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2011年5月 8日 (日)

映画「岳」を観てきた。

山屋としては、ぜひ見ておきたい映画だった。楽しく見れましたし、ほろっと目頭が熱くなることも。でも点数を付けるとしたら微妙だなぁ。。。

原作の漫画「岳」は09年の夏、強風で北岳山荘に停滞したときに、小屋に置いてあったものを読んだ。非常に面白かった。

今回の映画「岳」では、主人公島崎三歩を小栗旬、山岳救助隊のメンバー椎名久美を長澤まさみが演じている。2人とも冬山シーンなども含め、よく頑張っていたと思うし、好感の持てる演技ではあった。が、漫画の三歩、久美とはかなりイメージが違う。特に三歩のキャラクターはこの漫画の重要な要素だ。この点は賛否両論あるところか。とにかく漫画の実写化というより、別物としてみた方がいいだろう。

また全体のストーリーが三歩以上に久美ちゃんの成長物語になっているのが気になる。主演はどちらかというと長澤まさみの方か?と思ってしまう。その他、山屋としていると気になるところもいくつかあったが、まぁ映画としては許される?範囲だと思うので流そう。

あと山の映像はきれいだ。雪の奥穂の山頂に三歩が立っているシーンがあったが、下から小栗旬も登ったのだろうか? どこかまでヘリで上がったのだろうか? ちょっと気になった。

昨年から宇宙戦艦ヤマト、あしたのジョーと漫画(アニメ)の実写化を観てきたが、あしたのジョーが一番漫画のイメージに近かった。漫画のイメージを壊さず、あるいはまったく別のイメージで作るなら原作を越える作品にするのは、かなり難しいと改めて感じた。

製作者、役者らの努力は感じる作品だった。が、漫画の三歩の懐の深さとか大きさとか、スーパーぶり、単純さは、この漫画の大きな魅力であり、そこは見えなかったなぁ。。。小栗旬ではスマートすぎるかも。

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