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2012年7月 5日 (木)

梅雨の晴れ間、展望と湿原の燧ヶ岳(6月30日山行記録(1))

速報でも書いたが、燧ヶ岳は93年の秋に登って以来2度目。本当は尾瀬ヶ原の満開のミズバショウと合わせて計画を検討していたのだが、さすがに時期的にちょっと遅い。というわけで、今回は尾瀬ヶ原にはこだわらない御池からの周回コースを選んだ。天気予報は快晴、前回はガスで一瞬尾瀬沼が望めただけだったので、今回は展望期待だ。花はどうかな?

もう一度、今回のコースとコースタイムを、
御池5:00=5:20沼山峠5:28-大江湿原6:11-6:32尾瀬沼ビジターセンター6:45-長英新道登山口6:59-ミノブチ岳8:48-俎嵓9:27-9:45柴安嵓10:24-俎嵓10:41-熊沢田代11:38-広沢田代12:16-12:50御池

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前日の金曜日、予定より早く出られたこともあり、順調に尾瀬御池の駐車場に到着。国道352もよくなったのかも知れないが、会津駒や平ヶ岳に登った時に比べると、アクセスが容易になった気がする。御池の駐車場は1回1,000円。広い駐車場だったが、車もそこそこ停まっていた。空は満天の星。明日の好天を期待しつつ眠りについた z z z

○6月30日(晴れ時々曇り)

4時過ぎ、周りが少し騒がしくなってきて目が覚めた。天気は良さそう。よしっ!気合が入る。予定よりかなり早いが、きまま仙人も起きだしてゆっくりと準備を始める。シャトルバスの係りの人に様子を聞きに行く。次のバスは5時だというので、そのバスに合わせて準備をすることにした。ただ、バスの係りの人では、登山道の状況はわからず。

バスは沼山峠(休憩所)まで片道500円。思ったより大きな普通のバスで、梅雨だからか時間が早いのか乗客は10人もいない。途中ブナの原生林を見下ろせるところで、停止してくれるというサービス付き。20分ほどで沼山峠に到着。準備をして5時28分出発。

このコース、尾瀬沼までの登山道はほぼすべて木道か階段が付けられている。歩きやすい反面、やや物足らないというか、土の上を歩きたいと思う部分も。ハイカーや観光客もいることや、自然保護としてはこの方がいいのだろうが、考えてしまう部分も。大シラビソやコメツガなどの背の高い針葉樹の森をゆっくり進む。ちょっと珍しいところではクロバナエンレイソウを見つけた。陽が射すと木漏れ日が気持ちいい。しばらく登って展望台(沼山峠)を越えると下りになる。

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 シラビソなどの樹林帯

 

 

 

30分ちょっとで大江湿原の入口に到着。湿原は靄がかかって幻想的。この時は前後に人がいなかったので湿原独り占め。ん~贅沢。まずたくさんのワタスゲが目に付く。ほぼまっすぐな木道がガスの中に続いている。ここからは花を探しながら、写真を撮りながらゆっくりと散策。薄紫色のスミレ(ウスバスミレ?)やピンクのイワカガミ、ピンクの提灯型のヒメシャクナゲなどなど。小淵沢田代の分岐を越えたあたりから、空は青くなり、ガスも晴れてきた。前方に尾瀬沼が。

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 湿原ひとり占め!

 

 

 

小川のようなちょっとした水の流れが。ただ水面はフラットで雲が映りこんでいる。水は流れていないのか? オレンジ色のレンゲツツジ、ハクサンチドリ、シナノキンバイ、ミツガシワ、、、花はけっして多くはないが、十分楽しませてくれる。

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   ミツガシワ   ヒメシャクナゲ   ウスバスミレ?

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 大江湿原分岐付近

 

 

 

あっ燧が見えた! 右手に燧ヶ岳のごつごつの山容が見えた。真っ青な空を背に、近い!

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 ごつごつの燧が姿を、、、

 

 

 

尾瀬沼の周回道に出たところで、ちょっと数百メートル寄り道して尾瀬沼ビジターセンターに立ち寄ることにする。トイレ(大)をしたかったのと、尾瀬沼を湖畔から見たかったからだ。6時32分ビジターセンター着。先にトイレをすましてまずはすっきり。ビジターセンターから長蔵小屋の先まで行くと本当に感動的な燧の姿が。尾瀬沼にくっきりと逆さ燧が映っているのだ。尾瀬沼越の燧は今までにも三平下などから見たことはある(こちら)が、これほどきれいな逆さ燧は見たことがない。ん~ラッキー。

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 きれいな逆さ燧

 

 

 

しばし堪能してからビジターセンターを後にした。反時計回りに尾瀬沼をまわり、6時59分長英新道の登山口に。今回長英新道かナデッ窪かどちらから登るか迷ったが、ガイドブックなどには長英新道を紹介しているものが多いので、長英新道から登り始める。今日初めて土の上、普通の登山道を歩く。初めのうちは、ゆる~い登りで、どちらかというとかったるいくらい。展望もないし、標高も上がらない、また樹林帯で少し蒸した感じがして暑い。汗びっしょりで登った。

道自体は整備されていて、ややぬかるんだところがある以外は歩きやすい。途中標識はないが、テープなどもあり迷うようなところはない。時折赤紫のツツジ系の花がきれいだ。(時期的には遅いがムラサキヤシオ?) ムシカリ(オオカメノキ)の花は既に散りはじめ。徐々に傾斜はキつくなっていき、汗だくになって1時間少し頑張ったくらいから、時折前方が木々の間から覗けるようになってくる。あのピークが俎嵓(まないたぐら)かミノブチ岳か? 確認するほどよくは見えないがかなり登ってきた。ところどころ残雪も目につくようになる。しばらく行くと南側が開けたビューポイントが。尾瀬沼が一望でき、思わず声が出てしまうくらい。形の良いピークは奥白根だろう。その左手には日光の山々と思える山々が続く。雲もほとんどない。いや来てよかった。ひとりでガッツポーズ。

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尾瀬沼と日光方面の山々、中央が奥白根、左奥に男体山

さらに少し登るとサンカヨウやショウジョウバカマ、コミヤマカタバミ、ゼンマイなどが。多くは無いが花を探しながら登るのも楽しい。

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   サンカヨウ    ヤシオツツジ    コミヤマカタバミ

森林限界を越えて8時48分ミノブチ岳(2,210m:岳とついているが、ここも燧のピークのひとつといっていい)に到着。ここは絶好の展望台だ。俎嵓と思われるピークがすっと伸びている。厳しい登りのようにも見えるが、標高差は140m弱、近い。あと少しだと思うと元気が出る。下りの方のようだったが先客もいたので、きまま仙人もちょっとブレイクを入れておにぎりでエネルギー補給。日光の山々からさらに左手北東側に雪を少し残したなだらかな山が。この時点では自信がなかったが、やはり会津駒だった。

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 ミノブチ岳付近からの俎嵓

 

 

 

ちょっと長くなりそうなので、後半に続く。。。

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