2013スウォッチグループ新作時計展
週末、銀座のハイエックセンターにスォッチグループの新作時計展を見に行ってきた。
いいなぁと思うものは手の出るような値段ではないですが、いろいろ目の保養ができました。
せっかくなので、とりあえず全ブランド(ブランパン、グラスヒュッテ オリジナル、ジャケ・ドロー、ブレゲ、オメガ、スウォッチ)をざっと見てきました。あとスウォッチグループとの提携解消ということで、新作は無しですがティファニー。まぁスォッチは行ったというだけで、ロクに見もしませんでしたが、、、
まずはブランパン、カルーセルとトゥールビヨンを両方搭載したモデルが発表されているが、今回はモックすら見れなかった。残念! 他にMOP文字盤の宝飾系のものなどいい感じでしたが、クロノ・複雑系好きのきまま仙人としては、今年は興味をそそる新作は無し。
お隣はグラスヒュッテ オリジナル、セネタのシリーズだと思うんだけど、レクタンギュラーで12時位置のインダイヤルに短針、センターに長針、あとスモセコ、パワーリザーブ、ビックデイトのモデル。仕上げもきれいで、なかなかいい感じ。面白いのは、リューズを引いたときにスモセコがゼロリセットされるのと同時に、さらに長針もぴったり0秒位置に移動するもの。(長針が分目盛ぴったりに進むか戻るかする) 秒針の帰零は他にもあるが、長針も合わせるというのは珍しい。ちなみに短針は動かない。帰零はクロノのようにハートカムをハンマーでたたけば可能だが、長針を分目盛ぴったりに合わせるというのはどういう機構なのだろう。歯車にかみ合うような一種のハンマーのような位置合わせが動くのかな。パノグラフもゴールドのモデルは健在でした。
次にジャケ・ドロー。相変わらず、ジャケらしいシンプルさと素材の美しさを生かしたモデルが並ぶ。どちらかというと見た目より機械重視派のきまま仙人には、目の保養にこそなれ、あまり突っ込めないのが惜しい。少し小ぶりなモデルもラインナップ。他社もそうですが、完全に大きな時計一辺倒な時代は終わりましたね。印象的だったのはシェルと石?(材質は聞いたけど忘れました)を組み合わせた文字盤のジャンピングアワー。非常にきれいで上品でした。デザイン的には秒針無しですっきりしていますが、きまま仙人は秒針が必要な人なので実用としては不便。あと短針だけで、分針のないアバウトな時間表示(それも1周24時間)の時計が。シンプルで面白いけど、実用的には、、、
続いて3階に下りてブレゲ。今回、一番興味深かったのはブレゲでした。まずはクラシック クロノメトリー 7727。20振動/秒(10Hz、72,000振動/時)という超高速振動というすごい機械。20振動/秒というだけなら既に何年か前にType XXIIで実現しているが、今回のものは磁石をテンプ軸受に使ってより安定した運動を可能にしているとのこと(マグネティック・ピボット:テン真の両端の軸受けに強力な小型のマイクロ・マグネットを組み込み、テン真がつねに軸受けの中心にくるように自動調整される安定システム)。構造についてもっと詳細に知りたい。 通常時計に磁気は禁物だが、逆に磁気を使うという逆転の発送がすばらしい。実現できたのは脱進機やヒゲゼンマイがシリコン製ゆえ。日差の平均が-1/+3秒という、COSC認定クロノメーター以上の精度を実現している。振動音も聞けたが、思ったよりも高音ではない高速のチクタクが速さを感じさせてくれる。テンプははっきり言って動いているのはわかるが、速すぎて見えない。
このクラシック クロノメトリー 7727、機械だけでなく仕上げも素晴らしい。コインエッジのケースに文字盤にはブレゲらしいギョーシェなど数種類の異なる装飾パターンがされている。それがごちゃごちゃ感なく、実にすっきりまとまっているのがいい。ブレゲらしいデザインを持ちつつ、最新の機械にふさわしい文字盤となっている。面白いのは12時位置から少し1時寄りのところにある0.1秒計だ。かなり高速で回っている。
もうひとつオルゴール内蔵のクラシック「ミュージカル」も楽しい。今年の新製品ではULYSS NALDANのものが雑誌をにぎわせているが、ブレゲのものはオルゴールをアラームとしても使える。音も聞かせてもらったが、J.S.バッハの「バディヌリー」のメロディーが流れる。優しいいい音だが、音量はやはり少し小さい。どうも(見せてもらえなかったが)時計の箱にセットすると共鳴箱のような働きをするようで、もう少し大きな音として聞こえるのだとか。アラームとしてではなく、オルゴールを鳴らすモードでは、ちょうど1周してブレゲのロゴが12時位置に戻るとぴったりで止まるようになっている。この時計でもシリコン製脱進機、ヒゲゼンマイというのは同じ。
2階に下りてオメガについていうと、、、正直今年はあまり興味あるネタはなかった。青文字盤のスピマスやブラックスチールのスピマスという外観上の新製品ということか。機械重視派からすると物足りない。
あとせっかくなのでティファニーも立ち寄ってみた。正直、宝飾系でいうとカルティエやショパールは別格としても、ブルガリやヴィトンががんばってるかなというのがあるのに、ティファニーはまったく聞かない。どうせならそれこそケースにダイヤなどをあしらったり、ティファニーカラーを前面に出すデザインの時計でもっと押せばいいのに。。。
ともかく、車が買えるような(へたをすると家が買えるような)高級時計たちを愛でて、楽しいひと時を過ごさせてもらった。
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