悪路に大苦戦も尖峰を目指す稜線歩きは格別、夕張山系の最高峰芦別岳(8月4日山行記録(1))
遅くなってしまっていますが、今日から北海道山行のメインともいえる芦別岳山行の記録をアップします
芦別岳は5年前リタイアした苦い思い出がある。夕張岳の林道通行止めにより、急遽芦別岳の旧道登山口まで移動して翌日登った。天気のいい日で非常に蒸し暑かったことや、想定外の移動で寝不足・精神的な疲労があったこと。北海道に入って初めの登山であったことなどから、歩き出して1時間ほどでばててしまった。結局ユーフレ小屋で休憩し、覚太郎新道を鶯谷まで登り、行けそうだった新道をピストンしようと試みたのだが、そのまま鶯谷から下山したのだ。
今回、やはり旧道から新道の周回コースをリベンジしたかった。アポイ岳、夕張岳と登り、疲れも少しあったので万全を期して1日休養日をはさんでの決行。予想以上のラフなコースで、登山というよりアドベンチャーか!という感じのところもあったが、強烈な印象が残った思い出深い1日になった。無事終わってみれば、実に楽しかった!
まずは今回歩いたコースとコースタイムを、
山部自然公園太陽の里(キャンプ場駐車場)4:50-旧道登山口5:11-ユーフレ小屋分岐6:47-夫婦岩分岐8:02-1453mピーク9:17-1579mピーク10:20-11:29芦別岳11:51-雲峰山12:14-半面山12:44-鶯谷13:16-新道登山口14:26-14:35太陽の里駐車場
山部からの芦別岳
左山頂、中央やや右夫婦岩
旧道稜線からの芦別岳
○8月4日(水)曇り時々晴れ、稜線では一時雨
今回は旧道登山口まで車を入れず、キャンプ場の駐車場に停めた。ひとつは車上荒らしの被害を受けにくいことと、もうひとつは入りがオーバーペースにならないように少し林道を歩いてからの方がいいと考えたからだ。少しでも時間的余裕を持ちたかったので、早朝4時50分に駐車場出発。少し雲があるが天気は悪くなさそう。
旧道登山口
旧道登山口まではかったるい林道。意外と長い。登山口で登山届けを書いて、いよいよ旧道に入る。登山届けのポストから少し行くと、いきなり両側の草木が道を覆い隠すように生い茂っている。まぁ荒道は覚悟の上だ。気合を入れなおして歩き始める。5年前に1度通っているので、高巻きの登り下りや鎖場、滑りやすいところがあっても動じず、マイペースを心がけて進む。生い茂った草木の朝露でシャツもズボンも濡れてしまうが、アポイ岳で蒸し風呂のように感じた後だけに、ここでは雨具は使わなかった(スパッツのみ)。5年前と違うのは心の準備とランニング用とはいえGPS(Garmin Forerunner310XT)を持っていること。旧道の小屋分岐までのように標高で距離感を計れないコースだと、GPSの距離表示は目安になって歩きやすい。花は多くはないが、エゾアジサイやヨツバヒヨドリ、キオン?、あと名前のわからないもの(低山植物?)がいくつか。
道は予想通り荒れたところが多い。この間の雨のせいかユーフレ川の水量が多いので、沢沿いに行くところではやや慎重になる。しばらく行ったところで、2m少しのかなり急な登りが、しかもやや左に斜めになっている。滑りやすいというより崩れやすい湿った黒土でホールドがまったく無い。1歩2歩と慎重に足場を確認して登ろうとしたつもりが、、、ずるっ! こらえようとすると踏ん張っていた後ろ足もずるっ! まずい、と思い手の届く草を掴むも根っこから抜けてしまう。慌てて別の草を掴む。そのまま(つっ立ったまま)1m弱くらいずるずるとすべり落ちてしまった。幸いにして右足が止まってくれて事なきを得たが、ひとつ間違えば転落(まぁ落ちても死ぬような場所ではなかったが。)だったかもしれない。反省反省!
ロープの急な下り 夫婦沢に沿って
さらに進んでいくと沢のところで道が不明瞭に。周りを見渡すと上に赤いテープが見つかったのでそちらを登っていくと、えっこれが道?という感じに。岩の向こうに道がありそうな感じもあったので、一応確認しようと岩をよじ登る。やっぱり道が無い。ここはこの岩を降りるのがなかなかスリリングだった。一応テープ付近まで戻って再度まわりを確認すると、別な方向にまたテープを発見。ふ~ひと安心。以後マーキングをすごく慎重に探す。しっかり確認すれば何らかのマーキングはあるが、草木が生い茂っていてわかりにくいことがあるのと、川の水量が多かったので沢伝いで不安に感じることはあった。(後日ネットで花の名前を調べていると、同じようなところで道を間違っている方が! えっきまま仙人より日があとだ、ひょっとして仙人の踏み跡が迷わせたのかも。)
ミヤマダイモンジソウ カラスアゲハ
さらに行くと徒渉が。通常であればなんでも無いのかもしれないが、今日は水量がかなり多い。隣に裸木の丸木の橋のようなものも渡してあるが、濡れているし、これは立ったまま歩いては通れそうにない(そうする勇気はなかった。)。徒渉をするとすれば、かなり危険なジャンプを試みるか、片足を水没させるか、靴・靴下を脱いで渡るか。 仙人は丸木に馬乗りになって両足で丸木を挟んで渡った。ふ~。
いくらマイペースとはいえ、時間・距離的にはそろそろ小屋分岐についてもよさそうなのだが、、、と思っていると三段の滝に到着。ここから分岐までは近い。6時47分かなりいいペースで歩いたつもりだったが、ほぼコースタイムでユーフレ小屋分岐到着。既に身体は汗でびっしょり。
その2に続く。。。
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