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2013年1月17日 (木)

展望と静かな山歩き、小菅から大菩薩嶺周回(1月12日山行記録(1))

1月12日大菩薩嶺山行くの記録

改めてコースとコースタイムを紹介しておきたい。
白糸の滝駐車場7:10-白糸の滝7:18-赤沢登山口7:45-フルコンバ9:35-大菩薩峠10:27-大菩薩嶺11:27-12:01賽の河原避難小屋12:30-大菩薩峠12:47-熊沢山13:01-石丸峠13:11-榧ノ尾山14:16-狩場巡視道分岐14:51-15:53白糸の滝駐車場

Daibosatsu_map

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 大菩薩峠
 お決まりの写真

 

 

 

大菩薩は90年11月(丸川荘泊、紅葉時期)、94年4月(裂石泊、残雪期)以来19年ぶりの3度目となる。過去2回はいずれも西側の裂石から登っている。雪上を歩きたかったこともあるが、東側小菅から登ってみたかったことと、国土地理院、昭文社の山と高原地図にも載っていない巡視道を通ることによって、小菅大菩薩道-牛ノ寝通りの周回コースを取れるということで、かねてから気になっていたルートだった。(むしろ無積雪期のトレラン向きかも)

前日のPCトラブルで寝不足だったことや、この時期登山口での仮眠は寒いことなどから、早朝3時起きの出発とした。準備、軽い朝食をとりながら、お茶を沸かしてテルモスに。3時半くらいに家を出た。この時間なら高速を利用したほうが早いと思い、中央道上野原IC経由で小菅に向かう。途中渋滞も凍結もなく、快調に進み、小菅の白糸の滝駐車場に着いたのは、まだ真っ暗な午前6時前だった。さすがに冷えるが、空は満天の星。ちなみに上野原-小菅間は道が狭いところも多く、奥多摩経由の方が走りやすいかもしれない。

しばしシートを倒して休憩。白糸の滝駐車場は十分な広さがあり、30台くらいは大丈夫だろう。トイレもあるが、この時期凍結防止のため閉鎖されていた。もう少し先の雄滝にも駐車場があるらしいが、今(工事のため?)はここまでしか車は入れない。途中2台の車が来たが、登山者なのかどうか不明。かなり離れたところに停めたこともあるが、その車の人たちの姿を明るいところでは見かけることはなかった。準備をしてすっかり明るくなった7時10分駐車場出発。

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まずは白糸の滝を見学、思ったよりも落差(36m)ある一筋の白い流れは、白糸の名にふさわしい滝だった。下部は周囲が凍っていて、冬の滝という感じがする。写真を撮っただけで、早々に出発。

ネットで情報は得ていたが、現在林道は工事中で歩行者も通行禁止。迂回路を通って登山口へ。これが想定よりもやや時間がかかった。つり橋で一度小菅川を渡り、対岸の山道を行く。途中2つに分かれた小さな滝の好景観のところがある。ここを雄滝と紹介してあったブログもあったが、ここは雄滝ではない。

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30分ほどで林道にでる。標識があり雄滝は左、赤沢登山口は右。雄滝も見て日向沢登山口から登ろうかとも思ったが、林道歩きが長そうだったので、安全策を取って赤沢登山口へ。数分で7時45分赤沢登山口に着く。すっかり身体も温まり、気合も入る。登山届を出すポストなどはない。

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   赤沢登山口      真っ直ぐな杉林

ここからが小菅大菩薩道といわれる登山道だ。霜の降りた落ち葉の道を緩やかに登っていく。サクサクという歩の感触が心地いい。沢をひとつ越えて、尾根を回り込むと背中から朝日を浴び、自身の長い影を見ながら歩くようになる。道は整備されていて、歩きにくいところも迷いやすいところもない。むしろ単調かな?と思うくらい。まっすぐな杉の林に凛とする。30分少しで日向沢からの道と合流。軽く水分補給。このとき日差しも出てきたので、日焼け止めも塗っておく。

緩やかなのできつくはないものの、ここからは結構長く感じた。たしかにトレイルランニングでもいいコースかも知れない。徐々に標高を上げるが、展望はほとんどない。雪もない。どちらかというと、早く雪道にならないかと思って歩いていた。9時ノーメダワ分岐に到着。ここでサングラスに。(ちょっと早すぎたか)

