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2011年8月 8日 (月)

展望不満も花とハードコースに充実の南アルプス南部縦走(8月1-4日山行記録(1))

今回は百名山3座をつなぐ南アルプス南部の縦走。悪沢岳、赤石岳は98年、聖岳は99年登頂なので、12,3年ぶりということになる。特に悪沢、赤石ではガスで全く展望がなかったので、ひとつはそのリベンジ。もうひとつは聖から見えた兎岳、中盛丸山、大沢岳と続く、いかにもアップダウンのきつそうな縦走路を踏破したいということから選んだコースだった。

天気予報を見て、火曜日からは晴れマークも。初日は展望のない林間コースなので、予定を少し遅らせて日曜移動、8月1日の月曜から登り始めた。

Akaishi_map  

 

 GPS実データは悪沢-聖沢吊橋まで

 

 

 

 

 

コースとコースタイムは以下のとおり。
8月1日 : 夏期臨時駐車場7:04-7:23畑薙第1ダム8:00=椹島9:08-鉄塔10:12-清水平12:04-蕨段12:48-見晴台12:58-駒鳥池14:08-14:40千枚小屋(泊)
8月2日 : 千枚小屋4:43-千枚岳5:24-丸山6:06-悪沢岳6:34-中岳7:45-前岳8:04-荒川小屋9:04-大聖寺平9:33-小赤石岳10:45-赤石岳11:24-コル12:11-百間平12:44-13:34百間洞山の家(泊)
8月3日 : 百間洞山の家4:44-百間洞下降点5:38-大沢岳5:55-百間洞下降点6:21-中盛丸山6:40-小兎岳7:22-兎岳8:14-前聖岳10:24-薊畑分岐12:00-12:20聖平小屋(泊)
8月4日 : 聖平小屋4:50-岩頭滝見台5:44-聖沢吊橋7:15-出会所小屋跡7:57-8:16聖沢登山口8:50=9:00椹島ロッジ10:30=畑薙第1ダム-夏期臨時駐車場

日曜夜、車で畑薙第1ダムまで移動。のつもりだったが、想定外が2つ。ひとつはカーナビ表示が突然笠張峠のところで通行止めに。迂回ルートも表示されず。結局時間制限の通行止めのようだった。確認など時間ロスはあったが、無事通過できた。もうひとつが畑薙第1ダム直前の林道崩壊(下の写真)。車はダム約1キロ手前の夏期臨時駐車場まで。朝、ダムから出るバスまで歩かなければいけないことに。(このため静岡駅からダムまで入るバスも運休中とのこと。) 駐車場に車を停めて、明日からに期待しつつ眠りに z z z

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    林道の崩壊     畑薙第1ダム

○2011年8月1日(月)晴れのち雨

天気は快晴、予定通り8時のバスで椹島へ。雨の影響で林道の崩壊(写真とは別)があり、バスの到着が遅れたものの、時間どおり椹島に到着。バスの同乗者10数人の大半は千枚小屋に行くようだ。その中に山行中ずっと同宿することになる岐阜の5人組と秋田の単独行の男性(以後 秋田マン)が含まれる。9時8分、椹島出発。

林道を少し行き、滝見橋の手前から山道に入る。滝見とあるように、小さな滝が見送ってくれる。はじめは沢沿いになだらかだ。しばらく行くと大きな吊橋が。少し揺れるので、怖がりの人にはおっかないかも。木漏れ日の中、苔むした感じの道を進む。傾斜が急になってひと登りすると鉄塔に出る。既に汗びっしょり。

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    吊橋       苔むした林間を行く

前回一度歩いたことのある道だが、逆回りとはいえ、ほとんど覚えていない。オーバーペースにならないように、努めて押さえながら登った。テープなどマークはあるし、道も迷うな場所はないが、標識は少ない。展望はないし、この日はバッテリーの関係でGPSは使わなかったので、プロトレックの標高表示が目安になるが、まだまだ先は長い。

林道を2度越え、ブナ系の単調な林間を登り、12時を過ぎたあたりで水場に到着。清水平だ。まだほぼ半分、先は長い。パンをかじってエネルギー補充。ここからは景色(といっても展望はないので木々のみ)を見る余裕も徐々になくなり、黙々と足を出す。人も多くなく、ほとんどすれ違ったり、追い越したりもない。淡々と登った。蕨段(標識のみ)を過ぎて、もうひと頑張りすると12時58分見晴台着。天気が良ければ荒川、赤石が見えるそうだが、ガスで展望はゼロ。既に日差しもどこにもない。

見晴台でもエネルギー補給をして、出発しようとすると、パラパラと。えっ?という感じ。雨具を着けるかどうか一瞬迷ったが、すぐに止んだこともあり、そのまま出発。この判断が裏目に。登るにつれ、雨は再びパラパラとしだし、そのうち明らかな小雨になった。なかなか腰をかける適当な場所がなかったことや、林間であること、既に汗でシャツもズボンもびっしょりだったこともあり、雨具の上着とザックカバーだけをさっと着けてそのまま登った。

雨のせいもありペースも速くなる。また岩が濡れて滑りやすく。つるっ! 完全に滑って尻もちをついてしまう。悪いことに落ちたところが岩の角のようなところで、半ケツが痛い。(帰宅後気が付いたがお尻に打ち身の痣が!) そのうち雨は本降りになった。駒鳥池もスルー。このあたりかなりきつかった。それでもがんがん登り、次第に花が増えてきたかなと思うと、マルバダケブキなどが咲くお花畑に。雨のせいで花もろくに見ることもなく、ほどなく14時40分千枚小屋に到着。ふぅ~、ほっとひと息。

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   マルバダケブキのお花畑   ガスで見えない赤石岳方面 

ここでも想定外がひとつ。千枚小屋は2009年に焼失していて、今は簡易家屋。乾燥室がない。濡れたもの、特にズボンが乾かず大変だった。

夕食後、少しガスが切れ、富士山がきれいに姿を見せた。山頂部に両耳の立つ南アルプスかららしい富士山だ。赤石方面も一瞬だけ晴れたようだが、残念ながらきまま仙人は見ることができなかった。

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 耳の立った富士山

 

 

小屋は平日ということもあり、きまま仙人の隣は一人分空きであり、スペース的には余裕があってよかった。きまま仙人らの部屋は単独行の男性5人。2人は赤石小屋(または一気に椹島)、2人は荒川小屋。百間洞まで行くのはきまま仙人のみ。この日は5人組とも秋田マンとも挨拶程度で大した話もしなかった。

天気予報も回復基調のようで、明日からの好天を期待しつつ眠りに就く。。。

続く...

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