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2011年1月 9日 (日)

山口晃展

昨日フルマラソンの距離を走ったので、今日は朝軽いジョグにとどめておいた。

で、午後から銀座三越に「山口晃展」行ってきた。名前も知らない作家だったが、招待券をもらっていたのでせっかくなので観てきた。まぁ買い物もしたかったので、今年初めての銀ぶらです。

とにかく混んでいた。お金を払って観ている人がどのくらいいたのかはわからないが、こんなにいるの?と驚いたくらいだ。催物会場だけでなく、美術ギャラリーの方でも山口晃 版画展「日清日露戦役擬畫」も同時開催されている。

名前は知らなかったですが、三浦しをんさんの「風が強く吹いている」の表紙など、作品は目にしたことがあった。まぁ百貨店の催し物という規模、内容ではありましたが、なかなか面白かったです。

作品はペンや鉛筆で書かれたものに水彩で色付けしたものや浮世絵っぽい版画、とにかく細かいものが多い。まず洛中洛外図を模した?東京の三越周辺や六本木など実際の街の空想の絵。いつの時代かもわからないような不思議な世界。たとえば高架のミニ市電(露電)、実物大のものも展示されている。車より小さいくらい。大人が2人立てば、間は人が通れないくらい幅も細い。また三越の屋上と地上との間にロープウェイが。三越の上の方の階には旅籠風の宿泊施設。服装も江戸時代のような人も混じっている。書かれている人の数もすごく多く、ヒロ山形(山形博導)氏の絵のように、いたるところに物語があるよう。細かいところをじっくり見ていくのも面白い。ところどころ実際の店や建物があり、知っている街をベースに空想の世界が作られているのが面白い。たとえば六本木の絵にはアマンドが書かれているという感じ。

ただ理系人間のきまま仙人には、面白いだけで理解不能なものが多かった。どう考えても便利そうな街には思えないし、合理性が感じられない。時代感も奇妙だ。まぁ奇妙でユニークな世界というのは作者の狙いなのだろうし、アートとしては有りなのだろうが、きまま仙人には手放しで好きになれないところがある。

戦いの絵も結構あったのだが、これも奇妙な世界になっている。馬の頭がついていてハンドルの代わりに手綱をひくオートバイのような一輪車? 巨大クレーンで操り人形のように操作する巨人兵器? 狛犬のような戦車? などなど。こちらも面白いが理解には苦しむ。だいたい一輪車は乗りにくいだろう。そのうえ歩兵には刀で戦っている武士もいたり。。。

あと「街の中の美のよりしろ」。 2009年日経新聞に掲載されていたらしいが、きまま仙人は日経はとっているものの読んでいなかった。これは街中にある「美」と思える何気ないものを山口氏の視点で写真付きで紹介している。電柱・電線や赤白の鉄塔や寺にある小屋など。とにかく山口氏のセンスというか感性がわかって面白い。

まぁ今回の展覧会だけでなかなかすべてがわかるわけではないが、たまにはこういう知らない作家の展覧会を観るのもいいと思った。

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