2人ほど単独男性とすれ違う。テント泊には見えなかったが、今から往復だとするとちょっと遅いような。。。
13時48分 前山通過。ここまで来るとゴールは近い。北又川が近くに見えるようになってくる。往復コースだし、もう写真もほとんど撮らない。最後は気分的に長かった。。。14時14分、水場に到着。水もお茶もまだ残ってはいたが、ザックの中で温くなっている。水場の水は冷たくて本当においしかった。ついでに頭から水をかけてクールダウン。いや~さっぱりしました。
結局14時22分、無事登山口着。疲れたけど、いい山行でした。
着替えた後、銀山平温泉白銀の湯(しろがねのゆ 650円)へ。檜の内湯と露天風呂。無色透明のいいお湯でした。露天風呂から中ノ岳が望めるところもいい。白銀の湯の駐車場からは荒沢岳、中ノ岳、駒ヶ岳が望め、いいロケーションだ。ゆっくり浸かってのーんびりさせてもらった。休憩所もあり、特に時間制限もなかったので、お言葉に甘えて1時間くらい仮眠までさせてもらった。
白銀の湯
白銀の湯の前から荒沢岳を見上げる
荒沢岳は深田久弥も登っていないし、(二百名山だが)三百名山には入っていない。どちらかというとマイナーな山だ。が、この山が越後の名山であることは間違いない。周辺には中ノ岳や八海山、守門岳など未踏のよさそうな山もまだまだたくさんある。今回は悪天のために荒沢岳しか登れなかったが、また訪れたい山域だ。
おしまい。
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