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2012年8月24日 (金)

歩きごたえのあるロングコース、3,000m峰をつなぐ仙塩尾根(8月4-8日山行記録(4))

8月4-8日の仙塩尾根山行の記録その4、4日目いよいよ熊ノ平小屋から塩見岳へ。

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 北俣分岐への登り前
 迫力の塩見岳

 

 

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 仙丈山頂(左)は雲中も
 仙塩尾根が一望

 

 

○8月7日(火)晴れのち曇り

今朝は予報通り天気も回復。まずはよしっ! ただ、さすがに4日目ともなると下半身や肩が痛い。筋肉痛や疲労感もある。昨日少々バテただけに不安もあるが、今日が塩見登頂、仙塩尾根踏破というメインの一日。好天の予感に期待感が広がる。コースが長いので4時52分小屋を出発。ちなみに昨日酒を一緒に飲んだWさん、3時には出発した後で既にいなかったとのこと。

しばらくはあまり起伏のない樹林帯を進む。道はいいのだが、張り出してきている植物の朝露で少し濡れる。途中視界の開けた場所が、塩見岳はまだまだ近くはないが、日に日に大きく見えるようになってきているのがうれしい。いよいよあそこに登るんだ!

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 間ノ岳と今朝歩いた稜線

 

 

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 仙塩尾根は
 塩見岳に続く

 

 

 

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     雲の上に朝日に輝く塩見岳

30分ちょっと歩いたところで、山頂1分という標識があり、登っていくと安倍荒倉岳という小さな標識がひとつ。展望も何もないので、そのまま戻る。たまに陽が射して影ができるが、ややガスっぽい。雲の中を通っているのか、青空が見えたり、ガスの中になったりの差が大きい。太陽は間ノ岳と農鳥岳の間。逆光になるので山並みは真っ黒。木々を抜けて斜めから光のカーテンが射し込むのもいい。

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   間ノ岳と農鳥岳の間から朝日   光のカーテン

さらに30分ちょっと歩いたあたりで岩峰に出る。おそらく地図にある竜尾見晴というポイントだろう。竜尾というよりイメージは竜の背中か? 鋭い岩がいくつも並ぶ。おそらく好展望台なのだろうが、この時は生憎まわりは真っ白。展望も何もなかった。むしろ、ここはホワイトアウトするとやや迷いやすい。岩に赤いペイントマークがあるにはあるが、かなり薄くなってしまっている。慎重に見極めながら進めば、危ないわけではないが、岩を越えるのに手を使うようなところもあるので、視界が無いときには要注意だ。展望はないが、昨日の反省があるので水分補給にショートブレイク。

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 ガスで展望のない
 竜尾見晴

 

 

再び樹林帯の中を進む。苔むした感じなどはいい感じ。新蛇抜山はピークを通らない上に標識もないのでよくわからないまま通過。この新蛇抜山は国土地理院の山名リストでいうと標高でちょうど100番目の山。せっかくだからピークを踏みたかったのに。 さらに行くと前方にまぁるいひと山(ピーク)が見えてきた。北荒川岳かな?と思い気持ちが入る。登りでも食料などが減って、確実に軽くなってきているのが感じられる。このころから雲の上に出たのか上には真っ青な青空が。早く展望のいいところに出たくて、ここは結構ガシガシ上がった。7時23分、眼前の迫力の塩見岳とともに北荒川岳(2698m)到着。景色は一変!

