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2011年11月30日 (水)

時計コレクション (番外39) 骨董 緑青 Vol.2 特集:古時計

今日紹介するのは、1999年3月に発刊された「骨董 緑青」という骨董雑誌のVol.2(通巻32号)で古時計が特集されている。発行所は(株)マリア書房、2,800円(税別)という結構お高い雑誌だ。

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「緑青」は(ろくしょう)であり、銅に付く青緑色のサビのことだ。骨董愛好家向けの雑誌なので、何となく視点というか、本から出てくる空気感が時計雑誌とは少し異なる。和時計や国産品が多いことはあるだろう。きまま仙人らが一番興味のあるスイスのクロノグラフ(バルジュー、ヴィーナス、ロンジンなど)がまったく載っていない。また腕時計自体が非常に少ない。

副題に-悠久の時を刻む文明の浪漫-とあり、内容(目次)は以下のようになっている。
 -「時」の概念と時計の移り変わり
  ・機械式以前の時計
  ・和時計
  ・掛時計
  ・置時計
 -古時計のある暮らし
 -古時計に出会えるお店・資料館・博物館
 -その他 時計と関係ない連載物

「古時計」という言い方自体が日本ぽく感じるし、そのイメージはスリゲル式の掛時計や童謡のお爺さんの古時計のような大きな時計(末っ子の羊がかくれそうな、、、)で、腕時計を連想しにくい。でも悪くない響きだと思う。ちなみにきまま仙人は古時計という言葉では和時計も連想しないなぁ。

「「時」の概念と時計の移り変わり」では、写真を中心に漏刻、日時計から櫓時計、尺時計、ヨーロッパ/アメリカ/日本の掛時計、置時計までひと通り主なものが掲載されている。この手の本や実物をいろいろ見ている時計好きからすれば、特にここがすごいという構成・編集ではないが、カラー写真が多く、時計が主収集対象ではない骨董好きにも把握しやすい内容にはなっていると思う。和時計などは書籍自体が少ないので、比較的よくまとまっているものとしては悪くない。

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  香時計/火時計/日時計   櫓時計   ハワードコレクション

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        掛時計  から  置時計

「古時計のある暮らし」では、数名の蒐集家の方やお店のコレクションが中心に構成されている。なかなかこういうのは珍しいと思う。昌子均さんという日本古時計クラブ会員の方のコレクションの中でアメリカ・日本の腕時計が紹介されているが、腕時計はここだけだ。全部チェックしたわけではないが、ほとんど戦前の腕時計。

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      昌子氏のコレクション

「古時計に出会えるお店・資料館・博物館」では、今は無いお店も多く、(発行されてから)時間がたっていることを感じさせられる。掛時計の関係のお店が愛知県に多いのは、やはり歴史的なものだろう。

あまり探したことは無いが、骨董関係の書籍の中には、他にも面白いものが見つかるかもしれない。

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