(GPSの)標高1500mを越えたくらいから、路肩にちらほら雪が見られるようになる。1600mあたりから登山道にも。雪の量は少ないのだが、一度解けて凍っている部分が滑りやすい。でもまだアイゼンを付けるほどではない。

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落ち葉の登山道が気持ちいい  雪は少ないが凍っていて滑るとこも

9時35分、やっとフルコンバ到着。北側の展望が開けていて休憩にぴったり。ただあまりなじみのないエリアだけにきまま仙人には同定できる山がなかった。(帰宅後調べると大洞山など) 思ったよりも全然雪が少ない。フルコンバとは北側の沢の名で、かつてはここに小屋もあったらしい。丹波方面への分岐でもある。

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   視界の開けたフルコンバ、右側高いのが大洞山

想定ではここからアイゼンか、と思っていたが、まだまだ大丈夫。ただ雪は確実に増えている。雪の多いところは、凍っていないところを選んで慎重に登る。1700m手前、少し雪の多いところで6本爪の軽アイゼン装着。ストックも1本取り出した。ただこの後も雪のないところも多く、1750mくらいまで引っ張ってもよかったかと思う。

アイゼンを付けると雪のあるところは楽しい。安定感、安心感は全然違う。もともと急坂ではないが、氷にがりがりいわせながら登るのが楽しい。ただ雪のないところは歩きにくいが。徐々に雪道になっていき、多いところでは30cmくらいのところも。途中タニクシバ(分岐)というきまま仙人の地図にはないルートを分け進む。土の部分がなくなる方がペースは上がる。青空が大きく見えてくると10時27分、介山荘のある大菩薩峠到着。懐かしい展望が目に飛び込んできた。

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 やっと大菩薩峠

 

 

 

大菩薩峠は何といっても南アルプスが圧巻。やや冬のクリアさに欠けるかな?という部分はあるが、主要な峰々はすべて確認できる。白峰三山、南に塩見をはさんで荒川、赤石、聖。北側白根三山の右には、手前に鳳凰三山、さらに右奥に仙丈、甲斐駒、さらに右には八ヶ岳も、、反対の西側は奥多摩や丹沢方面の山々、今日この後歩く牛ノ寝通りの尾根などが一望。風もほどほど、雲もほとんどなし、来てよかった。雪の方はむしろ今までよりも少ない感じ。

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    南アルプス北部、左側白峰三山(農鳥岳、間ノ岳、北岳)
    中央に鳳凰三山、右奥仙丈岳、甲斐駒ヶ岳

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    南アルプス南部、右手塩見岳、少し空いて
    荒川岳、赤石岳、聖岳

まずはピークを目指す。岩場に雪がなかったので、一旦アイゼンを外す。少し登って振り返ると大きな富士山。くっきりすっきり。大菩薩湖のダムもアクセント。何度も立ち止まってシャッターを切る。前方から下山してきた登山者に山頂までの雪の状態を教えてもらう。スケートリンクのようになっている部分もあるようで、アイゼンは付けておいた方がよさそう。ひとピーク越えて、賽の河原手前の雪のところで再び付け直した。外すんじゃなかった。さすがに介山荘以降はそこそこ登山者がいる。でも思ったよりは少なかったかな。

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好展望の中、快適に雷岩まで。ここからあと少しは樹林帯の中だ。足元が雪と氷(と木の根っこ)の樹林帯もまた楽しかった。ほどなく11時27分樹林に囲まれた大菩薩嶺山頂到着。展望が全くないので、記念写真を撮ると早々に退却。雷岩まで戻ると、少しずつ風が強くなってきていた。特に寒いわけでも歩きにくいわけでもなかったが、顔に当たる冷たい風は少し不快だ。

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   賽の河原(昼食をとる避難小屋)   樹林の中の山頂

予定よりも時間がかかりさほど余裕はなかったが、賽の河原まで戻って避難小屋で昼食を取ることにする。今回は高見山で他の登山者が美味しそうに食べていたカップ麺を持参。小屋内は火気厳禁だったのでお湯は外で沸かす。賽の河原では風もそう気になるほどではなかったが、風にしろ雪焼けにしろ避難小屋は快適だった。小屋もこの時は独り占。やっぱり雪山のカップ麺はうまい。

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 賽の河原手前からの
 大菩薩嶺

 

 

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 雷岩付近からは
 丹沢の山々
 コルに見えるところが
 賽の河原

 

 

つづく

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