時計コレクション （61） Beatles inc. Skeleton Twin Bell

今回紹介するのは（株）ビートルズ（Beatles inc.）という会社のおもちゃのような目覚まし時計。かなり前に時計友達からいただいたものだ。

前後面ともスケルトンになっていて、カラフルなプラスチック製の歯車でできた時計の仕組みがよくわかる。製造自体はMADE IN CHINAである。

このビートルズという会社は雑貨の製造・輸入をしているようで、決して時計屋ではない。だからこそ作れたおもちゃのような時計だ。

２つのぜんまい（時計用、アラーム用）やひげぜんまい、歯車の軸は金属だが、ほとんどカラフルなプラスチックでできているのがいい。テンプもアンクル、ガンギに相当するパーツもプラスチック。６時位置の青いテンプは円盤状で、５つの錘が付けられている。爪石なども当然ない。だからおもちゃみたいなのだ。耐久性などは当然ないかもしれない。一方で、機構はちゃんとした時計を実現している。時計機構とは別の見せ掛けの歯車ではなく、プラスチックの歯車たちが、ちゃんと時計として機能している。これがいい。

　脱進機　　　青いテンプ　　アラーム機構

※写真中央の青い円盤がテンプ、写真左が脱進機部分の拡大で、オレンジのガンギにあたるパーツと緑のアンクルにあたるパーツで時を刻む。写真右はアラーム機構で、アラーム時は青い歯車が回転し、緑のパーツを振動させる。緑のパーツにはハンマーがつながっている。

脱進機の機構や輪列の仕組みがよくわかり、子供にもいいと思う。アラームは頭部に２つオーソドックスなベルがあり、中央のハンマーが左右に動いてたたく。これも悪くない。形自体がいかにもクォーツ以前の目覚まし時計のスタイルとなっている。

　　頭部におおきなベルが２つ　　文字盤もスケルトン

高級時計、特に腕時計の磨き上げられた精巧なパーツがコチコチと時を刻むのは本当に見ていて飽きない。一方で、こういう時計はすかすかのスペースに少ないパーツが配置され、ほとんどの部品の動きが確認できる。これはこれで、また見ていて飽きない魅力を持っていると思う。

　パッケージ

この手の時計はありがちではあるが、この時計は安価でおもちゃのようでありながら本当によくできている。