マウリッツハイス美術館展
今朝はいつもより少し爽やかで、久しぶりに富士山もきれいに見えました。
さて先週金曜日、上野の東京都美術館にマウリッツハイス美術館展を見に行ってきた。きまま仙人の夏休み中の平日最終日に。ここのところのフェルメール人気を考えると、土日だと大混雑だろうと思い。平日朝いちで見に行ったのだ。
個人的にはベルリン国立美術館展よりも楽しめたし、目玉の「真珠の耳飾の少女(青いターバンの少女)」は、やはり一見の価値ありでした。
きまま仙人はマウリッツハイス美術館には行ったことがありません。というよりオランダはアルステルダムの空港で乗り換えたことがあるくらいで、ハーグはおろか入国すらしたことがありません。「真珠の耳飾の少女(青いターバンの少女)」は1984年に来日しているようですが、その時は見ていないので、このあまりにも有名な絵を生で見るのは初めてでした。
今回はこの「真珠の耳飾の少女」と「ディアナとニンフたち」(これは数年前のフェルメール展で見たので2度目)という2点のフェルメール作品をはじめ、レンブラント、フランス・ハルス、ルーベンス、ヤン・ブリューゲル(父)となかなかお目にかかれない傑作を生で見ることができる楽しみにしていた展覧会でした。作品点数はやや少ない目かな、という感じでしたが、山の疲労が抜け切れていなかったきまま仙人にとっては、じっくり回れてちょうどいい感じでした。
まずは、「真珠の耳飾の少女」。この作品だけは、別に通路が設けてあり、作品の真ん前では立ち止まらないように指示されます。さすがに平日朝いちでほとんど待ち時間もなく見れました。またこの通路の後ろ(絵から2~3mくらいの距離?)からは、かなり長時間ゆっくり見ることができました。知ってはいましたが小さな絵です。TVなどのアップでは顔など絵具にひびが入っているのですが、実物は照明の具合か、すごくきれいだというのが第一印象でした。あれだけ知った絵なのに、何というか視線を外せないような引力を持った絵でした。とてもかわいい感じで、印象的な目です。この絵自体にはそこまで期待していませんでしたが、一見の価値ありです。
あとこの作品の衣装を再現したもの(記者会見で武井咲さんが着用していた洋服)が別途展示されています。
フェルメール以外にも見ごたえのある絵はたくさん。風景画、歴史画(物語画)、人物画(ポートレートとトローニー)、静物画、風俗画とモティーフ毎に章立てされていて見やすかったです。人物画の表情も味のあるものが多かったですし、人物画のや衣装や静物画の細部の表現・材質感などは改めて驚きました。ガラスの質感などは秀逸。
2,3作品を挙げると、まずヤン・ステーンの「牡蠣を食べる少女」。描かれているモデルは娼婦らしく牡蠣は媚薬とされていたようで、そう考えると少女の表情が何とも魅惑的?に見えてしまう。これも小さな絵だったが、テーブル上の食器なども素晴らしく、「真珠の耳飾の少女」と同じくらい印象に残った。
牡蠣を食べる少女
静物画ではアーブラハム・ファン・ベイエレンの「豪華な食卓」。大きな画面でインパクト有りです。細部を見て様々な食材や食器の精緻さが楽しい。
豪華な食卓
風景画ではヤーコプ・ファン・ライスダールの「ベントハイム城の眺望」なんかよかった。構図もとても面白いし、空、雲の感じがいい。他にも雲が印象に残る絵は多かった。
ベントハイム城の眺望
という具合。帰るころには、平日でも入口に列ができていました(でもそう長くはなかった)が、人気があるのもわかる、個人的にはすごく楽しめた展覧会でした。
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