大峰の展望台、大普賢岳(5月3日山行記録(2))
水太覗からしばらくは笹の緩やかな尾根を行く快適な縦走だった。そのうち小さなアップダウンが続く。展望は今ひとつ。国見岳への分岐を過ぎると、鎖場や岩を越えていく。苔むしたいい感じのところもあるなど、コースとしては非常に面白い。が、そこそこタフでもあり、やや注意が必要という意味でも初心者向きではない。ガイドブックにこの周回コースがかかれていなかったのもうなずける。
国見岳付近からの大普賢岳
苔むした登山道 アカヤシオ?
稚児泊、七つ池(水はまったく無かった)と過ぎ、9時34分七曜岳着。頂上はひとつ岩で、そう広くはない。樹木の間から大普賢や弥山、八経、稲村など大峰の山々が望める。好展望はここが最後だ。パンを食べてゆっくりし、下りに備える。ここからまだ約3時間のコースタイムがある。結構長いなぁという感じ。少し下ったところに和佐又へ下る分岐がある。分岐からは600mくらい一気に急下降する。たまに落石を起こしそうなところがあり注意が必要。かなり暑くなってきたこともあり、仙人は前の人との間隔を詰めないように下った。下りの得意でない仙人にとって、この下りは嫌だった。唯一アカヤシオだろうか、ピンク色のツツジ系の花が綺麗に咲いている木が幾つかあったのはうれしかった。
やがて沢の音が聞こえてき、滝のような急な沢が姿を見せた。やっと下りきったか。。。と少しほっと。少し広いスペースのある沢の合流点で休憩、一方が洞窟(それも穴が2つに見える)から流れ出してきているような感じで、独特の景観だ。標識も無かったので、初めは気が付かなかったが、ここが無双洞というポイントだった。確かに双洞になっている。水を飲んでみたが、冷たくて本当に美味しかった!
長く急な沢 無双洞
今回のコースはここからが、長く厳しかった。登りは待つのは嫌だったこともあり、無双洞から仙人が前を行く。すぐに国道への分岐(地図には載っていない)を分け、約300mの登り返しに入る。正直、暑くて長い、かなりばてた。特に途中、底無井戸(どこかはよくわからなかった)周辺は、鎖場もあり、滑落注意箇所である。かなりの急登もあり、心臓バクバクだった。気が付くと後ろについてきていた方は、まったく見えなくなっていた。仙人もきつかったが、登りに関してはかなりいいペースだったと思う。時折、七曜岳、大普賢の頂上や岩壁が望めるところもあるが、木々が邪魔をして、眺めはそれほど良くはない。笙ノ窟方面からの合流後は、登山道もなだらかになる。
尖がったピークが七曜岳
11時58分、和佐又のコル到着。ここまでくればひと安心。パンをかじりながら和佐又山に登るかどうか迷ったが、さすがに下ることを選択。12時14分、無事和佐又ヒュッテに帰還した。
予定を急遽変更して、七曜岳を周回した分、体力的には疲れはしたが、山としては結構楽しめた。一部大普賢から七曜岳までとはいえ、大峯奥駈道を歩けたのも良かった。改めて大峰は奥の深い山域だと感じた。ひとつひとつの山というより、山域・山脈として魅力的だ。いつかはテントを担いで、奥駈縦走をしたいと思う。
帰りは北に抜けて第二名阪国道に出たが、途中少し遠回りして東吉野温泉 高見山の湯 みのやで汗を流して行った。700円は少し高い気もしたが、露天・サウナがあり、いいお湯だった。あと、4日のブログにも書いたが、4日に御在所岳に登ってから帰京するつもりだった。今回百名山はおろか、二百名山にも登っていないこともあったが、伊勢湾道から見た鈴鹿山脈は、やはり盟主は御在所岳という感じがして、登っておきたいと思ったからだ。登山道・スカイラインが復旧したら、又行ってみようと思う。御在所岳がダメだと諦めたときに、他の山や他の観光地より帰京を選んだのは、この3日間かなりハードだったからに他ならない。
おしまい。
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