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2012年6月 6日 (水)

時計コレクション (番外44) 暦 (日本史小百科)

今日は天地明察の感想のところで、名前を挙げた広瀬秀雄氏の「暦 (日本史小百科)」を紹介したい。この本は、きまま仙人の勘違いで既に紹介していたものと思っていたものだ。

B30_koyomi
 

 

 

 

 

この本は東京堂出版から1993年9月に〔新装版〕として発刊されたもの。暦はかなり多岐にわたる知識が必要であり、天文知識をはじめ難解な部分も多い。この本は暦について、簡潔にまとめているという点で適当な本だと思って購入した。

まずは目次の章立てを紹介して、おおざっぱな内容を見てもらおう。
一.暦の基礎
二.日本で行われた暦法
三.暦の内容
四.暦の種々
五.時刻制度
付録

特に時計好きが気になるのは5章で、
自然時点/不定時法・定時法/江戸時代の時刻制度/定時法時刻名/定時法の種々/更・点/西洋時制/時刻制度の法制化/時計・保持・測時/わが国の漏刻/わが国の機械時計/時の鐘/和時計製作小史/一日の始点/国際日付線/日付変更余話
等が書かれている。小百科とされているように、やや退屈な文章が並んでいる感じはあるが、内容的にはよくまとまっている本だと思う。

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   貞享改暦     二十八宿

先日紹介した天地明察の渋川春海についても、3ページだけではあるが、2章の貞享改暦のところで紹介されていた。幕府天文方の家の家系図などもついているのが面白い。

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   不定時法    漏刻も書かれている

我々現代人には何の苦労も疑問もなくカレンダを手にしている。今年は5月21日に金環日食もあったが、季節や食、夏至や冬至を正しく予測すること自体、昔の人々には大変だったはずだ。天文学、数学の発達、コンピュータという計算道具の進化を改めて感じる部分もあった。

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  和時計製作   天文方の家系図(渋川家も)

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