蓮華岳~烏帽子岳縦走(8月10日~12日山行記録(4))
船窪岳からはまた一度下って登り返す。ところどころ慎重になるところはあるが、ルートは問題なし。登りでは何度も立ち止まって、呼吸を整える。1時間ほど悪戦苦闘して、7時34分 2459m 船窪岳第2ピーク到着。日陰があったので座り込んで小休止。バナナでエネルギー補給。
両側切れ落ちた
痩せ尾根
けっして速くはないが、まずまず計画通り。前方には不動岳が高く見える。あそこまで登るのかぁ。。。引き返すならここが最後かと弱気が頭をかすめるが、やはり撤退の文字はない。不動岳の左には槍穂連峰が前に進めとくっきり見える。
槍穂連峰が
くっきり
風が通るところは爽やかなのだが、なかなか思うように風は吹いてくれない。この時期の北アにしては蒸し暑い。ウェアを1枚脱いで、タオルハンカチをキャップに挟んで首筋を保護。(今回きまま仙人は、襟なし長袖シャツに半袖の山ウェアを重ね着。)1枚脱いだことは、気分的にも涼しくなった。あまり格好よくはないけど。
珍しい
シナノナデシコ
イチヤクソウ タカネナデシコ
日陰を選んで立ち止まりながら、マイペースで登っていく。ただ早く登り切りたいという気持ちが先立ちペースは悪くない。2299m峰、2341m峰らしきところには、明確な標識はない。が、視界もいいし地図通りなので場所の間違いはないだろう。このあたりから、何人か烏帽子方面からの登山者とすれ違う。このコース、ピークが多くその都度登り返しがある。しかもピークを巻くことなく、ご丁寧にしっかりピークを越えていく。縦走の醍醐味とはいえ、もう少し楽をさせてくれても。。。
2341m付近からの
不動岳
小ピークをすべて
越えていく
心臓をバクバクさせながらも、確実に高度を上げる。ザレ場で片側が大きく切れ落ちているところも何ヵ所かあるが、登りということもあり、怖いと思うようなところはない。振り返ると不動沢側の崩落はなかなかの迫力。
ん、早くもGPS(Garmin310XT)のバッテリー切れだ。やむなくProTrekの高時計を参考に登る。視界が一気に開け、やっと抜けた!と思ったら、、、がっくりまだ頂上ではなかった。ここで単独の先行者が休憩中。きまま仙人もザックを降ろして小休止。展望がよくて気持ちいいが、直射日光が暑い。ここでもうひとつ持ってきていたGarmin fenixで再びGPS計測(long trail mode)開始。
山頂はすぐそこに見えているので、きまま仙人の方が先に出発。山頂直下は鎖場もあるが、ひと登りがんばって、10時7分、2601m 不動岳山頂到着。素晴らしい大展望が広がる。これから行く南沢岳の左手に烏帽子岳が見えた。あそこの左側が今日のゴール。その奥には水晶岳、赤牛岳、薬師岳から立山、剣岳へと北アの峰々が連なる。立山のあたりに少し雲があったのが惜しかったかな。歩いてきた方向に目を移すと、シャープな針ノ木岳と大きな蓮華岳がいい感じ。そこから北葛岳、七倉岳、船窪岳、、、と越えてきた山々がはっきりと確認できる。ずいぶん来たなぁ。。。
針ノ木岳、蓮華岳、手前低い峰々が歩いてきた稜線
黒部湖と雲で山頂の隠れた立山、剣岳
左から針ノ木岳、蓮華岳、北葛岳、手前に七倉岳
南沢岳の左に烏帽子岳、奥には黒岳、赤牛岳も見える
東から南に目をやると、唐沢岳から特徴的なごつごつの燕岳、大天井岳、眼下には高瀬ダム。最高だ。が、南沢岳へはまたかなり下っている。標高は不動岳よりも少し高いので、この登り返しもきつそうだ。足の状態はまずまず。昨日よりも時間的に余裕があることと、睡眠が十分なことが大きい。が、軽い熱中症というか、顔がぼーっとした感じは不安だ。まずはキウイとミニトマト、パンでエネルギー補給。が、パンがなかなか喉を通らない。今回暑かったこともあり、食料的にはパンは食べにくかった。ゼリータイプの栄養食や小さな羊羹に助けられた。
不動岳からしばらくはハイマツ帯。高度感のある展望のいい下り。気持ちがいい。今日のコース(船窪小屋~烏帽子小屋)の方が昨日(蓮華~船窪小屋)よりも下りが歩きやすい。手を使うような鎖場、岩場も少ない気がする。何組かの登山者とすれ違う。挨拶だけでなく登山道の情報交換を。彼らを見ていても登りはやっぱりつらそうだ。
なかなか下りが終わらない。どこまで下るんだろう? 30分ほど下ってやっと乗越につく。標識は何もない。結構花も咲いているが、このあたりから花を愛でる余裕も写真を撮る余裕もない。
南沢乗越付近のキンポウゲのお花畑と不動岳
南沢岳
ここからまたまた登り返しだ。ここを登りきれば今日のゴールは近い。ゆっくり一歩一歩登っていく。苦しいが意外と登りの方がいいペース。途中無理せず立ち止まってはゆっくりゆっくり登る。荷物がかなり軽くなってきているのが救いだ。風も悪くない。振り返って不動岳の高さを見ると、徐々に高度を上げていることが実感できる。
不動岳を振り返って 南沢岳を登る
不動沢側が大きく崩れているのが特徴
烏帽子岳(手前中央やや右の尖峰)が近くに
見えるようになってきた、奥は三ッ岳
このあたり疲れからか、記憶が鮮明でない。それでも12時7分、大展望の南沢岳(2625m)に登りきった。倒れこむように岩に腰を下ろして休憩。
いっぱい写真を入れたので、ここで分割。続く。。。
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