Garmin fenix 使用レポート（１）第一印象＆ABC機能付き腕時計として

Garmin fenix の使用レポートを何回かに分けて書いていきたいと思う。比較対象としては、今使っているProTrek（PRW-1000LJ）、ランニング用のGarmin Forerunner310XTの２機種。ただ製品として本当の競合となる SUUNTO Ambit（所有していないのでネット情報とショップで触った感じのみ、未充電のため使用感は一切不明）との比較は可能な限りしてみたい。

ここまで街中、ランニング（隅田川テラス 他）、そして山行（宝登山）と使ってみた。まだまだデータとしてはサンプルが不足だが、ここまでの印象を書いてみようと思う。

まずはGPS機能は置いてさておいて、時計としての第一印象から。特にABC機能（Altimeter：高時計、Barometer：気圧計、Compass：電子コンパス）付きの腕時計として装着感、デザイン面、操作性などを比較てみたい。ただForerunner310XTは腕時計タイプ（のGPS）ではあるが、実質腕時計とはいいづらい。時刻表示はできるので、時計の代用として使えなくもないが、曜日も日付も表示ができないし、もちろんABC機能はない。名前が示すようにランニング用であり、基本的には使うとき以外は電源を切るという使い方をする物のように思える。まったく用途の違う製品なので時計としては比較にならない。

まずfenixの外装だが、正直今ひとつ。きまま仙人は、どちらかというと、時計としてはAmbitの方がfenixよりかっこいいと思う。Ambitのようなケースと一体となったブレスではなく、ラグが普通に付けられたオーソドックスな時計の形状をしているのが無骨きわまりない（笑）。　が、この無骨さは好みの問題でもあり、味がないというわけではない。むしろ使っていると愛着が出そう？

装着感は大きいことを除くとそう悪くはない。きまま仙人は分厚い（17mm）、大きい（49x49mm）というのは、Ambitの印象が悪すぎたせいか、そこまでは気にならなかった。少なくともfenixの方が、AmbitやForerunner310XTより腕の細いきまま仙人にはしっくりきた。またラグが普通にあり、幅広だが24mmのベルトであれば純正品でなくても交換可能のようだ。24mmという幅広ベルトはあまりないかもしれないが、（たとえばマジックテープタイプなどに）ベルトの交換をしたいというオプションを考えたいならfenixの方がいいだろう。

fenixについてひとつ気になるのは、ベルトの遊革（遊環）の内側に容易に外れないように突起があるのだが、これが引っかかり過ぎて使いにくい。（ちなみにForerunner310XTにもあります。）　きまま仙人はカッターで少し削った。結果スムーズに脱着できるようになって満足。

きまま仙人が気にいらないのは、ひとつはケースの質感。コストの影響かProTrek、Ambitと比べても安っぽい。またケースも風防もむき出し状態で、山でハードに使うと傷だらけになるのでは、と心配する。特に風防はガードもなく、傷が付きそう。適当なプロテクトシートがあれば張り付けたいくらい。まぁこの点はAmbitも同じかな。ProTrekは金属ベゼルが風防より一段高くなっていて、多少ガードの役を果たしている。（きまま仙人のものは違うがサファイヤクリスタル仕様のものもある（但し重い））　GPSがない分小型にできる利点があるが、デザイン面も含めてProTrekが１レベル上だと思う。ちなみにForerunner310XTを山でも使うきまま仙人は、カメラの液晶保護シートを切ってプロテクチシートとして使っている。ただfenixは丸型風防なので、保護シートを自分で綺麗にカットするのは難しいなぁ。

もう少しfenixとProTrekの細部を比較すると、fenixは時刻表示のパターンがいくつか変えられるのがいい。きまま仙人はとりあえず下の写真のようなレイアウトを選択。

　選んだパターンはこれ

　　　　こんな感じでいくつかのパターンから選択できる

秒表示がアナログ的なのもいい。だがきまま仙人の友人には数字が大きすぎると不評だった。まぁこのあたりは好みの差がでますねぇ。　しいていうともう少し他の表示も出せるカスタマイズができるといいかな。たとえばアラームON時やGPS使用中は、そのことがわかるアイコンが表示される。（これはGood）　しかし、GPS使用時のProfileが時計表示画面のどこにも表示されない（メニューの深いところを見ないといけない）のはいただけない。（※場所的に難しければProfileの表示はステータス画面でもいい）　またfenixは日付と曜日を同時に表示しておけるのもいい。（ProTrekは不可）

操作性については、正直単純な比較が難しい。ProTrekは（GPSのない）ABC機能時計だからだ。ABC機能を使うだけなら、A/B/Cそれぞれの表示を呼び出すボタンがついているProTrekはシンプルでわかりやすい。ワールドタイム機能もすぐに呼び出せる。アラームなどもまぁわかりやすい（５つまで設定可）　一方fenixはGPSがついているため、どうしても各操作が深くなっている。この点はわかりにくいが、多機能ゆえに仕方がないとも思われる。A/B/Cの表示呼び出しはスクロールをするイメージ。

GPS動作中のデータ表示は、Profile毎にカスタマイズができる。もちろん不要なものを出さないようにも。ワールドタイム機能（Ambitはデュアルタイム機能があるらしい）はないが、TimeZoneを追加することが対応可能。きまま仙人はバンコクのタイムゾーンを追加している。画面スクロールの中に通常の時刻（日本時間）とスクロールをしたときにバンコク時間（追加したTimeZone）を表示できる。使いやすいかどうかは別にしてデュアルどころかトリプルタイム以上も設定可能なのだ。

同じことがアラームにも言える。ひとつのアラームの設定だけならProTrekの方が使いやすい。が、fenixはアラームを（おそらく）いくつでも追加可能だ。またアラームに関しては電子音だけでなくバイブ（振動）を選択できる。山小屋早出時などそっと起きて出ていきたい時に便利そうだ。Ambitにバイブの機能はあるのだろうか？（未確認）。

よくないのはストップウォッチ。　ランニングの時に、GPSが捕獲できない場合や、室内でPODを使用しない時には使う機能だ。（山ではめったに使わないかもしれないが。）　ストップウォッチでは、LAPを押しても２つの計時のひとつがリセットされる（フライバックのように）だけ。計時はどちらも止まらない。（変な仕様だと思うなぁ～）　これはきまま仙人的にはバグである。
Forerunner310XTのようにGPSを使用していなくても、LAPは取れないと困る。ストップウォッチではなく、GPS Demo Mode（GPS未使用モード）を使えばいいのだろうか？　このあたりは意図不明。もう少しいろいろ試してみたい。

防水は50m。ProTrekやAmbitが100mなのに比べるとやや落ちるが、実使用としてはきまま仙人は全く問題なし。

あと２つプラスポイントを。バックライト機能の時間設定ができるだけでなく、左上のボタンを押すだけなので使いやすい。きまま仙人のProTrekはボタンが小さくて押し込むように押さないといけないので、真っ暗な中では非常に使いづらい。またボタンの長押しに機能を割り当てられる。その中に「Flashlight」という機能がある。これを行うと、画面表示がなくバックライトが全灯し、ちょっとした懐中電灯代わりに使えるというもの。意外と山小屋やテント内で役にたつかも。

総合的に時計として判断すると、デザインではAmbit、装着感ではfenixに軍配を上げたい。でもProTrekはデザインも装着感も両者より１レベル上。やっぱり時計としてならProTrekに軍配が上がると思う。　Forerunner310XTは腕時計としては評価できないので一番下、かな。

　　　　ProTrek >> Ambit ≒ fenix >> Forerunner310XT

ちょっと長くなったので、GPS機能については日を改めて、、、