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2010年8月20日 (金)

山頂直下の湿原は楽園、花と展望の夕張岳(8月2日山行記録(2))

8月2日の夕張岳山行記録の後半

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 夕張岳山頂

 

 

 

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 気持ちいい山頂部の楽園

 

 

 

7時18分、憩沢に出る。ここからが夕張岳の山頂部のなだらかな楽園の始まりとなる。憩沢はシナノキンバイが多い。ユウバリトリカブトやクモマニガナ、コガネギク(ミヤマアキノキリンソウ)などが迎えてくれる。ほどなく木道の敷かれた前岳湿原に出る。夕張岳もはっきりと望めるが、まだ少し遠い感じが。でも、ここからは本当に気持ちのいいルートだ。道端の花を確認しながら歩く。ナガバキタアザミ、ミヤマウツボグサ、ミヤマアケボノソウ、エゾヒメクワガタ、エゾノウサギギク、シロウマアサツキ、トカチフウロ、ミヤマリンドウ、ヨツバシオガマ、ミヤマキンポウゲ、イブキトラノオ、シオガマギク、シモツケソウ、タカネナデシコ、カンチコウゾリナ、ウメバチソウ、エゾオヤマノリンドウ、ハイオトギリ、イブキトラノオ、、いや書ききれない。まさに花の山だ。

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Img_4320   クモマニガナ  ユウバリトリカブト   ミヤマウツボグサ

 

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Img_4320   シロウマアサツキ  ナガバキタアザミ   ミヤマアケボノソウ

前原湿原から蛇紋岩崩壊地、ガマ 岩、ひょうたん池、水場と、花々の中、変化のある道を行く。蛇紋岩崩壊地はシソバキスミレ、ユウパリコザクラが見られるらしいが、時期が遅く既にどこにもなし、、、あっ!でも見つけました、ユウバリリンドウ。赤紫の花が可憐。ユウバリリンドウは山頂までの間、かなりたくさん咲いていました。大きなガマ岩を巻くとひょうたん池。ん?この黒いのは何だろう?と水辺に近づくといっせいに動き出した。それはたくさんのおたまじゃくし。いやびっくり。その後の地塘ではアメンボも。ちょっとうれしい。山頂部の楽園は蝶も多い。クジャクチョウ、ヒョウモンチョウ、コヒオドシ、モンシロチョウなどは見てわかった。あとおそらくカラスアゲハではないかと思う黒い羽にに鮮やかな青が印象的なアゲハチョウ型の蝶は久しぶりに見た。(クロアゲハだと青というより赤だし、アオスジアゲハではなかった。) 途中水場ではコップが置いてあり、北海道では(エキノコックスがあるので)あまり生水を飲まないが、思わずがぶ飲み。いや~冷たくて美味でした。

徐々に夕張岳が近づいてくる。左手には芦別岳、すばらしい天気に大感激。釣鐘岩のあたりはエゾノウサギギクやエゾヒメクワガタなどのお花畑。吹き通し(たしかに風の通り道)は、蛇紋岩の露出地帯のお花畑で、固有種ユウバリソウが咲く場所だ。が、当然花期は終わっており、花の残骸?のみ。それでも固有種を確認できたことにうれしさをおぼえる。その他ここにはユキバヒゴタイ、エゾタカネツメクサ、ユウパリリンドウなどが咲く。

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  お花畑を行く  花の終わったユウバリソウ

金山からのコースと合流し、最後の登りは、イワブクロ(タルマエソウ)、サマニヨモギ、トカチフウロ、??アザミ、コガネギクなどが咲く。ひと登りすると(夕張岳)神社があった。簡単に手を合わせてさらにもうひと登りで、9時8分1668m夕張岳山頂到着。山頂はそう広くないものの、360度の大展望。特に芦別岳は登頂意欲をそそる。明日(明後日?)はあそこだと思うとわくわく(と同時に5年前のリタイアが頭によぎる。)。 しかし芦別岳以外はほとんど名前がわからない。山頂は誰もいなかったので、頂上独り占め。気分がいい部分とちょっと寂しい部分と。まずはバナナとおにぎりでエネルギー補給。

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     山頂から前岳方面      芦別岳

展望も捨てがたかったが、花をじっくり見たくて9時45分下山開始。下山は馬の背の分岐までは来た道を戻る。そこから馬の背の急な尾根道を下る。憩沢までは花を眺めたり写真を撮ったりしながら、の~んびりと。木道を戻っていると少しずつ登山者が増えてきた。ユウバリコザクラの会という腕章をつけた方(家族連れのお母さん?)と立ち話。ユウバリコザクラの花期はもっと早いことなどを教えていただく。ちなみに彼女は登山靴ではなく長靴だった。冷水コースを登るのなら、長靴はいいかもしれない。

名残惜しかったがお花畑の湿原と別れ、さらに下って分岐から馬の背コースを下る。このコースは確かに急ではあるが、道も非常に歩きやすく、快調に高度を下げていく。きまま仙人も登り冷水コース、下り馬の背コースがいいと思った。ただ下りは樹林帯で特に見るものがあるわけではなかった。次第に沢の音が聞こえるようになり、斜度が緩やかになってしばらくすると、12時33分夕張ヒュッテに着いた。休憩できるテーブルがあったので、座って無事下山した安心感とすばらしかった山の余韻に浸る。&おにぎりをひとつ。あとは10分ほど林道を下ると駐車場だ。

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 夕張ヒュッテ

 

 

どこで汗を流すか迷ったが、やはり近いところと思い、少し戻るが夕張まで戻り、ゆうばりユーパロの湯へ行った。600円。ここは日帰入浴専用の天然温泉で、情緒などはないが施設としてはいい。露天は陽があたってちょっと辛かったが寝湯や薬湯(青いミント系のお湯だったと思う)もあり、さっぱりした。ひと風呂浴びた後、休憩室でしばらく転がっていたが、急にカレーが食べたくなってエビフライカレーをオーダー。味は普通だったが、一気にむさぼった。

夕張岳は花の名山どおりのすばらしい山だった。(かなり調べたが、写真だけでは同定できない花も多い。) 憩沢から山頂までが緩やかで長いので、ガイドブックなどのコースタイムも結構長い。が、登山口から冷水コース/馬の背コースの合流点までをちょっとがんばるだけ(それも大したハードさではない)で、あとは本当に楽しいコースだ(まぁ天気の問題はあるでしょうが。。。)。 休日はかなりの人が登るようだ。駐車場も満杯になり林道にも路駐されるようだし、木道でゆっくり写真を撮っていると迷惑になるかもしれない。きまま仙人が登ったのは月曜日だったが、当初計画では日曜日だった。平日に余裕を持って登れてよかったと思った。

できればユウバリコザクラやユウバリソウが咲く時期にもう一度登ってみたいと思う。

おしまい。。。

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