展望不満も花とハードコースに充実の南アルプス南部縦走(8月1-4日山行記録(5))
○2011年8月4日(木)晴れ時々曇
天気はほぼ快晴。今日は下山するだけ。とはいえ、バスの時間があることと、コースタイムで4時間45分あるので、一応余裕を持って行動したい。想定の椹島行きバスが9時50分なので、5時間前の4時50分聖平小屋出発。テント女史が見送ってくれた。こういうのはうれしい。後ろ髪惹かれつつ林間を歩き始める。
初めはかなりなだらか。思っていたよりも朝露も登山道のぬかるみも気にならない。早々に5人組を追い越す。30分強歩くと、谷に突き出た展望テラスのようなところが。聖沢は深くて大きな谷だ。迫力のある景色に滝も望めた。ここが岩頭滝見台かと思ったが、どうやら違ったようだ。さらに20分ほどいくと、もっといいビュースポットがある。2つの滝が同時に眺められるいいところだ。(が、山に比べて谷は写真に収まりにくい)こちらが岩頭滝見台だろう。5時44分着。時間的にも順調だ。
深い聖沢を見下ろす 岩頭滝見台からの2つの滝
ここからは標識がほとんどないので、現在位置が掴みづらい。基本的には下っているのだが、途中結構登りがあったのには驚いた。きまま仙人は、この聖沢の下りのコースは初めてだったし、もともと計画は茶臼から大吊橋へ下山するつもりだったから、ほとんど調べもしていなかった。この聖沢を登りに使うのもなかなかタフなコースだと思う。
苔むした木が渡された登山道
乗越や造林小屋跡がよくわからないまま、ほとんど休憩無しで進む。場所名は書かれていないが、時折椹島までの時間がかかれた標識があり、9時50分にはもう十分余裕が出てきた。むしろ一本早い8時50分(きまま仙人の勘違いで実は8時40分だった)に間に合いそうになってきた。できれば早い便に乗ってしまいたい。
木漏れ日の中を下る
陽射しが暑い
おそらく造林小屋跡付近だと思うのだが、秋田マンに追いつく。少し秋田マンについて触れておこう。世代はきまま仙人と同じくらいか? 何と秋田県から車で来ているという。どちらかというと物静かで、話しかけなければ積極的に声を掛けてきたりはしない人だが、話しかけると誠実そうに話してくれる。下りが苦手でゆっくりですといいながら、結構タフに歩ける人のようだ。
譲られるまま追い越す。が、これは失敗だった。彼も全然遅くない。きまま仙人はちょっとプレッシャー。このあたりからジグザグに急坂をどんどん下る。途中でGPSのバッテリーがなくなり、ついにOFFになってしまう。あとはプロトレックの標高のみが目安。汗びっしょりになって7時15分聖沢吊橋に到着。ここできまま仙人は8時50分は大丈夫と判断して長休止(といっても12分)。山シャツを脱ぎ、Tシャツも一度脱いで汗を搾る。牛乳瓶一本くらいの汗を絞っただろうか?
聖沢吊橋、長い!
一方秋田マンはそこまで汗をかいていない。先に行ってもらってゆっくり行くことに。吊橋からは、比較的緩やかになる。とはいえ、たまに登りがあり驚く。下が水を吸ってぬかるんでいると危険かも?という場所はあったが、全体的に整備されたいい登山道だった。最後は秋田マンに追いついて一緒に登山口の林道に出た。8時16分、余裕の時間だ。3時間26分で降りたことになる。ふぅ~、ほっとひと息。すぐにシャツを着替えてバスを待った。
バスはちょっと遅れて8時50分頃到着。椹島までの途中で窓から赤石岳がきれいに見えたのは、ちょっと悔しかったかも。9時頃椹島到着。ダム行きのバスは10時30分。まず手続きを済ませると、食堂からいい匂いが。メニューを聞くと10時まではモーニングなどのみ。10時からカレーなど軽食が食べられる。きまま仙人は一気に空腹感を覚えたが、10時から食べていたのでは忙しないので、予備食のインスタントラーメンを作って食べた。いや~うまかった。
5人組は予定通り9時50分のバスで椹島へ。7人みんな無事椹島に着くことができた。テント女史はどのあたりだろう? ダムへのバスは28人乗りらしいが受付が29人とのこと。ラッキーなことに2台出してくれた。おかげで広いスペースでゆったりと座れた。感謝!
