大峡製鞄の財布

実はきまま仙人は札入れというものを買ったことがない。（正確に言うと、山用のモンベルのものは唯一購入）

今回生まれて初めて購入した。大峡製鞄（おおばせいほう）という日本のメーカーのコードバンの財布だ。

　

　この質感が気に入った

きまま仙人の祖母は趣味と実益を兼ねてろうけつ染めというものをやっていた。どういう経緯で始めたかなどは聞いたことがないが、自宅で簡単な教室などもやっていたし、頼まれてかばん（女性もの）や財布を作ったりもしていた。ろうけつ染めは布などもやるようだが、祖母はもっぱら革専門だったと思う。

その影響で母親も始めたのだ。きまま仙人は母親の作るろうけつ染めの財布が好きで、市販のものなどは使わず、ずっと母親手作りのものを愛用してきた。何といってもタダな上に身内の手作りというのがいい。革製、質感も気に入っていた。同じものは世界にひとつしかない。サイズやカード入れなど、ある程度希望のものを頼めた。縁がほつれた時などメンテナンスもすぐしてもらえる、、、というわけで。

しかし今使っているものがぼろぼろになってきたので、この正月母親に相談すると、さすがに高齢でもう作れないと。型押しなど力のいる作業もあるし、目が疲れるらしい。残念だが今の財布で母親製のものは終わりだな。同居していたらきまま仙人が教えてもらうというのもあったかもしれないが。。。

　母が作った財布
　すり切れたり、ほつれたり
　もうボロボロ

それ以外にも財布は時たまいただいたりもした。何かのお祝いやお礼で。普段持ち歩くことはないが長財布や、海外に行くときの外貨用などはいただき物の財布を使っている。

そんなわけで、はじめての財布（札入れ）購入プロジェクト（そんな大げさな。。。）となったわけ。ある程度いいものを使いたかったし、急ぐこともないので百貨店や専門店をいくつか見て回っていた。そういうところにあるのは多くは海外ブランドだ。値段の問題はあるが、いいものはたくさんあった。が、どれもある意味普通で、これだという感じがなかなか持てなかった。

そして感じるものがあったのが、大峡製鞄のこの財布。まずコードバンの質感がすごく気に入った。長く使ったら味が出るんじゃないかと。何より個性が感じられた。作りもしっかりしてそう。カードが４枚以上入る小銭入れ付のものをさがしていたので、仕様もクリア。日本製というのも気に入った。大峡？何て読むの？と初めは思ったが、通好みというか有名ブランドのブランド料を払うよりずっといい。

　内側もすべて革製

またこの大峡製鞄さん、製品に個別番号が付いていて、ネットでユーザー登録できるようになっている。そんなに立て続けに買うわけではないだろうし、どういうメリットがあるかはわからないが、売って終わりではなく、あとあとまでサポートしますという企業姿勢がいいと思う。

使った印象を少し書くと、ものはすごくいいと思う。が、いかんせん分厚い。あと大きさが微妙に大きい。きまま仙人は会社ではほとんど上着は脱いだまま。夏は気にしそうな客先訪問以外はスーツの上着を着ない。そう、ズボンのお尻のポケットに入れて持ち歩きたいのだが、それにはやや厚いのだ。。。とりあえず、今は小銭入れ部分を使わずに、別の小銭入れを持ち歩くようにした。そもそもできるだけキャッシュを使いたくない方なので、もっぱらiDやSuica、クレジットカードを使う。ただまだ現金のみのお店も多いからなぁ。

気に入ったものの良さを取り続けるか、あるいは利便性を取って薄いものに代え、この財布は鞄の中用になりはてるのか？　さて、どうなるかな？