フェルメールからのラブレター展
2008年のフェルメール展のあまりの人の多さの印象が強かったので、事前にチケットを買っておいて、早めに出かけた。思ってたよりも早く渋谷に着いたこともあったが、先頭近くに並べたので真っ先にフェルメールの3点だけ先にゆっくり見させてもらった。(うしろは確認していないが10時にはそこそこの列ができていた。)
フェルメールの3点をはじめ、17世紀のオランダ絵画41点。タイトルのように手紙がひとつのキーワードになっている。正直点数は少し少ないかなという感じもしたが、なかなかいい絵が来ていたと思う。さすがに2008年のフェルメール展ほどはインパクトなかったが。2008年にも来ていた絵もあって、お久しぶりという感じも。
今回はフェルメールの3点が目玉だが、特に「手紙を読む青衣の女」が最新の技術で修復されて初めての公開。TVなどでも紹介されていたが、これだけは見ておきたいと思った。修復前は写真しか見ていないが、たしかに青い服は鮮やかで、背景の地図とかもそれとわかるようになっている。詳しいことはわからないが、すばらしい技術だ。絵としては「手紙を書く女」の表情の方が印象的か。
全体的に風俗画という日常を描いた絵だが、服などの素材感の描写がすばらしい作品が多い。柔らかさや質感は見事だ。光の使い方が特徴的で、遠近感や立体感がうまく出ているし、主題に印象的な効果を出している。ただ、逆にそのせいで暗いイメージの絵が多い。
昨年はいい展覧会が少なかっただけに、絵画好きには行っておきたい展覧会だと思う。
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