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 塩見の手前に
 まぁるい北荒川岳

 

 

山頂部には木々がなく、気持ちのいい展望が広がる。何と言っても塩見岳が大きくて近い。仙丈岳の山頂部にややガスが掛かっているが、山頂までのルートはおおよそ見渡せる。間ノ岳(の山頂の少し下の三峰岳)から歩いてきた仙塩尾根の南部も。間ノ岳、農鳥岳から続く稜線からは、わずかに富士山も頭を出している。中央アルプスや遠くには恵那山も。風も爽やか。とにかくザックを下して小休止。バナナを食べながらひと息入れていると、小屋で一緒だったフランス人の若者が追いついて来た。きまま仙人の方がかなり早く出たと思うのにいいペースだ。しばらく見える山の名前を教えてあげて、きまま仙人がひと足先に出発。

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     北荒川岳からの塩見岳

崖の縁を行くように進んでから、キャンプ場(跡)に少し下って回り込むように進む。マルバダケブキのお花畑だ。他にもタカネビランジ、ハクサンフウロやヨツバシオガマ、ミヤマキンポウゲ、タカネコウリンカなどなど。お花畑越しの塩見も絵になる。小さなピークを2つ?ほど越えて、いよいよ北俣岳との稜線へのガレ場の急登となる。最後の正念場だが昨日と違って余裕はある。このあたり確実に塩見の山頂に近づいていく感じがいい。逸る気持ちを抑えて一歩一歩確実に登る。振り返るとなかなか高度感があっていい。チシマギキョウやイワツメクサ、タカネツメクサ、ホソバベンケイなどが元気をくれる。この急登、登りは危険ではないが、下りで雨などで滑りやすくなっていると、気を付けた方がいいかもしれない。時折振り返って写真を撮りながら意識的にゆっくり登る。8時54分、快調に北俣岳分岐に到着。再びしばし小休止。気持ちの上でもタイム的にも少し余裕が持てたかな。

北俣への稜線まで上がると、北俣岳はもちろん、蝙蝠岳までの稜線もよく見わたせる。蝙蝠岳は名前の通り蝙蝠傘を伏せたような形で、一度登りたいと思わせる稜線が続いている。その右側には、悪沢岳など荒川三山が大きい。もちろん中央アルプスや、甲斐駒、間ノ岳、農鳥岳も。素晴らしい展望に、ここでも写真を撮りながら小休止。すると例のフランス人、ひと声かけて立ち止まりもせずにそのまま追い越して行った。やっぱり彼は速い。

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  間ノ岳、西農鳥岳、農鳥岳、広河内岳と続く

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 蝙蝠岳
 行ってみたい、、、

 

 

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 悪沢岳(左)、荒川中岳(右)
 その右は兎岳や大沢岳

 

 

ここから30分ほど展望と花の道を登ると塩見岳だ。ハクサンイチゲ、タカネマツムシソウ、イブキジャコウソウ、シコタンソウ、ミネウスユキソウ、ウサギギク、イワオウギ、シナノキンバイ、トモエシオガマ、ミヤマミミナグサ、シラネヒゴタイ(or タカネヒゴタイ?)などなど。このあたりのお花畑もすごくいい。早く山頂に着きたくて、花の写真もそこそこに登る。9時36分、11年ぶりの塩見岳東峰(3052m)登頂。これで仙塩尾根踏破だ。360度の展望に大満足。

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 塩見岳へ
 最後のひと登り

 

 

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 間ノ岳に少し雲
 歩いてきた尾根が見える

 

 

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 中央右が本谷山
 左ピークの下に三伏峠小屋

 

 

すると山頂で昨日Oさんと一緒にウィスキーを飲んだ単独行のWさんがいた。しばらく2人で話しながらキウイ、ミニトマト、パンなどでエネルギー補給。これで水分を含んだ重い食料はほとんどお腹の中に。仙丈岳の山頂部の雲だけは相変わらず雲の中だったが、それ以外は本当に素晴らしい大展望。これから下山するルートの本谷山も確認できる。登り返しが結構ある。三伏峠小屋も小さく見えていた。まだまだ距離はあるなぁ。

いつまでもいつまでも眺めていたい景色だった。ふと思い出して、ブログを更新しようと携帯の電源をオン。山頂からブログ更新と思ったら、、、あれっあれっ?間ノ岳や農鳥岳だけでなく、悪沢岳なども一瞬でガスが掛かってしまった。山の景色はこういうもの。やむなく西峰を撮影してブログ更新!

ん~ちょっと中途半端ですが、ここでその5に続く。。。

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