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2012年4月26日 (木)

Low BEAT (CARTOP MOOK)

交通タイムス社から「業界唯一のアンティークウォッチ専門誌」としてLow BEATという雑誌が発刊された。本屋で見つけた時、結構迷ったが、この手の雑誌は応援したくもあり、やっぱり購入した。今日は発売された直後の雑誌なので番外編にはしなかったが、ささっと読んだ印象を書いてみたい。
ちなみにA4サイズではなく、少し幅広な本になっている。

Lowbeat_01 

 

 

 

 

 

 

 

まず、購入を迷った一番のポイントは内容の割に高く見えること。Chronosが1,500円なのに対して1,890円、しかも中身にショップの広告が非常に多い。完全なお店の広告ページだけでなく、巻末に各ショップ紹介として商品の紹介ページもある。さらに本文に出てくる時計の多くがショップの商品で店名と価格の入ったものが多い。アンティーク(ヴィンテージ)物の広告は、価格情報などは資料的な意味合いもあるので、悪いとはいわないが、広告本を1,890円で買わされるのか?と思うと躊躇してしまった。きまま仙人のリーズナブルと思える価格は正直1,000円だ。(1,2000円ならまぁ許そう) 交通タイムス社さん、考え直してください。でないと余程内容に価値ある記事を持ってこないと買う気がしません。

この手の雑誌は、過去にいくつか失敗してきている。時計コレクション番外編のコーナーでも紹介したが、同じ交通タイムス社が販売したWatch Collectorsや成美堂出版のantiques maniaxは創刊号(vol.1)しか発刊されていない。はたしてこの「Low BEAT」はどうだろうか?

内容的には創刊号のきまま仙人の評価は、ん~50点。先にも書いたが、まず広告が多い。あとマニアから見ると、新しい情報が意外に少ない。

発刊記念特集となっている「ロービートはやっぱりいいね」という企画は、まぁタイトルに選んだくらいだし、創刊号だからこういうところから入るのはいいのだろう。内容としてはまずまずかな。テンプやチラネジについての機構的な話は面白かった。ただせっかく重鎮の磯貝氏、川瀬氏までひっぱり出してきているのに、発刊記念特集という割にはあんまりインパクトはなかった。

「マニュファクチュールアーカイブ」というコーナーなどは継続していくと企画としてはいいと思うが、今回のパテックは単にカラトラバのみ。「マニュファクチュールアーカイブ」というタイトルからすると違和感あり。あとパテック・フィリップ大図鑑に似た企画があったなぁ。

「2レジスタークロノの世界」というコーナーについては、まぁまぁよくまとまっていると思うし、きまま仙人のどストライクな内容なので普通に楽しく読める。が、クロノ好きにはほとんど既知のことが主。この手の雑誌はクロノの記事が必ずあるので、正直もうひと突っ込み欲しかったかなぁ。あと写真掲載の時計が商品から選んでいるせいか、必ずしもムーブなど良品ではない。もっと状態のきれいなものを載せてほしい。クロノマットのムーブ Venus175などは、まだきまま仙人の持ってる物の方がきれいだぞ。

全体に記事が悪いというわけではないが、内容が価格に合っていないということに尽きる。初めに書いた通り1,000円ならいい雑誌だと思う。

ヴィンテージウォッチの雑誌では、新製品/新機能の紹介や時計メゾンのキーマンのインタビューなども難しい。企画的に難しい部分があることはわかる。でも我々ヴィンテージ時計好きが知りたいことはまだまだいっぱいある。もっと考えてほしいなぁ。

巻末を見ても次号の発売予定が書かれていない。(見落としているだけ?) 今度はちゃんと2号を出してもらいたいものだ。こういう雑誌を定期的に読めるのならそれはそれで楽しめるので、適正価格なら喜んで買うと思う。価格がこのままなら、もっともっと濃い内容にして欲しいと思う。

応援したいだけに辛口になってしまった。

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