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2012年6月19日 (火)

流星の絆 東野圭吾著

今日は台風が来るというので少し早く帰宅。

さて、しばらく東野圭吾さんの小説を読んでいないなぁと思っていたところに、何かで東野圭吾作品のお勧めの一冊のランキングを見る機会があり、比較的上位にランクされていたこの「流星の絆」を手に取った。

いやさすがにランキング上位作品。賛否両論あるようですが、きまま仙人は素直に面白かったです。

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以下、かなりこの小説のネタばらし的なことにも触れているので、未読の方はそのつもりで。

いつもながら多少強引な設定や展開は多々あるものの、それを気にしなければ、間違いなくストーリーは面白い。この作品は犯人が誰か?というミステリーというよりも、あの日戸神政行は何をしにアリアケに行っていたのか? 戸神政行はどうやって被害者であるアリアケのハヤシライスのレシピを知りえたのか? 絆で結ばれた有明兄弟3人(功一、泰輔、静奈)の策略がどうなるのか? また戸神行成との関係はどうなるのか? などの方がより興味をそそる内容になっている。結末が不満という人も多いようだが、(帯の話は別にして)真犯人にこだわると不満なのかもしれない。たしかに話としての意外性が少ないというか、思ったような展開だったとは言えなくもないが、だからといって水戸黄門がだめだということにはならないだろう。

3兄弟が成長して詐欺集団になっているのには驚かされる。また犯人ではないかと疑う戸神の元祖ハヤシライスが、殺害された有明夫婦の店の味と同じという展開(若干他にもありそうではあるが、)には引き込まれた。殺害された夜、子供たち3人はペルセウス座流星群を見に行っていて家にいなかったのだが、それが大きな伏線だった(これはあとあと戸神政行のその日のアリバイがないことを行成が知るポイント)ということは思わずうなってしまった。などなど舞台設定はさすがにうまい。

他の東野作品同様、登場人物の心理描写もポイント。長男功一の想いや責任感、静奈の苦しさなど自然に物語の世界に入れ、一気に読めました。このあたりも東野作品ならでは。

中でも何といってもこの話が気持ちいいのは3兄弟の絆と戸神行成という好青年に尽きる。特に行成は静奈に騙されていたことがわかり、その後父が殺人者かも知れないという事実を聞き、動揺する。それでもその後の行動、言動は格好いいというしかない。ちょっとお話しすぎる? またすべての真実が明らかになった後の行動も。

繰り返しになるが、読み終わってみると、犯人はあまりにも意外(というか真犯人に興味は行かなかった)ではあったが、それ以外は割と想定の範囲内ではあった。(だからつまらないとか、評価が下がるというつもりは毛頭ない) でも「涙がとまらないラスト」ではなかったなぁ。展開から戸神政行が犯人でないことはぷんぷん匂っていた(敢えてわかるように書かれていた?)し、おそらく有明兄弟は過去の罪を償うor精算するはずというのも東野作品をいくつか読んでいると考えてしまう結末だ。他にも。。。。まぁ全部書くのも何なので。

でも想定の範囲内だけに、気持ちのいい結末で、読後感がいい。安心もするし、よかったと思える。

やはり人気のベストセラー作家の人気ランキング上位作品。きまま仙人は読む価値はあると思う。

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