樹氷はどこ? 強風の高見山(1月3日山行記録)
高見山という山は、全国的には知られていないが、関西ではまぁまぁ有名な1248mの山だ。大台ヶ原から続く山並みは、台高山脈といわれるが、台は大台ヶ原の台で、高はこの高見山の高である。万葉集にも詠まれているという歴史ある山でもある。特にこの時期の樹氷は人気で、この日もまだ正月3日だというのに、結構多くの人が登っていた。(ただ今年は、、、)
この日は早朝5時起き、6時前には家を出ようと思っていたが、中途半端に目が冴え、結局3時半くらいに家を出た。コースは広い駐車場があることと、下山してすぐに温泉にはいれることから、平野のたかすみ温泉たかすみの里からの往復を選んだ。
写真は下山後の様子
早朝たかすみの里に着いてしばらく仮眠。ヘッデンを付けて暗いうちから出発する登山者もいたが、きまま仙人は明るくなった7時ちょうどに出発。天気は悪くはないが、やや雲があり重たい感じ。覚悟はしていたので寒いとは思わなかったが、とにかく空気が冷たい。
たかすみの里からの登山口は少しわかりにくい。たかすみの里には標識がない?のだ。平野川岸の遊歩道から、頭上の橋に少し上ってそのまま橋を渡ると左手に標識がある。登山道はよく整備されていて、階段状のところも多い。急なところも多くなく、家族連れでも可能な山だ。雪もなく手入れのされた杉の中を登っていく。歩き出すと体が温まって快適だ。
橋を渡って左が登山口 杉の中を登っていく
7時45分、避難小屋のある高見杉に到着。樹齢約七百年という御神木。予定ではここでアイゼンを付けるつもりだったが、どこにも雪はない。雪上歩きを楽しみにしていたし、山頂部の樹氷が心配になってくる。軽く水を飲んで、そのまま進む。
避難小屋と高見杉
雪はまったくなし
樹齢約七百年の高見杉
このコース、途中の展望はほとんどない。それでも静かな山歩きは快適で気持ちよかった。登るにつれ、空が青く明るくなってきた。木々の間から山並みが覗くと、かなり標高が上がってきたことが実感できる。8時15分、稜線に出たかなと思うと標識と休憩中の2人の登山者が見えた。杉谷からのルートと合流だ。
このあたりからやっと雪がでてくる。尾根道に出ると風がとても強い。歩きにくいというほどではないものの、とにかく風が冷たいのでフードを被る。本来ならこのあたりは樹氷の中(樹氷のトンネル)を上るんだと思うのだが、ちょっと拍子抜けというか残念。北日本や日本海側は大雪だし、例年並の雪はあるだろうと思っていたのに。。。
白銀の世界、
のはずが、、、
国見岩、息子岩、揺岩、笛吹岩と説明付の案内板がある。岩自体は何でもないが、休憩がてら目を通しながら行くのも楽しい。神武天皇や藤原鎌足なんていう名前が出てくるのも歴史を感じる。えびの尻尾といわれる風上に伸びる氷が枝についているのを見て、少しだけ樹氷の雰囲気を楽しむしかない。急ではないので大丈夫だが、凍ったところは少しだけ滑りやすいが、アイゼンなどは不要。8時58分、高見山山頂の高角神社の祠に到着。
気持ちだけ
えびの尻尾
祠の裏側と避難小屋の屋上は展望台になっており、素晴らしい展望が広がる。が、強風が直接当たるので、寒くてつらい。展望案内図があり、見比べるとまず三重県側曽爾の山がきれいに見えた。きまま仙人が昔登った国見山や倶留尊山が懐かしい。東側近くに見えるのは三峰山、西側大阪方面には竜門岳の左奥に金剛山も。残念ながら大台ヶ原方面は山頂部にガスがかかり、大峰方面も姿を確認することができなかった。寒いので写真を撮ったら非難小屋に一旦退避。手袋をはずして写真を撮っていたら指がかじかんでしまった。
避難小屋屋上は展望台
三重県の曽爾方面の山々、左1/4尖った山が倶留尊山
中央 尼ヶ岳、右1/4大洞山、鈴鹿の山々は確認できず
東に三峰山
この山も気になる
竜門岳(左)、熊ヶ岳(右)か? 左奥が金剛山、懐かしい
この避難小屋はありがたい。他の登山者とも和気あいあいとした感じ。あったかいお茶を飲んで、おにぎりとパンでエネルギー補給。カップ麺を食べている人が多かったが、このコースは時間的にも余裕があるし、こういう避難小屋もあるので、気まま仙人もカップ麺を持ってくればよかった。失敗!
少し樹氷の感じを。。。
人も増えてきたので9時35分下山開始。ちなみに大峠(高見峠)-小峠間は崩落の危険性があるため、車はもちろん歩行者も通行禁止だ。夏であれば北側の天狗山から周回するコースもよさそうだ。
登ってくる人は意外なほど多かった。山頂部の雪や樹氷の状態を聞いてくる人も多い。やはりみんな樹氷がお目当てのひとつなのだ。下りはあっという間。すれ違いで結構道を譲ったにもかかわらず、1時間半もかからず下山。
たかすみ温泉(500円)は温かみのある木の内湯と露天風呂。この季節の露天風呂はいいですねぇ。風で冷えた身体も暖まりました。かすかに赤錆色かかったお湯で露天はちょっとぬるめ。このあと東京まで渋滞覚悟のドライブだったので、ぼ~っとずっと浸かってたい感じでした。
樹氷や雪上歩きは残念でしたが、高見山は正月休みに軽く登るには本当にいい山だと思う。改めて関西の低山の良さを再認識した山行だった。
おしまい。
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