帰路、赤石温泉白樺荘(500円)で汗を流す。この施設、数年前に新しくなったということで、場所も以前とは変わっていた。露天から茶臼岳が見えるところがいい。5人組も秋田マンも一緒。みなさん風呂後に食事もしていたようだが、きまま仙人は椹島でラーメンを食べていたこともありパス。ここで皆さんとは別れて東京へ向かった。
天気には恵まれなかったところもあるが、南アルプスの山の大きさを感じられるコース、いい人とのふれあいがあり、充実した印象深い山行になったと思う。しかしタフなコースだけに、再び、いや三度訪れる機会がはたして持てるだろうか?
最後に、5人組の皆さん、テント女史、秋田マン、千枚小屋での同室のみなさん、その他酒宴に加わっていただいた皆さんありがとうございました。おかげで楽しい山行になりました。
おしまい
| 固定リンク
コメント
きまま仙人さん、こんばんは。テント女史ですf^_^;
その節は楽しい時間をありがとうございました。
力作/大作の記録を拝見して、大縦走を振り返る事ができました(^-^)
私にとっても、帰路につくまでの素晴らしい人達との出会いは、思い出深く、忘れられない山行となりました!
お天気が悪くても、これだから山はやめられないですねっ☆
いつか眺望を求めてリベンジする予定です!
きまま仙人さんとまた時期が一緒になるかなあ!?
ではまた覗かせてもらいます(^∀^)ノ
投稿: テント女史 | 2011年8月12日 (金) 20時44分
こんばんは、テント女史という呼び名でよかったですか? もっとかわいいのがなかなか浮かばなくて。。。リクエストがあれば書き換えますよ。
> きまま仙人さんとまた時期が一緒になるかなあ!?
偶然どこかの山で会えたら、それこそ感動の再会ですね(笑) 機会があれば、ぜひどこかで落ち合いましょう!
茶臼、光岳は天気もよかったんじゃないですか? それと易老渡からの足は確保できた?
投稿: きまま仙人 | 2011年8月13日 (土) 00時05分
テント女史で大丈夫ですよ~(^-^)
茶臼小屋まではお天気も良く、風も爽やかで快適でした!眺望は上河内岳までであとは早くもガスが上がりましたけど…。
しかし翌日の光小屋までは最悪でした。朝から霧雨/風/ガス。仁田もイザルヶも迷う事なくカット。小屋に着くころ青空が見え隠れして、結局この日も安定しないお天気で終わりました(>_<)
下山日は予想が外れて、雲が多いものの素晴らしいご来光を拝めました。朝焼けが最高&イザルヶからの景色も望めて言う事なし。最後にご褒美をくれたようで、自然に感謝でした!
易老渡からの足は、茶臼小屋から親しくなったおじさま2人組に甘えて最寄り駅まで送って頂き、こちらも大感謝でした。
本当に今回の山行は、人とふれあう素晴らしい縦走でした(^∀^)
投稿: テント女史 | 2011年8月17日 (水) 12時57分
そうですか、ずっと好天だったわけではないんだ。でもいい山行を締めくくれたようですね。すばらしい! ご褒美もうらやましいなぁ。
よかったらメルアド入れといてください(またはプロフィールからメール)。何かの企画の時に声かけますよ。
きまま仙人も久々にテント出してみようかな。
投稿: きまま仙人 | 2011年8月20日 (土) 06時47分