三越&東武ワールドウォッチフェアー2011
土曜日、恒例のワールドウォッチフェアーに行ってきた。どちらか一方でもいいようなものだが、片方にしかでていないブランドもあるし、貴重なモデルは両方にあるとは限らない。まぁ例年のことなので、日本橋三越と池袋東武のウォッチフェアーのはしごだ。
今年はブライトリングのメンバーズサロンはもちろん、6月はミッドタウンにオメガを見に行っているし、ハイエックセンターにも伊勢丹のワールドウォッチフェアーにも行っている。そういう意味では主要ブランドのものは、既知で新しい情報は少なかった。
それでも実物をこれだけ揃って見られるのはやっぱりうれしい。普通では買えない値段のものも多いので。
いくつか印象に残ったものをあげてみると、
まずモンブランのヴィンテージパルソグラフ。ムーブを見た瞬間ミネルバ(今はモンブランに買収されている)のキャリバ20(CH13-20)の復刻だとわかる手巻きの機械が入っている。ムーメント名もMB M13.21 つまりキャリバ21というわけだ。もちろんきれいに仕上げられている。文字盤もエナメルで質感がいい。パルスメーターにブレゲ文字、内側にレイルウェイと24時間表示。アンティーク好きにはたまらないオールドテイストの干支だ。パルスメーターにしたのは、1928年に発表されたミネルバのパルスメーターへのオマージュのようだ。特にブラックエナメルのレッドゴールドモデル(黒ピン)はすばらしい。ただ手が出る値段ではない。ちなみに届いたばかりというカタログをいただいたが、おそらく一般人では日本で初めて配ったのがきまま仙人とのこと。光栄です!
エナメルの文字盤
MB M13.21
もうひとつモンブランでは縦2つ目、中央に分積算計を持つ自社製クロノグラフムーブメント(MB LL100)の購入可能価格帯のモデルがある。(Timewalker Collection) コラムホイール、垂直クラッチ、フライバック、なかなかよさそうなムーブメントだ。デザインは好みが分かれるところだと思うが、今後このムーブの展開も楽しみだ。
MB LL100
次にフランクミュラーの3Dトゥールビヨン。3軸(だと思う)の立体的に動くトゥールビヨンを実際に動かせて展示していた。きまま仙人も動いている実物は初めて見る、なかなかお目にかかれない超絶モデル。価格は驚く1億5千540万円。どんでもない一品だ。
3Dトゥールビヨン
近年ブルガリもそうだが、宝飾系のメゾンが頑張っている。今年のルイ・ビトンも面白いのがあった。タンブール・スピンタイムオートマチック。ジャンピングアワーアワーのように時間表示が数字なのだが、文字盤の各時の位置のキューブが、その時間だけ回転して表示する。分針が12のところで瞬時に変わるのがいい。ちなみに中央に分針と同軸で黄色のGMT針(12時間で一周)が付いている。これを日本時間に合わせておけば、針表示でも読み取れることになる。ケース形状はやっぱりタンブールになっている。
ブルガリというと6月の伊勢丹のフェアーの時にも書いたが、今回見れて良かったのはオートマタのモデル。ミニッツリピーターに合わせてダイスを振る人が動く。ダイスの目(左右2つ)が見れるのだが、毎回ランダムで違う目が出るのが面白い。完全な工芸品だ。ちなみに値段は覚えていないが当然数千万円。
あとモーリスラクロアのマスターピース・ルー・カレ。三つ輪の歯車と四角の歯車がかみ合ってスモセコを表示。この動きはたしかに面白い。ずっと見ていたい動きだ。
もうひとつブルーバ。あの音叉時計アキュトロンで有名な。15万円台でETA7750ベースのクロノグラフを出している。近年のブローバの時計は初めて見たが、コストパフォーマンスのいい、そこそこの仕上がり。さすがにこの値段なので、高級時計のような品質は求められないが、文字盤の感じなんかも悪くない。好感の持てる商品だった。
オメガの新キャリバー9300やブランパン、ゼニスなどは以前にも書いているので、今日は省略させていただこう。
あと各ブランドの方にひと言。いろいろ親切に対応していただけて、本当にありがたい。今回も多くのカタログをいただいた。結構コストがかかっていそうな豪華なものも多い。が、そろそろCDとかにしてもらいたい。持って帰るのも保管するのも楽だし、動画や音声も入れられる。しかも地球にも優しいし、コストも安いはず。カタログも昔はずっと保管していたが、最近はよほど気にいったもの以外は順次廃棄。もったいない。
最後にフェアーの中でのイベントをひとつ。セイコークレドールの桜田守さんが実演。きまま仙人が見たのは部品の調整工程のいくつか。キャリバー68と言っていたと思うが、エングロービングされた超薄型ムーブ。受けの反りの修正やアガキの修正。ゼンマイを香箱に入れる作業、入れるのを失敗した場合の巻き上げて入れる作業。セイコーの耐震機構ダイヤショックの組み立てと注油。分解、組み立ては良く見るが、こういう調整作業はめったに見られないので参考になった。
セイコー桜田守さんによる実演
なかなか購入に至る時計とは出会わないが、やはりこのイベントは行っておかないといけないイベントだ。
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